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日本の昔のグリーティング・カード

実家に随分昔から存在していたらしい、古い未使用のグリーティング・カード達です。多分、自分達で選んで買った訳ではなく、お年玉付き年賀葉書の3等の景品…とかではないかと思います。今年1月に帰国した際、母のアトリエで、毎度の如くテキトウに散らばっていたので、保護しました(つまり勝手に持って来た)。中途半端な古臭さが、日本の昔の文具の資料として興味深いと思い、写真を撮っておくことにしました。
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Eメールが当たり前になった今でも、欧米では日本に比べ、カードを送る習慣がずっと盛んなように思えますが、多分当時(1970年代頃)は、日本ではカードはもっと馴染みの薄い存在だったようで、アメリカ製のカードのイラストを、そのまま文字だけ日本語に換えて印刷していた商品が多かったようです。これは、世界最大のグリーティング・カード需要国アメリカの、最大手のカード・メーカーの一つ、ホルマーク社製のカード。
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三つ折り蛇腹式で、開くとこんな風になります。書体もレトロ。まどろっこしい文章がやたら長いのは、英語版の文章をそのままに翻訳し、そのままのレイアウトにしたせいだと思います。
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以前アメリカで定番だった(今もある?)、ぶりぶり動物柄。コアラとオダマキ草部分は、軽くエンボスされています。コストを抑えた、片面印刷の四つ折り使用。ホルマークのもの。
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こちらもホルマークの、もしかしたら上のコアラのカードと同じイラストレーターかも知れません。四つ折り仕様で、中面は薄いピンク地のみ。
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今でもイギリスでは良く見掛けるような、二頭身の目の大きいぶりっこ動物柄。「CHIKYU(チキュウグリーティングス)」と言う日本の文具メーカーの商品で、多分イラストはアメリカ。シボのある厚紙二つ折り仕様で、「中紙」と呼ばれる文章を書く為の薄い紙が挟まっています。
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「これぞ!」と思える昔のファンシー柄。この頃、ホルマーク社はサンリオと業務提携していました。「1979(年)Sanrio」とクレジットが入っています。多分このイラストは、日本人に寄るものだと思います。
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中面。葉祥明が流行ったのって、もしかしたらこの頃かなあ。
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こちらも昔の典型的なファンシー風で、子供の落書きのようなラフな色鉛筆のにゃんこ柄。「Victoria」と言う、学研のファンシー文具ブランドの製品。
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三つ折り蛇腹式で、開くと文章を書く欄が便箋並みに広く、やはり日本のデザインだと思います。アメリカでグリーティング・カード文化がこんなに発達した理由の一つに、便箋に手紙を書く程長い文章を書きたくない、または書けない人が多かった為、カードで済ませたのではないかと勘ぐっています。
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写真では何が何だか分からない柄か分からないと思いますが、本当はパラソルを持ったヴィクトリア調のドレスを着た女の子(人形?)が、極淡い水色地にエンボスされています。
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「Gibson」と言うアメリカのカード・ブランド(メーカーは「American Greetings」)のものを、日本では Sony系列のファンシー&キャラクター・メーカー「ソニー・クリエイティブプロダクツ」が契約販売していたようです。
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おじーさんにでも送るような、凄く渋いイラストです。中面には、「ごぶさたしています お元気でお過ごしですか」と印刷してあります。今なら、何故メールを使わず、わざわざカードを送る内容なのか、その必要性がまるで理解出来ないところです(笑)。ホルマーク製。
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こちらも渋い、おばーさん好みっぽい柄のホルマーク製多目的カード。厚紙二つ折り。中面は、文章ナシなのに、果物の線画の小さなカットのみ入っていて、結構贅沢(って言うかコストの無駄遣い)です。
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ホルマーク社の中無地多目的カード。ケシ(多分カルフォルニア・ポピー)の花の周囲には、楕円の飾り罫がエンボスで表現されています。角丸で背に金紐付きなのがミソ。
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アメリカの「RUST CRAFT」と提携した、日本の老舗文具メーカー「MIDORI(現在「デザインフィル」と言う会社のブランドの一つらしい)」の、おすましプードルのクリスマス・カード。白いスカラップ縁の周囲は、金色で印刷されていましたが、すっかり擦れて剥げ気味です。
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この中で一番気に入っているのは、この塀の上で歌う二匹の猫柄カードです。「Victoria」の製品で、イラストはアメリカの「Cleveland」からの提供です。
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四つ折り仕様で、中面のイラストも、渋い色合いも印刷具合もフォントも可愛い。これも今なら、メールで済ませりゃいいのにってな用途ですけどね(笑)。
   
by piyoyonyon | 2015-11-18 15:31 | ステーショナリー・グラフィック


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


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