秋の近所のヴィクトリアン庭園

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何処かに出掛けるのにしては価値の全くなさそうな、暗~い曇天の週末、それでもやはり運動はせねば!と、夫婦で近所に散歩に出掛けました。うちの周辺には、鉄道の廃線跡の遊歩道の他にも、結構良い散歩コースがあるのです。その中の一つが、ヴィクトリア時代のお屋敷の庭園跡です。長年修復中でしたが、今年ようやく復元が完了したとのことで、見に行くことにしました。
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まず、線路脇の草原を通って行きます。ここは、それまではコンクリートで川岸が固められた排水溝のような小川が流れていましたが、近年わざと川床を変更して蛇行させ、まるでビオトークのような自然の趣に改良しました。大雨の際には氾濫原となり、多分住宅地の洪水を防ぐ役目もあるのだと思います。
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そして、森を通ると人口湖に出ます。ここも、元々はお屋敷の庭園の一部でした。鴨やカナダ・ギースや水鶏、青鷺など、いつも水鳥でいっぱい。この秋は雨が少なくて、随分水位が下がっていました。
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いよいよ、ヴィクトリアン庭園に近付いて来ました。まず目に入るのが、大きな噴水。
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そして、かつては屋敷のテラスに続いていた、まるで宝塚の舞台のような(表現がなんだかなー)階段。
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うーん、確かに美しく復活しましたね。フォーマル・ガーデンなので、余り好みではないのですが。合計8ヘクタールの土地が、4段階の高さに分かれて、この庭園の他に、ヴィクトリア時代に大流行した競技「クローケー(ゲートボールのようなもん)」場、テニス・コート、森、原っぱ、湖が含まれています。既に一般の住宅地に分譲されている部分を含めると、かつては更に広大な敷地だったものと思われます。
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元々この庭は、1880年代に、王室御用達でもあった庭園設計士James Pulham に寄ってデザインされたそうです。
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私達がこの町に引っ越して来た当初は、ここは、多少植物は植えられていたものの、石の装飾品の残骸があちこちに散らばる、正に「庭の廃墟」と言う感じでした。
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夏であれば、もっと花盛り沢山で美しかったことと思いますが、その頃はナショナルトラスト等の庭園巡りで忙しかったもので。
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これがお屋敷の写真。19世紀中頃に裕福な商人の邸宅として建てられ、もし今でも残っていれば、豪華結婚式場兼ホテルか、それこそナショナルトラスト級になっていたものと思います。
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そして庭園も含む航空写真。お屋敷自体は、1920年代に売却されて女子寄宿学校として使用され(良くある話)、その後取り壊され、その跡にはあろうことか、非常に醜いアパートが建てられました。多分1960年代のことなので、特に公共建築物のデザインが酷い時代です(旧共産国っぽいっと言うか高島平っぽいっつーか)。折角庭園はヴィクトリア時代らしく復元されたのに、建物自体には悲しい程似合っていません(笑)。
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でもアパートの駐車場には、大変美しい紅葉の木がありました。
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その脇には、これまたヴィクトリア時代の庭園の名残りの、「ロッカリー(ヴィクトリア時代に流行した、自然の岩場のようなロック・ガーデン)」が。このロッカーリー形式は、Pulham自身の発明であり、十八番でもあった為、彼の名をとって「Pulhamite」とも呼ばれます。
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また、アパート脇に、迫力の大きな樅の木。ここは、ヴィクトリア時代のお屋敷になる前は、中世の鹿の狩猟場だったそうです。もしかしたらこの木は、その頃から存在するのかも。かつてお屋敷正面玄関に続いたアプローチにも、大きな針葉樹並木が残り、今は瀟洒な住宅地になっています。
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当時の邸宅の豪華さを伝える建物は、現在レンガ造りの厩舎のみ。厩舎だけでも十分大きな立派な建物で、歴史的建築物2級指定。今は集合住宅に改装されています。
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厩舎の脇には、立ち枯れた赤杉のような木を利用した、こんなオブジェが。現在未だ制作中のようで、辺りにはオガクズが散らばり、針葉樹の芳しい香りが辺りに漂います。
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鹿が木の幹を貫通しているように見える、中々楽しいデザイン。
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このお庭、宝くじの利益金で復元・管理されているそうです。新たに公衆トイレも設置され、有難い限り。イギリスに住んでいると、紅茶の飲み過ぎで、やたらトイレが近いものですから(笑)。
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ヴィクトリア庭園脇に、一際見事な紅葉の木がありました。幹には、何か括り付けてあります。
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近付いて良く見ると、クロシェ・パッチのブランケットを、木の幹に巻き付けてありました。ウィッシング・ツリーに見立てているのか、メッセージ・カードらしき物も沢山括り付けてあります。
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更に木の枝には、こんなポンポンが沢山ぶら下げてあります。
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周囲のベンチも、こんな感じ。
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もう一つのベンチ。どうやら、地元の編み物愛好家達の作品のようです。
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街路灯にさえ。多分アクリル毛糸なので、雨曝しでもお構いなしってのが、イギリスらしい自由で大胆な発想と言えばその通り。
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冴えない天気の日の、数時間だけの散歩でしたが、ヴィクトリアン庭園も想像通りに美しく復元され、その他にも色々面白い物を見ることが出来、十分運動にもなって満足です。
 



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by piyoyonyon | 2016-11-28 15:35 | 旅行・お散歩 | Comments(0)


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