緑の美しい唐招提寺

薬師寺を参拝した後は、同じく西の京町の北にある、唐招提寺を訪れることにしました。
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この土地は、元々は新田部親王(天武天皇の第7皇子)の邸宅でしたが、8世紀中頃、命を投げ打って日本に渡って来た唐の高僧、鑑真和上の為に寺が立てられ、鑑真は晩年をここで過ごしました。
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敷地が広々として建物が鮮やかな薬師寺とは対照的に、しっとり落ち着いた空気が和ませてくれます。正に、鑑真の永眠の地に相応しい雰囲気。同じ世界遺産でも、団体旅行者や修学旅行生は少ないようです。
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東大寺や薬師寺同様、金堂、講堂、鼓楼…と境内は国宝だらけです。
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この校倉造りの経蔵と宝蔵は、正倉院より古いと言われ、特に経蔵は、寺院建立以前の建造物で、新田部親王邸の倉庫を利用したものと言われています。
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写真では分かり辛いと思いますが、屋根瓦まで「唐招提寺」の文字入りの特注。
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奈良時代建立の寺院の金堂(本堂)としては唯一現存するここの金堂は、阪神淡路の震災後には崩壊の危機にあり、最近やっと修復が完了したと聞きます。本尊は廬舎那仏坐像。
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内部は例に寄って撮影禁止ですが、奈良時代の千手観音が凄い迫力でした。
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この御影堂では、鑑真和上像の複製を見ることが出来ます。日本最古の肖像彫刻と言われる本物(国宝)は、年に一度だけの御開扉ですが、レプリカなら常時拝めると言う訳です。
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この寺を参拝したら、絶対訪れたほうが良いと思うのが、境内の北東最奥にある鑑真和上廟。つまりお墓です。こんな木漏れ日の美しい小径を通って行きます。
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小径に沿って、屋根瓦を重ねて積み上げた、漆喰無しの素朴な土塀。
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鑑真廟は、この鬱蒼と苔むした杉林の奥にあります。私にとってこの場所は、返ってここの国宝の建築物群よりも印象的です。
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和上様の墓所は、濠に囲まれた円墳。樹木はほとんどが常緑樹で、真冬でも蒼々としています。
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日本に正式な仏教を広める為、途中失明した上に、玄宗皇帝の命に背きながらも、命を掛けて6回も渡日に挑戦した鑑真の生涯には、仏教自体には特に興味がなくとも、胸を打たれるものがあります。日本では厚遇され、ひたすら仏教の発展に余生を費やしたのは、遠く祖国を離れていても、十分幸福な晩年であったと、この静かな墓所を見て思いたいところです。
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今回参拝者の少ないオフシーズンなこともあり、一層ゆったり歩いてみて、このお寺が冬でも緑深く、庭が美しいことに改めて気付きました。
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右側の堀は、蓮の池になっています。開花時期には、さぞ美しいことでしょう。
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鑑真は、仏教の他にも彫刻や薬草の知識に通じ、日本に伝えることに寄って文化の発展に貢献しました。味噌(の原形)も、彼が唐から日本へ紹介したものの一つとも言われ、この寺には現在も「招提味噌」なるものが伝えられています。もしかしたらこの境内のお庭も、元々は和上様の薬草園だったのかも…と想像してみると、一層興味深く見えるかも知れません。
  
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by piyoyonyon | 2015-04-20 15:30 | 旅行・お散歩 | Comments(0)


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