「アフィントンの白馬」へ、パワー・チャージ!

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昨年の秋、体調も心も冴えないことが続いたので、何処かパワースポットにパワー・チャージに行きたいと思いました。イギリスにはレイライン(地霊の線のようなもの)が幾つも通り、その中でも最強なのが、コーンウォールの聖地St. Michael’s Mount セイント・マイケルズ島と、イースト・アングリアのGreat Yarmouth グレート・ヤーマウスを繋ぐ、「St. Michael leyline 聖ミカエルのレイライン」と言われています。このレイライン上に、グラストンベリーエイヴベリーのストーン・サークルもあります。そして、聖ミカエルのレイラインと、ブリテン島をほぼ南北に貫通する英国最長のレイライン「Belinus leyline ベリナス・レイライン」が交わる場所に、英国の数ある先史時代の遺跡の中でも代表的な、謎の地上絵「Uffington White Horse アフィントンの白馬」が存在します。我が家からは結構遠いのですが、ここを訪れることにしました。
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…とまあ、色々怪しい屁理屈&こじ付けを並べましたが、結局は自分の行きたい場所が、自分にとってのパワースポット。気晴らしには、一番有効なはずです。この所私は、「ちょっと違った景色」を眺めたいと切に思っていました。イギリスのなだらかな丘陵地帯の牧草地は、確かに美しいのですが、余程遠く(湖水地方とかスコットランドとかウェールズ北部とか)に行かない限り、標高差も少なく、延々と似たような風景ばかりが続きます。しかし、同じイングランド南部でも、この見晴らし抜群の「アフィントンの白馬」のある小高い丘なら、気分が晴れるだろうと直感的に思った訳です。
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ここを再び訪れたいと思ったのは、前回は地上絵の頂上にあるhill fort 要塞遺跡を見送ってしまったからでもあります。その頃は未だ、要塞遺跡熱に目覚めていなかったもので…。①が地上絵部分、②が「竜の丘」、③が「Uffington Castle アフィントン・キャッスル」と呼ばれる要塞跡です。
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駐車場からしばらく丘を登って、頂上部分の要塞遺跡に到着。毎度の如く、航空写真でも見ない限り、単なる土手で囲まれた原っぱと言う感じですが(笑)、紀元前7~8世紀頃の鉄器時代に建てられました。一方、白馬の地上絵は、それより昔の青銅器時代の作と言われているので、この砦が建設された頃には、既に存在していた訳です。しかし、やはり何か地上絵に関連して、砦が建設されたのでは考えられています。
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イギリスに多く残る古代の要塞遺跡の中でも、一際標高の高い眺望抜群の立地。ここはオックスフォードシャーと西バークシャーの州境であり、オックスフォードシャーの最高峰でもあります。とは言え、海抜は260m程しかないのですが、平地から突如盛り上がった状態の上、樹木がないので、視界はほぼ360度。リフレッシュに最適なのも道理です。
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溝は一重、土塁は部分的には二重で、要塞遺跡としては割とシンプルな構造です。既に攻め難い高台にある為、防衛機能は簡素化されたのかも知れません。
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この遺跡の西方面の約2km先には、「Wayland's Smithy」と言う新石器時代の埋葬地(イギリスで多く見掛けるlong barrow=長墳)もあります。最寄の駐車場はないようなので、ハイキング装備と時間の余裕が必要です。石室内にも入れるらしいから、次回は是非訪れなくちゃ。
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上空を、赤鳶が数羽飛んでいました。その内一羽は、何とこの直後地面に急降下して、野ネズミか何か獲物をゲット。P太の話では、かつては赤鳶は英国の限られた地域でのみ見られましたが、近年増え過ぎた兎等を駆除する目的で、他の地域にも人工的に生息範囲を広げているそうです。
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例えレイラインの信憑性が疑わしくとも、「Icknield Way イクニールド・ウェイ」と呼ばれる実在したイングランド最古の道の一つが、ここに通っていたのは確かなようです。イクニールド・ウェイは、未だ多くが解明されていませんが、鉄器時代に現在のイースト・アングリアと呼ばれる部分に住んでいたケルト系部族イケーニ族が、他領域との交易の為に築いたと考えられ、他にも「Grime’s Graves グリムズ・グレイヴス」と言う古代の採石場跡や、有名なストーンヘンジ等の遺跡をも通過しています。
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この要塞遺跡から、北に少し下った斜面に、白馬の地上絵(ヒル・フィギュア)があります。
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ナショナルトラストとイングリッシュ・ヘリテイジの共同管理で、定期的に草を刈ったり、チョークの描線を補修したりしています。
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今回は、地上絵の真下の「Dragon’s Hill 竜の丘」にも行ってみることにしました。かなり急な斜面で、下る多くの人が悲鳴を上げていましたが、田舎育ちの私にとってはお手の物(笑)。竜の丘は、形の整ったプリン型の為、長い間ノルマン様式の城を建てる為の人口丘(「モット&ベーリー形式」のモット)だと信じられていたらしいのですが、近年の研究で天然の丘だと判明しました。
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丘の中腹までは、「Dragon Hill Road」と呼ばれるループ状の急な自動車道で登ることが出来ます。しかし、ここを自転車で登るのは相当根性が要りますね…。
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竜の丘まで降りれば、白馬の全体像が眺められるかも、と期待しましたが、湾曲した斜面に描かれている為、真下からも真上からも全容を見ることは出来ません。全体を見るのには、麓と呼ぶには離れ過ぎた村「Longcot」「Fernham」「Great Coxwell」からが一番だとか。ただし、北斜面に描かれている為、特に天気の良い日はモロ逆光だとは思います。
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竜の丘のすぐ西側には、「The Manger 飼い葉桶」と呼ばれる、印象的な形の谷が。
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こんなに小さくとも氷河谷で、この「Giant’s Stair 巨人の階段」と呼ばれる独特な谷の斜面は、自然の造形だそうです。
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いつもここへ来る時は、天気が悪いとか、非常に寒いとか、大変な気候ばかりなのですが(多分風は常時強い)、今回も鼻水が始終止まらなかったものの、今までの中では一番マシな天気でした。何より、最終段階の美しい紅葉を楽しめました。夏は非常に混み、駐車場の空きを得るのが大変だとか。
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レイラインが存在するにしろしないにしろ、ここが古代の人々にとって神聖で特別な土地だったことは、疑いようがないと思います。古代人には、現代人にはない感覚が発達していて、そう言う場所を察知する能力に長けていたのでは?と勝手に想像しています。それは魔術や超能力とかではなく、動物が超音波で獲物を感知したり、地震を予知出来たりする、言わば第六感や野生的な本能。イギリスには古代遺跡や聖地が非常に多いので、点と点を繋げば、必ず他のどれかも線上に当たると言う気はします。とは言え、レイラインを丸否定するよりは、信じるほうが面白いとは思います。





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by piyoyonyon | 2017-01-11 15:25 | 旅行・お散歩 | Comments(0)


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


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