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原生林の春日大社

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奈良滞在での最終日は、春日大社へ行ってみることにしました。時間短縮の為、行きは路線バスで、帰りは徒歩です。何度か奈良には旅行で来ているのに、ここへは修学旅行以来訪れたことがありませんでした。
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全国の春日神社の総本社、奈良最大の神社「春日大社」と一口で言っても、大小様々な特色を持つ神社が集まっている訳です。まずはバスの停留所脇に「一言主神社」と言う小さな社があり、参拝してみることししました。熱心な願いを、一つだけ必ず叶えて下さると言う神社です。
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どんな願いかと、他人の絵馬を覗いて見ると…、………叶うといいね。
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続いて、回廊内の御本殿に入りました。ここで一般参拝者が入れるのは、残念ながら一部だけ。
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さすがにここは、こんな寒い季節(一月)でも観光客で賑わっています。と言うか、団体客はここばかりに集中しています。まるで押し寄せる波のように、突然参拝客でごった返して来たなーかと思えば、数分後には一斉に去って、急に静けさが戻ったり。春日大社は、平城京遷都の8世紀に、藤原氏の氏神として創立されました。御神体は御蓋山そのもの。鹿島神社(現茨城県)の武甕槌命、香取神社(現千葉県)の経津主命、枚岡神社(現大阪府)の天児屋根命・比売神の合計四神にお出で頂き、主祭神としていると縁起にはあります。遠く東国の神々のほうが先であったことが意外でしたが、この場所自体は、それ以前から信仰の地だったと言われているそうです。藤原氏の氏神・氏寺と言う関係から、麓の興福寺とは縁が深いそうで、藤原氏の隆盛と共に、平安時代には大いに発展したようです。日本の神社仏閣を見ていると、寺院境内に神社があるのも珍しくなく、日本の基本文化は本当に神仏混合だなと実感します。
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御守りや絵馬、おみくじ、お札類も、ここが一番充実していました。主祭神のうちの御一人、武甕槌命が白鹿に乗って来たとされることから、鹿を神使としており、お守りも鹿柄(姉と義兄用に買った)、おみくじも鹿型。おみくじは、鹿が口にくるくると巻かれたおみくじを咥えている愛らしさ。
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絵馬も鹿型。良く見ると、角アリとナシがありますね。奈良県産の檜で作られているそうです。
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沢山の金属製の釣灯篭が、奈良らしい風情を伝えています。有名な万灯篭(節分とお盆)は、さぞ幻想的で美しいことでしょう。憧れます。
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ここで写真を撮っていたら、見知らぬおばさまが、「まあ、ここ素敵な場所ねえ」と声を掛けて来ました。坂道の回廊と言うのが、ちょっと珍しいと思います。
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禰宜様や巫女、神楽の一団が若宮神社へ移動するところ。彼等を追っ掛けて、P太が黙って消えてしまいました(笑)。ガイジンにしてみれば、非常に日本的で魅力的な職業&服装でしょうから。
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この春日神社の特徴として、まず気が付いて圧倒されるのは、夥しい数の釣灯篭や石の灯篭が境内、参道にあることだと思います。
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これらは皆、参拝者達から奉納されたもので、苔むした非常に古いものも多く、長い歴史を通して信仰の対象の地であることを物語っています。春日大社程の著名な神社なので、地元のみならず、日本全国から奉納者がいるようです。大企業やデパート等は、一際巨大な石灯篭を寄進しています。注意深く探すと、歴史上の著名人(直江兼続とか)の灯篭も見付かるそうです。
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若宮神社の前で、禰宜の祈祷、神楽の演奏、巫女の舞が奉納されます。ここでは熱心な観光客数人しか見学しておらず、返って御本殿より荘厳な雰囲気が漂っていました。
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その前に生える、御神木の楠木。太古からの神聖な手付かずの森の中にある為、驚く程大きな木が沢山あります。
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小慣れた着物姿の御婦人方。特にオレンジ色の羽織の女性がお洒落だと、P太と意見が一致しました。
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若宮神社の隣には、「夫婦大國社」と言う夫婦円満、家内安全、縁結びの神様が。ハート型の絵馬が、縁結びの雰囲気を盛り上げ大人気のようです。
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そして御百度参りに最適らしい「金龍神社」(…コンパクトだから?)。まだまだお社はありますが、ここから原生林の中を通って下ることにします。
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修学旅行以来、何故春日大社には一度も来なかったと言えば、その時面白いと感じた印象がまるで無かったせいです。御本殿だけにいきなりバスで大勢でワシャッ~と押し寄せ、御守りとせいぜい参道の土産物屋で包丁だけ買って去るようでは、それも当然です。春日大社が興味深いのは、御蓋山の原生林に囲まれているからで、ユネスコの世界遺産に登録されたのもその為です。
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行きもやっぱり、徒歩で坂道をえっちら登って来るべきだったみたい…。鬱蒼とした森の中を歩いてこそ、春日大社が太古からの神聖な地であることを認識出来ると、しみじみ実感しました。
 
by piyoyonyon | 2015-05-02 15:20 | 旅行・お散歩


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


by piyoyonyon

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