コッツウォルズの川辺の町、ブラッドフォード・オン・エイヴォン

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Farleigh Hungerford Castle ファーリー・ハンガーフォード城を見学した後は、その割と近くの、歴史ドラマの撮影にも度々使われる、コッツウォルズ・ストーンの家並みが美しいので有名な「Corsham コーシャム」と言う町を訪れるつもりでした。ところが、城へ行く途中にたまたま通過した「Bradford on Avon ブラッドフォード・オン・エイヴォン」の町が、余りに魅力的に見えたものだから、城からの帰りには、急遽予定を変更して、このブラッドフォードを訪れることにしました。
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多分コーシャムも負けない程魅力的な町だと想像しますが、川沿いの丘の斜面にコッツウォルズ・ストーンの建物の並ぶ光景には逆らえません。ブラッドフォードは、ローマ時代に起源を持ち、17~18世紀には、他のコッツウォルズの町同様に羊毛産業で栄えました。この町にある歴史的に主要な建物の多くは、その時に建てられたフランボワイヤン様式やジョージアン様式のもの。
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右の堂々とした建物は、この地域一帯の観光局のようです。
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典型的なコッツウォルズ・スタイルのコテージ(田舎家)のレストラン。
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このオブジェは、比較的新らしく、16年前に新世紀を記念して建てられたそうです。
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町のシンボル、その名もずばり「タウン・ブリッジ」と呼ばれる石橋。その歴史は古く、13世紀に建てられ、18世紀に倍の幅に拡張されました。
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橋の中央の川上に出っ張った小さな建物は、元は中世の礼拝堂で、17世紀には拘留所に使用されました。多分定員一名。こんな川の上では、さぞ効果的なお仕置き場所だったことと思います。その天辺にある風見は、初期キリスト教のシンボルの「ガッジョン」と言う淡水魚を表しているそうです。
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町の名前が示す通り、橋の下を流れるのはRiver Avon エイヴォン川。しかし、シェイクスピアの出身地で有名なストラトフォードを流れるエイヴォン川とは別物です。「エイヴォン」は、ブリテン島の先住民族ケルト人の言葉で川そのものを意味する為、この名の川はイギリスに数箇所あります。
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オーラ・カイリーの雑貨を売る店など、お洒落な店はチラホラと。
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イギリスの古い小中規模の町の常で、幹線道路が町の中央を貫通し、交通量が非常に多くて落ち着かず、歩き辛いのは玉に傷です。
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しかし古い町らしく、魅力的な入り組んだ公道はあちこちに。
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特に惹かれたのは、この「The Shambles」と言う名前の短い小路。
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写真ではお伝えにくいのですが、このゴシックの扉を持つ石壁は、凄く傾いています。
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この小路には、一瞬現役かどうか疑う古風な構えの郵便局があり、その脇に立つ金色のポストは、イギリスではオリンピックのゴールド・メダリストを輩出した土地の証。ブラッドフォード出身のEd McKeever エド・マッキーヴァー選手は、ロンドン五輪のカヤック男子200mで優勝しました。
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丘にも登ってみましたが、生憎家が隙間なく並んで、町を見下ろすことは出来ませんでした。
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ここは、コッツウォルズ丘陵地帯の南端位に当たります。この地方の建築規定は厳しく(つまり景観を損なう突飛な建設物は許可されない)、新築でもコッツウォルズ・ストーンで建てられることが多いようです。「はちみつ色」と形容されるコッツウォルズ・ストーンも、北では暖かみがある色合いで、中央では色が薄く、南では若干灰色掛かっていると、産出場所に寄って微妙に色味が異なるそうです。
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丘の中腹には、Holy Trinity Church 聖霊教会の尖塔が見えます。
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聖霊教会のすぐ脇に、極めて簡素だけれど、何だかとても古めかしく只ならぬ重厚な雰囲気の建物が。
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…と思ったら、サクソン時代の教会でした。名前を「St. Laurence Church」と言います。ブリテン島でキリスト教が本格的に広まったのは12世紀のノルマン時代からの為、それ以前のサクソン時代に起源を持つ教会は中々珍しいのです。まして、これ程保存状態が良い例は、非常に貴重かも知れません。この教会は8世紀に建てられ、その後いつの間にか学校や民家として長年使用されていましたが、19世紀になってから、隣の精霊教会の司祭が、屋根が十字架形であることに気付き、教会だったことが発見されたそうです。
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想像した通り、内部も至って簡素。古い壁画や彫刻が少し残っています。贅を尽くした大聖堂より、こんな質素な教会のほうが、何故だか厳かに感じられます。
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町で一番大きいと思われる聖霊教会は、大きく改装中だったので、中には入っていません。
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再び川沿いに出ると、やはりマッキーヴァー選手を記念して作られた、歩行者専用の橋が見えました。
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橋を渡ると、公園に入ります。川沿いには、雰囲気の良い遊歩道が続いています。
洪水のリスクは高いものの、川が中心を流れる町は、やはり雰囲気の良い場所が多いと感じます。
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先程通った、タウン・ブリッジが見えます。
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エイヴォン川が流れる一方で、ブラッドフォードには運河も通っています。運河の上にはカラフルなボートが、運河沿いにはカフェやパブ等の飲食店が並び、こんな天気の良い日には、何処も賑わっているようでした。
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運河の水位を調節する為の閘門(ロック)。
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運河に沿って、快適な遊歩道&サイクリング・コースが、かなり長く続いているようです。
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運河管理局の建物が、コッツウォルズ・ストーンに花いっぱいで絵になります。
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その近くの、庭先で花の苗を販売している民家。自身の庭も、抜かりなく見事に手入れされています。
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何の前情報もなく、思いがけず立ち寄った町でしたが、直感通り魅力的で、夫婦揃って大満足でした。イギリス観光の筆頭のコッツウォルズ地方とは言え、世界遺産都市バースや人気のバートン・オン・ザ・ウォーターに比べると、こんな夏休み中の快晴の週末でも、ここはメチャ混みすることはないようです。見掛けた観光客は、英国人か西欧人の個人旅行者ばかり。コッツウォルズとしては、結構穴場の観光地なのかも知れません。それでいて、十分見所の多いブラッドフォード・オン・エイヴォンです。
  




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by piyoyonyon | 2016-09-05 15:31 | 旅行・お散歩 | Comments(2)
Commented by 真木 at 2016-09-06 11:28 x
ぴよよんさん、こんにちは!

Bradford-On-Avon、行かれたのですね~!
私、この小さな町大好きで20回くらい行ってます。。。^^;
ちょうどBathにも近いし、お気に入りの庭NTのThe Courts
もすぐ近くだし、大きい街にはない魅力がありますよね。
私も6月に行きました。Parish Churchが改装中でびっくり。
シャンブルズにある金色の双子ポスト、オリンピックの
金メダル選手の出身地に設置されるとは初耳です!
橋がカヤック選手を記念してというのは書いてあったので
知ってましたが、あのポストは説明ないんだもの。笑
町の真ん中にある「The Fat Owl」はお勧めです。
すごく美味しいですよ。^^お向かいのカフェも素朴で○。
Commented by piyoyonyon at 2016-09-06 17:48
真木さん、こんにちは!
夏のコッツウォルズなんて、何処も団体客で
ごっちゃり混み合っていると思っていたんですが、
ここは程良い活気と長閑さで本当に良い町ですね。
金色ポストの説明、横ちょに目立たず書いてあったようです。
The Courtsは、数年前に行ったことがあります。
この周辺は、レイコック、コーシャム、
幾つかのNT&EHと、見所が結構多いですね。
生憎イギリスで外食する機会は、
ほとんどないのが残念です。(日本だと外食大好きなんですけど~)


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


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