チューダー時代の軍事要塞、アップノア城

その日は、もう一つ、ロチェスター近くのイングリッシュ・ヘリテイジの城を見学するつもりでしたが、出足からして予定よりかなり遅れた為、ロチェスターを去る頃には既に午後5時。城の閉館時間は6時です。間に合うだろうかとドキドキしつつも、もう一つの目的地「UPnor Castle アップノア城」に向かいました。
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場所はメッドウェイ川の対岸で、活気あるロチェスターの町から一変して、こんな長閑で古風な石畳が残る村でした。これでもハイストリート(目抜き通り)なんです。と言うか、この通りしかない村のような。
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どの家も、前庭が良く手入れされ、可愛く花で彩られています。
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張り出し窓が印象的な、この通りで一際目を引く家。
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この元郵便局は、現在カフェか何かになっているようです。
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ヨロズ屋すら一つもない村なのに、飲食店だけは三軒もあります。もしかしたら、かつては兵士達の為に、もっと存在したのかも知れません。
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ハイストリートの突き当たりの川の手前にあるのが、アップノア城の入り口(右)。
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受け付けのある建物の内部が、いきなりコレでした。これがお城??と戸惑いましたが、これは単なる兵舎だったようです。それにしても、凄いボロボロ具合。おまけに、思いっ切り貧乏臭いテーブルと椅子…。
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一応資料が展示されていまして、この兵舎では、オーブン料理(イギリスで一番御馳走とされる)ではないけれど、暖かい料理が、日に一度は兵士に供給されたそうです。ところがその料理は、食用不可能な程不味かったとか。それで兵士達は、空腹に苦しみながらも食べなかったそうです。当時のイギリス人でも猫マタギするなんて、それって最早有毒なんじゃあ?? 読んでいるだけで、嘔吐したくなるような説明でした。
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兵舎を出て、現在はピクニック・エリアになっている緑地を通ると、ようやく城らしき建物が見えて来ました。
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城と対岸の近代的なビルの、不思議なコントラスト。
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一応城とは呼べど、ロマンティックな要素はまるでなく、簡素で無骨な建物です。貴族や権力者の居城だったことは一度もなく、元から軍事要塞として建設されたからです。これは、まず門楼(ゲート・ハウス)部分。
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門楼の上には、登ることが出来ます。
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門楼屋上から見下ろした、左が北塔で右が母屋。アップノア城は、16世紀にエリザベス一世に寄って、大陸からの攻撃に備えて築かれました。でも実際に活躍したのは、17世紀の第二次英蘭戦争の時。
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その後19世紀後半まで、軍事施設として利用されたそうです。これは母屋(左)と南塔(右)。
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これは、門楼の外壁に嵌め込まれている時計の内側、機会部分。メカ好きのP太君は、しばらく眺めては熱心に写真を撮っていました。
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母屋(主要建物)の一階は、当時の武器や生活用品を展示した資料室になっています。
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このジオラマには、効果音入りの音声ガイドが付いているだけですが、照明の変化で、近くの島が戦火で焼かれている様子などが再現され、まるで動画を見ているようなリアリティがあり、中々良く出来ています。
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一階から、木製の螺旋階段で地階に降りると…、
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稜堡で砲台になっています。この下は川。ここが戦争の最前線だった訳です。この部分、上空から見ると三角形で尖っていて、実は城全体が矢印の形をしています。
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ここから母屋を見上げると、ようやく城らしいなと実感出来ます。
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城の全景を眺めるのには、対岸に行かなければなりません。
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受け付けで渡されたパンフレットには、壁や大砲によじ登るなと注意書きがあります。日本なら、勿論親も注意するし、子供のほうでも、昔の武器に登るなんて思いも付かないと思いますが、イギリスでは、注意書きがなければ(あっても)、子供はこういうものを見れば、当然のように躊躇なく登り捲ります。
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思った通り、私達がその日の最後の訪問者となりましたが、一通り見学することは出来ました。…うーん、ここは、面白いと言えばそうだけど、ロチェスター城と違って、歴史、特に軍事に少しでも興味がないと、かなり地味~な城です。返って村自体の可愛さや、兵どもが夢の跡の川辺のゆったりした雰囲気は、訪れる価値があるかも知れません。
  
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by piyoyonyon | 2015-08-25 15:21 | 旅行・お散歩 | Comments(0)


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


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