征服王上陸の地、ペヴェンシー城

a0208783_18163821.jpg
快晴の週末があったので、久々にイングリッシュ・ヘイリテイジ(EH)の遺跡に行くことにしました。しかし、申し込んで半年以上経つのに、未だ本会員証が届かないないんですよ…。仮の会員証の期限すら切れ、既に発行二回目の仮証です。しかも、最初に向かったこの↑「Michelham Priory ミッチェルハム修道院」は、いつの間にかEHの管轄ではなくなっていました。昨年までは、EHの会員なら半額の割引があったようですが、それすら消えていました。結局、会員証が利かない場合、入場料金が凄く高いので、入り口だけ見学して見送り。それもこれも、本会員証と共にガイドブックが届かず、確認出来なかったせいです。きっとEHがいい加減なので、修道院側が愛想を尽かしたのに違いない!と思いました。
a0208783_17442331.jpg
気を取り直して、次の目的地「Pevensey Castle ペヴェンシー城」に向かいました。ここは、Eastbourne イーストボーンの西の小さな村にあります。
a0208783_1747384.jpg
このチューダー時代の建物には、少年王エドワード6世が滞在したことがあるそうです。以前はアンティーク・ショップだったことがあるようで、看板が残っていますが、今は売りに出されていました。
a0208783_17472195.jpg
村のハイストリートは、そのまま真っ直ぐ城門に続いています。城壁フェチなので萌えます。
a0208783_17475952.jpg
外城壁の中は、こんな広々とした草地になっています。かつて城の使用人や、村民の居住区だったと思われる場所です。この中は入場無料で、地元民が気軽に散歩に訪れています。私達も、ここだけなら以前も訪れたことがありました。
a0208783_17503923.jpg
外城壁の所々突起した部分は、見張り塔だったようです。
a0208783_17511750.jpg
大方崩れ落ちて、僅かしか残っていないように見える外城壁ですが、城壁内自体が一段高い場所に築かれている為、壁外から比べると結構な高さです。
a0208783_17514163.jpg
この場所は、ノルマンの城が築かれる以前は、「Anderitum」と言うローマ植民地の要塞でした。ノルマン時代の城壁の下に、ローマ時代の壁が残っています。ローマ時代のほうが造りがしっかりしているように見え、土木工事を始め色々な技術が、やっぱり中世には退化したんだなーと実感しました。
a0208783_17494274.jpg
外城壁の中に、更に堀に囲まれた内城壁があります。日本の城で言えば、本丸と呼ばれる部分です。
a0208783_17491164.jpg
廃墟ですが、このベヴェンシー城、ノルマンディー公ギョーム(イングランド王ウィリアム一世)が、イングランド征服の際に上陸に成功し、ヘイスティングスの戦いの足掛かりとしたことで知られ、イギリス史上、結構重要な場所とされています。
a0208783_175086.jpg
遺跡は、まず航空写真で上空から確認するのが、一番把握し易いですね。
a0208783_18102035.jpg
堀は、かつては海に直結していたものと思われますが、今は単なる窪地で、雨が降れば水が溜まって一応堀となるけれど、そうでなければ湿地帯か空堀…と言った状態です。
a0208783_17522053.jpg
いよいよ、内城壁内に入ります。ここからは有料。昔は、跳ね橋が架かっていたものと思われます。
a0208783_17531565.jpg
城内は、こんな風になっています。城門、砦、北塔、南塔、東塔…の一部が残るのみです。北塔の内部は、現在資料室になっています。
a0208783_17533972.jpg
すっかり鳩の巣となっている、見事な廃墟っぷりの城門の内側。
a0208783_17535933.jpg
城門の階段を下ると、地下牢跡を見ることが出来ます。「洪水注意」の張り紙があるのにも関わらず、床に足を踏み入れてビシャッとやってしましました。2~3cm程度かと思ったら、10cm位浸水していたのです。この他にも、地下の幾つかが、洪水の為立ち入り禁止になっていました。
a0208783_17541847.jpg
大抵こういう昔の井戸は、半分以上埋め立てられていますが、ここのは深いままでした。
a0208783_17544761.jpg
南塔の地下に詰まっていた、砲弾ではなく砲丸の山。火薬のない時代、武器として飛ばした石の玉です。
a0208783_17551425.jpg
これが、「keep 」と呼ばれる中心となる陣地、または城主一家の居城だった部分。日本の城で言うと天守閣かな。当時の部屋らしきものは、一切残っていません。
a0208783_17554286.jpg
現在は海岸線から1km程内陸にありますが、当時は海に隣接し、この砦のすぐ脇が船着場だったそうです。
a0208783_175671.jpg
北塔を登ります。
a0208783_17563560.jpg
と言っても、塔の上部は崩れ落ちているので、大した高さはありませんが、少なくともここからは、遺跡の全体を眺めるのには最適です。右の礎石部分は礼拝堂跡。彼方に海も見えます。
a0208783_17572024.jpg
北塔の上階。窓は弓を射る為のものなので、最小限に開けられています。
a0208783_1759135.jpg
これは何かと言うと、鳩の雛です。城の窓部分には、鳩が入り込まないように、内側からも外側からも鉄格子や網が張ってあるのにも関わらず、何処か隙間から鳩が入り込み、返って狐も猫も入れない安全な場所なので、伸び伸びと子育てしている訳です。雛のほうも、網が人間を遮っているのを知っているから、近寄っても逃げません。鳩はこんなに身近な鳥なのに、意外にも雛を見るのは初めて。P太は、「ぶっさいくな雛だなあ」と言っていましたが。
a0208783_17593194.jpg
エリザベス一世時代に鋳造された、「ペヴェンシー・ガン」と名付けられた大砲。
a0208783_180710.jpg
城としては荒廃が進み、建築物は余り残っておらず、当時の地形からも様変わりしていますが、ローマ時代にも要塞であり、第二次世界大戦中も、ドイツ軍の侵攻に備える軍事基地として使用され、立地的に興味深いと思いました。ローマの遺跡を中世に再利用するのは、ヨーロッパでは良くあることですが、近代の戦争にも利用するのは、イギリス南東部ならではかも知れません。太古から軍事的に重要な場所が、飛行機の飛ぶ時代になっても重要だった訳です。ここは、主にアメリカ軍とカナダ軍が使用したそうですが、彼らにとっては、中世の城が軍事基地だなんて、さぞ驚きだったことでしょうね。
[PR]
by piyoyonyon | 2015-08-06 15:31 | 旅行・お散歩 | Comments(0)


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


by piyoyonyon

プロフィールを見る
画像一覧

お知らせ

手帳一冊目(2014年7月までのブログ)はこちら

日々のつぶやきブログはこちら

コメント欄を承認制にしています。

Copyright
©2007-2017
Der Liebling
All Rights Reserved.

ブログジャンル

海外生活
雑貨

カテゴリ

全体
ごあいさつ&お知らせ
おもちゃ・人形
アクセサリー
テーブル&キッチンウェア
ファブリック
インテリア・デコレーション
箱・缶・入れ物
ファッション・コスメ
バッグ・靴・帽子
手芸用品
本・メディア
ステーショナリー・グラフィック
飲み物・食べ物
旅行・お散歩
ガーデニング・植物
動物
その他
イギリス生活・文化

タグ

(135)
(109)
(108)
(100)
(94)
(88)
(78)
(70)
(65)
(54)
(54)
(53)
(52)
(51)
(51)
(50)
(45)
(42)
(39)
(38)

以前の記事

2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月

最新の記事

春のリース・ヒル 2
at 2017-05-23 15:31
春のリース・ヒル 1
at 2017-05-22 15:38
鳥型のソーラー・ライト
at 2017-05-21 15:37
公衆電話ボックスの活用法 3
at 2017-05-20 15:31
リカちゃんのピンクのパーカー
at 2017-05-19 15:32

記事ランキング

検索

最新のコメント

> 真木さん、イギリスを..
by piyoyonyon at 10:59
おお、ただいま日本におら..
by 真木 at 09:42
> 真木さん、こんにちは..
by piyoyonyon at 12:24
ぴよよんさん、 こ..
by 真木 at 09:25
> はっちさん、こんにち..
by piyoyonyon at 11:34
 ぴよよんさん こんにち..
by はっち at 20:43
猫の額さん、こんにちは。..
by piyoyonyon at 23:33
kagichoさん、こん..
by piyoyonyon at 23:30
ぴよよんさんこんにちは。..
by 猫の額 at 14:13
ぴよよんさん、こんにちは..
by kagicho at 13:05

画像一覧

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。