東京江戸たてもの園で「ジブリの立体建造物展」

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姉の家から歩いて行ける距離に(でも結構な運動量)、「小金井公園」と言う、東京都で最大規模の公立公園があり、帰国する度に訪れます。そしてその中に、東京江戸博物館(墨田区)の分園である「東京江戸たてもの園」があります。古い建物を移築復元した、屋外建築博物館です。入園料が手頃な割に大変充実しているので、ここも良く訪れます。結婚前からの、デート・コースでもあります。
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特に今回は、特別展の「ジブリの立体建造物展」なるものが、好評に付き延長開催されているとのことで、行かずにはおれませんでした。元々地図や平面図やジオラマが大好きな上に(…変?)、ジブリ作品に登場する建築物は皆ディテールが凝っているので、その間取りや構造には興味深々でした。
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スタジオ・ジブリが小金井市にある上、このたてもの園が「千と千尋の神隠し」の創作に影響を与えたと言う事に因み、この特別展が開催されたのだと思います。生憎ジブリ展そのものは撮影禁止ですが、これは「千と千尋」に登場する怪しい飲食店街部分をパネル化し、来園者の記念撮影用に作られたもの。
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始めに天気の良いうちに、屋内の特別展ではなく、屋外を回りたいと思います。
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張り切って午前中からやって来たので、昼食は園内のうどん屋さんで頂きました。
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今回は、P太とは今まで何故か訪れたことがなかった(上の写真の「田園調布の家」以外)、西ゾーンを中心に回ることにしました。商店中心の東ゾーンに対し、西ゾーンには主に近代の一般民家が移築されおり、「いかにも日本的」ではないので、P太にはピンと来ず、毎回後回しにされていたのだと思います。
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まずは、著名な建築家の前川國男邸。60年代頃の建物かと思いきや、これが戦前の1940年代に建てられたと聞いて驚きです。
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吹き抜けを大胆に設けながらも、障子のサンを取り入れ、和の雰囲気を残しています。
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バスルームなんか、現代と変わらない機能。当時は、さぞかし贅沢なことだったでしょう。
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お次は、裕福な夫婦が老後の為に建てた小出邸。大正14年(1925年)の建設で、モダニズム建築の巨匠・堀口捨巳の処女作と言われています。屋根の形は、お寺のお堂を模しているそうです。
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全体的には和風建築ですが、洋室は外観も洋風にしているのが、昔の家らしいと思います。
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二階は、陽の燦々と当たる和室の寝室。この博物館、それぞれの建物の方位は、オリジナルに基いて再建しているようです。ところで、老後の家とのことですが、当時はそういう発想がなかったからか、特にお年寄りに優しい造りにはなっていません(笑)。
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二階の北側には、ロフトのような大きな納戸。
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元は板橋区の常盤台(東武東上線)に存在した、写真館(フォト・スタジオ)兼住宅です。
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まず玄関のすぐ脇に、待合室があります。
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洋風の待合室とは対照的に、その隣には、正に懐かしい茶の間~と言った経営者家族用の居間があります。多分ここが、夜間は押入れから布団を出して、寝室になったのだと思います。
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更にその奥に、子供用の勉強部屋があります。南東の窓が大きくとられて明るく、作り付けの勉強机を設置し、この部屋からだけでも、写真館の経営者夫婦が、子供の教育に熱心であった様子が窺えます。
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台所やお風呂は、いかにも当時の庶民らしいスタイル。この他一階には現像室があり、全体的には割と大きな建物ですが、家族用のスペースは少なめです。
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撮影スタジオは、二階にあります。当時は照明技術が発達していなかった為、天候・時間に余り左右されない北側の窓を大きくとり、出来るだけ自然光を利用して撮影したようです。スタジオの脇には、着替え室があります。着物の着付け等をしたのでしょう。
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この西ゾーンで最も豪華なのが、こちらの三井財閥邸(第11代三井総領家当主・三井八郎右衞門の屋敷)。一見それ程でもありませんが、中の調度は贅を凝らしたもので溢れています。
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何せ、廊下にシャンデリア。
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襖絵も、ぞれぞれ異なった手描きの芸術品ばかり。
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立派な床の間や欄間のある座敷に、ダイニング・セットやソファを置いた、見事な和洋折衷ぶりですが、家具を和風にデザインすることで、ちゃんと調和して見えるのだから不思議です。
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廊下の幅の広さにしても、裕福さが現れていて、一般庶民は真似出来ないなーと思います。
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台所なんて、レストランの厨房規模だし。
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ちょっと写真では分かり辛いのですが、左奥は一段高くなった畳敷きになっています。ベッド代わりだったのかな? 撮影禁止だけど、この二階には見事な仏間もあります。
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南の日本庭園に面した茶室。
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ちょっとした彫刻にしても、意匠が凝っています。
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このお屋敷内で絶対に見逃せないのが、正面玄関の照明のルネ・ラリック社製のガラスのランプ・シェイド。
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磨りガラスを通した光が柔らかい、何度眺めて飽きない美しさ。モチーフはヤドリギのようです
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そして今回、私も初めて訪れるのが、こののデ・ラランデ邸。前回訪れた時は、丁度復元工事中でした。ドイツ人建築家の住居で、つい近年まで新宿区信濃町に存在していた建物です。まるで神戸の異人館みたい…と思ったら、デ・ラランデは神戸の「風見鶏の館」を設計した人物だそうです。彼は、ユーゲント・シュティール建築を日本に紹介したと言われています。
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この建物の内部は、正に西洋に居るかのよう。ただし移築されて未だ日が浅い為、生憎多くの部屋には家具が未だ揃わず、ガランとした淋しい状態です。
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バリアフリーの為、エレベーターが増築されていますが、古い洋館に唐突で不思議な光景。
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一階には、東京西部では割と御馴染みのカフェ「武蔵野茶房」が入っています。西洋館の豪華な雰囲気が一番味わえるのは、この部分だと思います。
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ウィリアム・モリスの壁紙も、使用されています。
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ムードに逆らえず、ここでおやつを食べることに(笑)。P太はホットケーキ。イギリスにはこの手のホットケーキは存在しませんが、「魔女の宅急便」でキキが食べるので、P太は好きで良く作ってくれます。
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私は抹茶ロールを選びました。小豆入り生クリームが巻かれた、ロール・ケーキそのものも美味しかったのですが、その上に乗っかった、ソフトクリームがミルキーで更に美味! 時々アイスクリームではなく、無性にソフトクリームが食べたくなります。
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午前中から来ていたと言うのに、余りにも屋外を楽しみ過ぎて、肝心の「ジブリ展」は、閉館間際の急ぎ足で回る羽目になってしまいました~。期待通り興味深い展示物が多く、特に湯婆の「油屋」の模型なんて、いつまでも眺めていたい程良く出来ていたのに…。まあその位、充実している江戸たてもの園なのです(笑)。
  
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by piyoyonyon | 2015-05-29 15:33 | 旅行・お散歩 | Comments(0)


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


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