モティスフォント・アビーのバラ園(2016年編)

先月の中旬、数年ぶりにハンプシャーの「Mottisfont Abbey モティスフォント・アビー」のバラ園に、バラを見に行くことにしました。義母が、前回行った時の思い出を盛んに話していたからです。では、そろそろ季節だから、今年も行きましょうか?と話を持ち掛けたら、もうすぐにでも行きたい様子。それで、次の週末は、雨が降らないそうだから行こうと言うことになりました。しかし、かろうじて雨が降らない程度の曇天の予報で、晴れじゃなくて良いの?と聞いたら、全然構わないとのことでした。バラは大抵7中旬位までは満開なのに、義母が何故こんなに焦っているかと言えば、数年前王立バラ園の無料チケットを義両親に上げた際、庭園に興味のない義父が行くのを先延ばしにして、結局訪れたのは8月になってからで、その時にはバラはほとんど終わってしまい(四季咲きでも一時休憩する)、義母は非常にガッカリしたからなのでした。今回も、義父は行くかどうかギリギリまで気乗りしない様子でしたが、最終的には同行しました。
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モティスフォントは、同じ南部とは言え、我が家からも義両親の家からも遠く(東京から宇都宮や高崎以上かなあ)、年老いた義両親には最早運転出来ない距離なので、P太が運転して連れて行ってくれるのが頼りなのです。ところが、何故かP太が出発前にカーペットの洗濯を突然始めてしまい、出足が大幅に遅れ、おまけに途中は高速道路で渋滞に巻き込まれ、予定より大分遅れてモティスフォントに到着しました。
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数年ぶりの訪問なので、モティスフォントも結構変化していました。まず入り口が、チケット販売窓口、トイレ、売店込みのこんな建物になっていました。
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駐車場で遅い昼食をとった後、元修道院のお屋敷の建物は以前見学したし、時間もないのでバラ園に直行。入口から結構遠く、おまけに登り坂なので、義両親はこんな無料園内車に乗ってバラ園に向かいます。
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天然の川が堀のようにお屋敷を囲む、水に恵まれたモティスフォント。バラ園へ行く途中の、この新しく作られた池のようなものは、最初は単に川の水を引いたものかなと思いましたが、サインの説明に寄ると、昔の源泉を復元したもだそうです。水底から気泡らしきものが上がって来るのは見えませんが、確かにここから水が湧き出て流れているのは分かります。
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バラ園の売店前で、義両親と待ち合わせ。ここに近付いただけで、もうバラの香りが漂っていました。
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バラ園は、高さ3m位のレンガの塀で囲まれ、入り口からまず「アプローチ」、「売店前(売店&トイレ&育苗場)」、四角形のウォルド・ガーデン、その奥の三角形のウォルド・ガーデンから成り立っています。
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パッとしない天気の上、雨続きの直後だったので、生憎バラの多くが傷んでいました。
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ここのバラ園が好きなのは、オールド・ローズやクラッシク・タイプのバラを中心に、宿根草と組み合わせたミックス・ボーダーで、イン・フォーマルな気取りのない雰囲気だから。
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同じイギリスのバラ園でも、モダン・ブッシュ・ローズだけのフォーマル・ガーデン(ローズ・ベッド)とは、かなり趣が違います。
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国家遺産的なオールド・ローズのコレクションを誇り、オールド・ローズを鑑賞するなら、多分この庭がイギリスで一番(つまり世界一)。
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花色のグラデーションとカップ咲きが魅力的な、チャイナ系OR「ソフィーズ・パーペチュアル」。
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ピンクのバラは、OR「ケニギン・フォン・デネマルク」、 すなわち「デンマークの女王」。
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多分OR「ローザ・ガリカ・オフィシナリス」。「薬剤師のバラ」、またはバラ戦争時の「ランカスター家の赤いバラ」として知られています。実際には、濃いピンク色なんですね。
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今回義母が一番気に入ったのが、この一角をぐるりと囲む、コンパクトなFB「グリュース・アン・アーヘン(アーヘンヘの挨拶)」。イングリッシュ・ローズの元となったバラの一つで、白とピンクの二種あります。ピンクは非常に繊細な色合い。丁度売店で販売されていたので(二株だけ)、義母のお買い上げとなりました。
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ここへ来て、毎回私が最も惹かれるバラの一つが、このガリカ系OR「コンプリカータ」。一季咲きだし、香りもなく、おまけにとても大きく育つので、買うのは見送っていたのですが、それでもやっぱり強く惹かれるところを見ると、こりゃもう買うしかないと思います(笑)。
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この庭のアイコン的な存在、蔓仕立てのER「コンスタンス・スプライ」が囲む白いベンチです(注:手前のアーチのバラではありません)。モティスフォントが紹介される時、またコンスタンス・スプライが紹介される時も、必ずこのスポットが掲載されます。でもいつも人が座っていて、近付いて写真を撮れたことがありません!
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白~ピンク~クリムゾンのオールド・ローズ系ばかりの中で、多くの訪問者の注目を引く、黄色のER「グラハム・トーマス」。偉大な園芸家でオールド・ローズの収集家でもあった、このバラ園の造園に尽力を注いだグラハム・スチュアート・トーマスの名前に因む、今でもイングリッシュ・ローズを代表する銘花です。
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この庭園、バラも勿論美しいのですが、引き立て役のはずの宿根草の魅力にも毎回惹かれます。
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例えばこれは、風露草、ニゲラ、桃葉桔梗と、イギリスでは割と在り来たりな植物ばかりですが、群生すると見事。でも面積の限られた一般家庭の庭では、中々こんなにまとめて植えられませんよね…。
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こちらは、ブラッシュ・ピンクのバラと、白&紫のスミレ、アリウム・ギガンジューム。総じて青紫の花は、オールド・ローズの色合いに抜群に似合います。
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奥の三角形のウォルド・ガーデンの、エッジとして使われているラベンダー。毎回、未だ開花には早過ぎる時期に訪れますが、今年はもう咲き始めていました。
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やはり、オールド・ローズの色に似合う、クリーム色のアキレア(西洋鋸草)。花の名前音痴のP太が「なんて花?」と聞くので、「これは普通ヤロウって呼ばれるんだよ。聞いたことあるでしょう?」と答えると、「『この野郎』とか『死に急ぎ野郎』のヤロウ?」 ………英語なんですけど!!
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そして、ウォルド・ガーデンの外側(売店側)のボーダー花壇は、私はここでは特に好きかも知れません。
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高さを生かして、それぞれ花の魅力を最大限に引き出した植栽が見事です。
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八重咲きのデルフィニウムには憧れます。
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義母は、ここで「グレハム・トーマス」のスタンダード仕立てが気に入っていました。スタンダードは、フォーマルらしい雰囲気に溢れていますが、上部で同種の二本のバラを接木しているので、通常の株の3倍の水が必要だそうです。根元から次々生えてくるシュートも摘み取らなくてはならず、何だか盆栽のような強制的な不自然さがあります。そう言えば、ナイマンズのサンク・ガーデンでも、手間が掛かって上手く行かなかったのか、スタンダードのバラは、全て諦めて引っこ抜いていたなあ。
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バラ園を去る際、義母がアイスクリームを御馳走してくれました~。余り暑くなかったので、遅い時間でも、珍しく売店のナショナル・トラスト特製アイスが残っていました。ただし、「モティスフォント・スペシャル・フレーバー」は既に存在せず、代わってバラ味アイスが販売されていました。本当にかなりバラの味がして、ロマンティックではあるけれど、美味しいかどうかは好みの分かれるところです(私は好き)。
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売店脇に、更に「グラハム・トーマス」の大株。うちにもありますが、ホント見ていて飽きないバラだなあ。
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天気はイマイチでしたが、義母のようなお年寄りにとっては、脱水症状になりがちな快晴の汗ばむ日より、返って歩き易くて有り難いそうです。
  




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by piyoyonyon | 2016-07-06 15:22 | 旅行・お散歩 | Comments(2)
Commented by 真木 at 2016-07-07 11:03 x
ぴよよんさん、こんにちは!
なんか今年の6月は雨が多くてお庭巡りにはイマイチでした
よね~。私、たぶんぴよよんさんの5日前くらいにここに
来ました。その時点でもけっこう、雨で傷んでていたし、
その日も天気が目まぐるしくて写真撮るのには厳しかった
です。6時間くらい居座ってしまいました。^^;
コンスタンス・スプライのベンチ、みんなが写真を撮り
たいのに、ドカっと腰を落ち着けて居座るような無作法な
人が多くて(たぶん、外国人)、ゲンナリしました。。。
他にもベンチはたくさんあるのに、なんであそこに?!

私も薔薇のアイス食べようとして、以前食べたものとは
全然違うのしかなくてびっくり。入口も改築されてるし、
NTって、案外大胆に変化しますよね。

義理のご両親も楽しめて何よりでした。
NTは高齢者に優しい(若い人がほとんどいない)ので
落ち着きますよね。笑
Commented by piyoyonyon at 2016-07-08 18:25
真木さん、こんにちは! 
6月の初旬までは、庭の眺めも割と順調だったのですが、
雨が多いと、バラだけでなく多くの植物が、
こんなに濡れるのに弱いんだな~と改めて実感しました。
それを考えると、日本の梅雨時期は毎年大変ですね。

コンスタンス・スプライのベンチ、
香りが良いから皆長居したいのでしょうか?
一度経験してみたいです。
私が見ると、座っているのはいつも
イギリスの太った中高年です(多分歩くのが困難)。

NTでも、場所に寄っては、子供やベビーカーがやたら多く、
うるさかったり、歩行の邪魔になる場所もありますが、
まあ大抵彼等は数箇所に集中しているし、
NTはダダッ広いので然程気になりません。


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


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