カテゴリ:旅行・お散歩( 241 )

工事現場で働く動物達

前回帰国した際、仙台市の工事現場を囲むフェンス(バリケード)の支柱が、可愛いおさるのモン吉型で感心していたのですが、今回帰国して、そのバリエーションが沢山存在することに気付きました。日本に御住まいの皆様にとっては、既に御馴染みかも知れませんが、帰国中出会ったものを挙げてみました。
a0208783_23412711.jpg
このウサギ型が、一番レトロで可愛いように思いました。良く見ると、下部に建設会社の名前が記してある場合が多く、それぞれ会社で所有しているようです。(撮影地:喜多方市)
a0208783_23415053.jpg
ちょっと穴ぼこぼこでキモイ蛙。鮮やかな色が多いのは、やはり目立たせる為なのか。(撮影地:武蔵野市)
a0208783_23421061.jpg
線対称形じゃない為、微妙に可愛くないキリン。一応シャベルを担いで、労働意欲は満々のようです。君にやる気があってもねえ…。(撮影地:三春町)
a0208783_23422584.jpg
…と思ったら、三つ目が通る! たちまちキリンじゃない何かに変身。子供が泣き出しそうです(笑)。
a0208783_3493783.jpg
おまけ。動物型ではなく、昔ながらの工事現場衝立てですが、レトロなチューリップ柄に惹かれました。色合いも絶妙。(撮影地:奈良市唐招提寺)
  
[PR]
by piyoyonyon | 2015-05-31 15:39 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

東京江戸たてもの園で「ジブリの立体建造物展」

a0208783_0561448.jpg
姉の家から歩いて行ける距離に(でも結構な運動量)、「小金井公園」と言う、東京都で最大規模の公立公園があり、帰国する度に訪れます。そしてその中に、東京江戸博物館(墨田区)の分園である「東京江戸たてもの園」があります。古い建物を移築復元した、屋外建築博物館です。入園料が手頃な割に大変充実しているので、ここも良く訪れます。結婚前からの、デート・コースでもあります。
a0208783_0565075.jpg
特に今回は、特別展の「ジブリの立体建造物展」なるものが、好評に付き延長開催されているとのことで、行かずにはおれませんでした。元々地図や平面図やジオラマが大好きな上に(…変?)、ジブリ作品に登場する建築物は皆ディテールが凝っているので、その間取りや構造には興味深々でした。
a0208783_129306.jpg
スタジオ・ジブリが小金井市にある上、このたてもの園が「千と千尋の神隠し」の創作に影響を与えたと言う事に因み、この特別展が開催されたのだと思います。生憎ジブリ展そのものは撮影禁止ですが、これは「千と千尋」に登場する怪しい飲食店街部分をパネル化し、来園者の記念撮影用に作られたもの。
a0208783_0572022.jpg
始めに天気の良いうちに、屋内の特別展ではなく、屋外を回りたいと思います。
a0208783_057416.jpg
張り切って午前中からやって来たので、昼食は園内のうどん屋さんで頂きました。
a0208783_0581066.jpg
今回は、P太とは今まで何故か訪れたことがなかった(上の写真の「田園調布の家」以外)、西ゾーンを中心に回ることにしました。商店中心の東ゾーンに対し、西ゾーンには主に近代の一般民家が移築されおり、「いかにも日本的」ではないので、P太にはピンと来ず、毎回後回しにされていたのだと思います。
a0208783_0584953.jpg
まずは、著名な建築家の前川國男邸。60年代頃の建物かと思いきや、これが戦前の1940年代に建てられたと聞いて驚きです。
a0208783_0594135.jpg
吹き抜けを大胆に設けながらも、障子のサンを取り入れ、和の雰囲気を残しています。
a0208783_10736.jpg
バスルームなんか、現代と変わらない機能。当時は、さぞかし贅沢なことだったでしょう。
a0208783_103220.jpg
お次は、裕福な夫婦が老後の為に建てた小出邸。大正14年(1925年)の建設で、モダニズム建築の巨匠・堀口捨巳の処女作と言われています。屋根の形は、お寺のお堂を模しているそうです。
a0208783_105260.jpg
全体的には和風建築ですが、洋室は外観も洋風にしているのが、昔の家らしいと思います。
a0208783_111314.jpg
二階は、陽の燦々と当たる和室の寝室。この博物館、それぞれの建物の方位は、オリジナルに基いて再建しているようです。ところで、老後の家とのことですが、当時はそういう発想がなかったからか、特にお年寄りに優しい造りにはなっていません(笑)。
a0208783_114920.jpg
二階の北側には、ロフトのような大きな納戸。
a0208783_123374.jpg
元は板橋区の常盤台(東武東上線)に存在した、写真館(フォト・スタジオ)兼住宅です。
a0208783_125738.jpg
まず玄関のすぐ脇に、待合室があります。
a0208783_132768.jpg
洋風の待合室とは対照的に、その隣には、正に懐かしい茶の間~と言った経営者家族用の居間があります。多分ここが、夜間は押入れから布団を出して、寝室になったのだと思います。
a0208783_135179.jpg
更にその奥に、子供用の勉強部屋があります。南東の窓が大きくとられて明るく、作り付けの勉強机を設置し、この部屋からだけでも、写真館の経営者夫婦が、子供の教育に熱心であった様子が窺えます。
a0208783_141242.jpg
台所やお風呂は、いかにも当時の庶民らしいスタイル。この他一階には現像室があり、全体的には割と大きな建物ですが、家族用のスペースは少なめです。
a0208783_144531.jpg
撮影スタジオは、二階にあります。当時は照明技術が発達していなかった為、天候・時間に余り左右されない北側の窓を大きくとり、出来るだけ自然光を利用して撮影したようです。スタジオの脇には、着替え室があります。着物の着付け等をしたのでしょう。
a0208783_15730.jpg
この西ゾーンで最も豪華なのが、こちらの三井財閥邸(第11代三井総領家当主・三井八郎右衞門の屋敷)。一見それ程でもありませんが、中の調度は贅を凝らしたもので溢れています。
a0208783_164778.jpg
何せ、廊下にシャンデリア。
a0208783_16838.jpg
襖絵も、ぞれぞれ異なった手描きの芸術品ばかり。
a0208783_173149.jpg
立派な床の間や欄間のある座敷に、ダイニング・セットやソファを置いた、見事な和洋折衷ぶりですが、家具を和風にデザインすることで、ちゃんと調和して見えるのだから不思議です。
a0208783_181848.jpg
廊下の幅の広さにしても、裕福さが現れていて、一般庶民は真似出来ないなーと思います。
a0208783_1105725.jpg
台所なんて、レストランの厨房規模だし。
a0208783_184775.jpg
ちょっと写真では分かり辛いのですが、左奥は一段高くなった畳敷きになっています。ベッド代わりだったのかな? 撮影禁止だけど、この二階には見事な仏間もあります。
a0208783_1113288.jpg
南の日本庭園に面した茶室。
a0208783_1115431.jpg
ちょっとした彫刻にしても、意匠が凝っています。
a0208783_1124386.jpg
このお屋敷内で絶対に見逃せないのが、正面玄関の照明のルネ・ラリック社製のガラスのランプ・シェイド。
a0208783_113618.jpg
磨りガラスを通した光が柔らかい、何度眺めて飽きない美しさ。モチーフはヤドリギのようです
a0208783_114987.jpg
そして今回、私も初めて訪れるのが、こののデ・ラランデ邸。前回訪れた時は、丁度復元工事中でした。ドイツ人建築家の住居で、つい近年まで新宿区信濃町に存在していた建物です。まるで神戸の異人館みたい…と思ったら、デ・ラランデは神戸の「風見鶏の館」を設計した人物だそうです。彼は、ユーゲント・シュティール建築を日本に紹介したと言われています。
a0208783_1145081.jpg
この建物の内部は、正に西洋に居るかのよう。ただし移築されて未だ日が浅い為、生憎多くの部屋には家具が未だ揃わず、ガランとした淋しい状態です。
a0208783_1151481.jpg
バリアフリーの為、エレベーターが増築されていますが、古い洋館に唐突で不思議な光景。
a0208783_115481.jpg
一階には、東京西部では割と御馴染みのカフェ「武蔵野茶房」が入っています。西洋館の豪華な雰囲気が一番味わえるのは、この部分だと思います。
a0208783_1163021.jpg
ウィリアム・モリスの壁紙も、使用されています。
a0208783_117013.jpg
ムードに逆らえず、ここでおやつを食べることに(笑)。P太はホットケーキ。イギリスにはこの手のホットケーキは存在しませんが、「魔女の宅急便」でキキが食べるので、P太は好きで良く作ってくれます。
a0208783_1172468.jpg
私は抹茶ロールを選びました。小豆入り生クリームが巻かれた、ロール・ケーキそのものも美味しかったのですが、その上に乗っかった、ソフトクリームがミルキーで更に美味! 時々アイスクリームではなく、無性にソフトクリームが食べたくなります。
a0208783_118274.jpg
午前中から来ていたと言うのに、余りにも屋外を楽しみ過ぎて、肝心の「ジブリ展」は、閉館間際の急ぎ足で回る羽目になってしまいました~。期待通り興味深い展示物が多く、特に湯婆の「油屋」の模型なんて、いつまでも眺めていたい程良く出来ていたのに…。まあその位、充実している江戸たてもの園なのです(笑)。
  
[PR]
by piyoyonyon | 2015-05-29 15:33 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

天下分け目の決戦の地!その名もバトル修道院

今年の誕生日には、義母から大変嬉しいプレゼントを貰いました。それは、イングリッシュ・ヘリテイジの年間ペアチケットです。つまりこれがあると、イングリッシュ・ヘリテイジ管理の場所を、夫婦で一年間訪問し放題と言う訳です。イングリッシュ・ヘリテイジで最も人気が高いのは、「ストーンヘンジ」「バトル修道院」「ハドリアヌス帝の城壁」「ティンタジェル城」だそうです。その中で未だ唯一行っていない、前から興味深々だった「Battle Abbey バトル修道院」に、またしても非常に寒い日でしたが、まずは行くことにしました。
a0208783_4254234.jpg
バトルの町自体には何度か来たことがあるのですが、修道院は入場料が高く、今まで見学したことがありませんでした。ここは、1066年に、サクソン王ハロルド二世と、フランスのノルマンディー公ギョームに寄る、英国史を大きく変えた「ヘイスティングスの戦い」が行われた場所です。何故ヘイスティングスからかなり離れているのに、「ヘイスティングスの戦い」と呼ばれるのか?と不思議に思っていましたが、当時この地には町自体どころか村すら存在しなければ、当然名前もなかったからのようです。
a0208783_4261631.jpg
戦いはギョームが勝利し、イングランド王ウィリアム一世として即位したのは、言うまでもありません。サクソン人からノルマン人支配になった訳だから、日本の「源平合戦」や「関が原の戦い」「明治維新」どころの騒ぎではないと想像していましたが、ローマやヴァイキングと他民族支配に慣れていた一般庶民は、せいぜい「また殿様が替わった」位にしか思っていなかったのだと後から聞きました(…今や確かめる術はないが)。
a0208783_4264671.jpg
その後、信仰心の厚いウィリアム征服王に寄って、この地に修道院が創建されました。実際には、当時の教皇から、戦で大量殺人を犯した罪を懺悔する為に、修道院を建てるよう命令されたそうです。戦いに因んで「Battle バトル」と名付けられ、門前町もそれなりに発展して行きました。
a0208783_4272464.jpg
しかしウィリアムの子孫のヘンリー8世に寄って、16世紀に修道院は解散され、更に売りに出されました。すなわちここは修道院の廃墟。元々プレハブのようなヤワな造りが多かったようで、その後大部分が崩壊し、ほぼ完璧に残っているのは、この門位しかありません。因みに、追い出され職を失った修道僧が可哀相…と思っていましたが、ここの僧侶の多くは、年金をたんまり貰って悠々自適に過ごしたようです。
a0208783_4275128.jpg
買い取った貴族の館であったであろう一番大きな建物は、今は学校になっており一般の立ち入り禁止。この日は、結婚式が行われていました。つまり順路は、大体この学校の周囲をぐるりと回るコースです。
a0208783_4281931.jpg
唯一修道院当時の面影を色濃く残す門だけでも、お城のような規模と外観です。内部は暖炉等が修理・復元され、現在資料室になっています。
a0208783_4284089.jpg
あちこち狭くて急な階段を通って、秘密小部屋のような場所へ行くことが出来ます。塔の上部を、中から見上げるとこんな感じ。所々草が生えていて、吹き曝しなんですね。
a0208783_4285755.jpg
圧巻なのが壁の厚さ。1m位あるかな。
a0208783_4291541.jpg
この地上が覗ける深い穴は何かと言うと、…昔の超ぼっとんトイレです! 中世の城なんかにも、この手のトイレがあり、まあ風通しが抜群だな…とは思います。
a0208783_4295040.jpg
次に、順路に沿って、カフェも併設されているビジターズ・センターを訪れます。ヘイスティングスの戦いを再現して説明するビデオが上映され、所々「バイユー・タベストリー(ウィリアムの妻マティルダ王妃が戦いの様子の記録を刺繍して残したもの)」の図案をアニメーション化して、中々凝った見応えのある映像でした。
a0208783_4304353.jpg
その後、少し木立の中を歩くと、立派な外壁と塔の残る場所に出ます。壁と言っても部分的には一枚壁ではなく、かなり厚みがあり、内部は倉庫として使われたこともある程奥行きがあります。
a0208783_58428.jpg
ここから見える草原が、実際に戦が行われた場所です。イギリスでも、戦場と言うと平坦な開けた場所が普通ですが、ここは「丘」で相当高低差があります。実際所々かなり傾斜が急で、戦は難航したそうです。
a0208783_4315551.jpg
戦闘(1066年10月14日)は、約6000人の兵力のノルマン側が騎馬中心だったのに対し、7000人の兵力のサクソン側はほぼ歩兵のみで、ブリテン島と大陸では文化が大きく異なっていました。最初はサクソン有利でしたが、遁走すると見せ掛けて、追うサクソン陣営が崩れた隙を攻めて、ノルマンが勝利。ハロルド王は戦死しました。サクソン軍は、約400km北のスタンフォード・ブリッジで、ノルウェー軍と対決した(同年9月25日)直後だったのだから、兵の数では多くとも、疲労し切っていただろうと想像できます。
a0208783_4322341.jpg
廃墟となっている、回廊の一部。回廊と言ってもここもかなり幅が広く、二階は修道僧の寮だったそうです。
a0208783_4333032.jpg
親子連れが集まっているのは、修道士に扮したスタッフが、子供相手にゲームを行っているから。全体的に子供の訪問者が多く、「やはり英国史上重要な場所だから、親は一度は我が子に見せたいと思うんだね」とP太に言ったら、「そんな知的で教育的な思惑はない。単に子供が騎士ごっこしたいだけだ」とバッサリ。
a0208783_4361478.jpg
回廊脇のチャプター・ハウス跡に、ハロルド王が討ち死にした場所の記念碑が埋め込まれています。しかし地元民の話に寄ると、実際死亡した場所は、現在消防署前のロータリーになっている部分だそうです。
a0208783_4391211.jpg
かつての修道院教会が立っていた場所の窪地は、「crypt」とと呼ばれる地下礼拝所の跡。大聖堂クラスの、かなり大きな教会だったようです。
a0208783_4393885.jpg
修道院が解散された後は、長年貴族のカントリー・ハウスとして使用されたので、その間敷地内には氷室(大変地下深い)や茅葺屋根のバター&チーズ製造所、ウォルド・ガーデン等が建設されました。19世紀の持ち主クレーヴランド公爵夫妻が大の園芸愛好家で、広いウォルドガーデンは、かつてはリンゴや洋ナシ、桑の木などで賑わっていたそうです。今はリンゴの木数本のみの、淋しい状態。
a0208783_440693.jpg
クレーヴランド公爵夫人に寄って作られた、椿の小径。外壁の上は歩けるようになっていて、中々の眺め。
a0208783_4415485.jpg
おやっ、中世の修道士が歩いています。多分、さっきのゲームのスタッフですね。かなり人気の観光地で人が多く、戦や修道院当時の様子を思い浮かべるのには難しかったものの、資料は充実していて、改めて色々勉強にはなりました。やはりイギリス人なら、一度は訪れるべきであろうと思われる場所です。
  
[PR]
by piyoyonyon | 2015-05-23 15:26 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

ウェッジウッドの館、リース・ヒル・プレイス

今年のナショナルトラストのガイドブックを眺めていたら、近場なのに未だ一度も訪れたことのない物件があることに気付きました。場所はサリー州の「Leith Hill リース・ヒル」と言う、イギリス南東部の最高峰(と言っても海抜300m程度)の中腹で、リース・ヒルそのものなら今まで何度も行きました。なのに何故、このお屋敷「Leith Hill Place リース・ヒル・プレイス」には一度も訪れたことがなかったかと言えば、一般に公開され始めたのがつい2年前だからです(更に冬季は閉鎖)。すぐにでも見に行きたくなり、今年の公開二日目(三月末)に、霧雨の降るような非常に寒い日でしたが、早速出掛けて来ました。
a0208783_552529.jpg
リース・ヒルそのものにも、しばらく御無沙汰していました。頂上の中世の城を模した塔から抜群の眺めが楽しめる、ハイキングに最適な場所で、特にブルーベルの季節は最高なのですが、公衆トイレの全く無いのが難点でした。麓の一軒のみの高いパブを利用するしかなく…。館へは、元々リース・ヒル登山者用に設置された駐車場を利用し、「シャクナゲの森」を通って行きます。
a0208783_554214.jpg
リース・ヒル・プレイスが見えて来ました。お屋敷なことはお屋敷ですけど、正直言って建物自体は非常に地味だし、手入れも余り良くありません。しかしこの館、実は歴史的には非常に面白いのです。
a0208783_562013.jpg
屋敷そのものは17世紀に建てられましたが、その後、ウェッジウッド社の創始者で偉大な陶芸家&実業家であったジョサイア・ウェッジウッドの孫、ジョサイア三世の所有になりました。
a0208783_565027.jpg
ジャスパー等ウェッジウッドの陶器があちこちに飾られているのは、その為です。
a0208783_57165.jpg
ウェッジウッド社はストーク・オン・トレントにあるのに、何故こんなに遠く離れた、全く関係ない南東部に館を購入したのか?と不思議に思いましたが、工業会社は業務上やむを得なく中部に本拠地を構えているだけで、経営者が金さえあれば気候の良い南部に住みたがるのは、イギリスでは普通だそうです。
a0208783_58057.jpg
何故か棚の上に、ちょこんと古い猫の縫いぐるみが(もしかしてビンテージ・シュタイフとか?)。
a0208783_582821.jpg
そして、著名な生物学者のチャールズ・ダーウィンも、度々この館を訪れました。何故なら、ジョサイヤ三世の妻キャロラインがダーウィンの母親代わりの姉であり、またダーウィンの妻エマはジョサイアの妹でした。ダーウィンの母親も、元々ウェッジウッド家出身だったのです(つまり従兄弟×従姉妹同士で結婚した)。ダーウィンは、このリース・ヒルで、ミミズの研究に没頭したそうです。他にも彼はフジツボを熱心に研究しており、ガラパゴスで新種の動物を発見することだけが、偉大な生物学者のすることではないと教えてくれます。
a0208783_585873.jpg
更に、イギリスの国民的な近代作曲家、Ralph Vaughan Williams レイフ・ヴォーン・ウィリアムスが、幼少時代をこの館で過ごしました。早くに未亡人となった彼の母親は、キャロラインの娘だったからです(つまりダーウィンの姉の孫)。
a0208783_574154.jpg
このグランド・ピアノは、訪問者の誰でも弾いて良いことになっています。恥ずかしながら、私はイギリスに住むまで、ヴォーン・ウィリアムズを知らなかったのですが、イギリス本国では、返ってホルストやベンジャミン・ブリッテンよりも人気の高い作曲家だそうです。イギリスの民謡や古い教会音楽の収集・研究に努め、そこから影響を受けた、イギリス人の愛して止まない牧歌的な作風の多いのが、彼の人気の大きな理由の一つのようです。言わば、ハンガリーのバルトークや、フィンランドのシベリウスに近い存在ですね。
a0208783_594097.jpg
しかしP太に言わせると、ヴォーン・ウィリアムズの作風は、ゲインズボローやターナーの風景画同様、余りにも「チョコレート・ボックス的(お菓子の箱にプリントされるような、イギリスの典型的な田園風景)」で、ちと退屈なのだそうです。全く口が悪い。この頭に本を乗せた子供の壁画は、ヴォーン・ウィリアムズの幼少時代、悪さをすると受けた罰を表しています。
a0208783_5102247.jpg
一般公開されているのは、一階と二階の一部。しかし時間制で、ヴォーン・ウィリアムズの音楽付き音声ガイドツアーで、ロフトのような三階を見て回ることが出来ます。かなり急で狭い階段を上り、通路も狭く段差があって歩き難いので、足腰の弱い人には不向き。ヴォーン・ウィリアムズが所有した1945年以降、館はナショナルトラストに譲渡されました。しかし、その後も賃貸として貸し出され、寄宿学校として使用されたりしていたので、結局一般公開され始めたのは二年前と言う訳です。
a0208783_5104621.jpg
二階の一室。何と暖炉もジャスパー仕様。
a0208783_5112330.jpg
ただしこの館、未だ公開され始めて日が浅い為、インテリアが余り揃っておらず、多くの部屋がガランと侘しい、お屋敷らしからぬ状態になっています。このホールの電灯なんて、イケアでも一番安い紙製提灯だし。しかしこれでも未だマシなほうで、三階なんて裸電球でした…。音声ガイドにプロの俳優を起用して、お金を掛け過ぎたのか、これから徐々に時代に合ったアンティーク家具を買い揃えて行くのだと思います。
a0208783_5115398.jpg
一般のカフェも未だ入っておらず、地元のボランティアが、厨房でセルフサービスの寄付金制でお茶やケーキを提供しています。と言っても、プロ並みの出来栄えのケーキばかり。
a0208783_5123417.jpg
そんな訳で、食器も各自持ち寄った寄付品なのか、見事にバラバラなのが楽しい。
a0208783_5125444.jpg
ここで、またしてもクリーム・ティーを食べました。全くデザインの統一されていない茶器でも、意外と雰囲気はまとまって見えるから不思議でしすね。一部はウェッジウッド社製のようです。
a0208783_513246.jpg
更にティールームのあちこちにも、陶器が飾れています。
a0208783_5134470.jpg
今後リース・ヒルを訪れる際は、ナショナルトラスト会員なら、この館のトイレを利用出来る訳ですが(笑)、因みにトイレの一つは、一般家庭のバスルームのまんまでした。水圧が非常に低いのか、トイレの水の流れが悪い為(イギリスでは良くあること)、紙を使用する時以外は水を流すなと注意書きがあります…。
a0208783_5142762.jpg
館の南側は、こんな丘の斜面になっていて眺望抜群。
a0208783_5145489.jpg
惨めったらしい天気の日でも見事な眺めなので、晴れた夏の日にはさぞや美しいことと思います。
a0208783_51511100.jpg
このキッチンに隣接した小屋は、左がチーズ&バター製造所、右がビール醸造所。自家製を作っていたなんて、やはりイギリスの金持ちは違いますね~。
a0208783_5153446.jpg
ダーウィンの研究に因んで、ミミズも飼育されています(笑)。古家具を利用した、手作り感溢れる飼育箱。
a0208783_5155448.jpg
庭も未だ発展途上なので、立地は抜群なのだから、これから素敵な庭園になって欲しいと思います。出来れば、イングリッシュ・ローズの「The Lark Ascending (ヴォーン・ウィリアムズの楽曲、邦題「揚げひばり」から命名)」や、「チャールズ・ダーウィン」「ウェッジウッド・ローズ」を植えてくれると良いな。天気は悪くとも、非常に興味深いお屋敷で楽しめました。今後は、益々充実して行くものと思われます。
 
  
[PR]
by piyoyonyon | 2015-05-22 15:35 | 旅行・お散歩 | Comments(2)

奈良町散歩 2

a0208783_18554086.jpg
奈良町は、一般的に北室町の南側からを差すのだと思っていましたが、アーケード「もちいどのセンター街」と猿沢池の間にも、入り組んだ小路に沿って古い家並みが残る、好みの雰囲気の良い一帯があります。
a0208783_1856949.jpg
そういう古い建物のあちこちに、お洒落なビストロや郷土料理屋さんが入っていたりします。赤提灯に書いてある「鮑腸汁」とは、後から調べたことには、大分県の郷土料理で、実はシーフードでは全くなく、団子汁(実際には太い平たいうどん)とも呼ばれるそうです。
a0208783_18563847.jpg
しかし、地元民から親しまれて来た昔ながらのお茶屋さんなんかも、しっかり残っているところが魅力。
a0208783_1857112.jpg
そんな小路の合間に、突然小さな御堂がひょっこり。神社と地蔵堂が隣合っています。
a0208783_18573145.jpg
建て増しを繰り返した結果なのか、何だか凄く複雑に見える家。
a0208783_18575863.jpg
こちらの家は、宿になっているようです。こんな街のド真ん中の民宿に泊まってみるのも面白そう。
a0208783_18582017.jpg
古い家ばかりでなく、新しい建物も混じっているのですが、ちゃんと全体の調和が取れています。
a0208783_18585060.jpg
建具大工さんの、巧みの技の見本のような自宅。木の清々しい香りが漂って来そうです。
a0208783_18591450.jpg
猿沢池から流れる小川に沿っては、立派な土塀が。
a0208783_18593669.jpg
そして小川に舟型の中洲が設けられ、お地蔵さんや供養等が集められていました。こんな信仰の場、他に見たことないなあ。
a0208783_18595443.jpg
小川脇の石灯篭には、猫ちゃんが佇んでいました。
a0208783_1901188.jpg
黄昏時近くの猿沢池。「何処をいつまで眺めていても、全く飽きない街だね~…」と、P太もすっかり奈良が気に入った様子。初日と最終日は当初小雨の予報でしたが、結局一度も雨は降らず、お天気には恵まれました。名残惜しく、奈良を去った私達夫婦でした。
  
[PR]
by piyoyonyon | 2015-05-16 15:34 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

シェフィールド・パークにブルーベル花見

a0208783_1751944.jpg
日本がゴールデン・ウィークだった時、イギリスにも連休がありました。丁度ブルーベルの開花時期だったので、花見に出掛けることにしました。選んだのは、ナショナルトラスト(NT)の「Sheffield Park Garden シェフィールド・パーク・ガーデン」。この公園に来るのは7年ぶり位で二回目ですが、明らかに以前より訪問者が増えていると感じました。新たに、予備の駐車場まで設置されています。
a0208783_1655277.jpg
園内に入ってみて、かなり大きな公園なのに、うわっ、ほんとに混んでいる!と実感しました。近くのブルーベル鉄道の一番の人気シーズンだったせいかも知れませんし、恐らくウェイクハースト・プレイスがNT会員からも駐車料金を徴収するようになって以来、その客が大量に流れ来ているのも、理由の一つだと思います。
a0208783_17515419.jpg
敷地自体は広大ですが、何せ湖が四つも占めている為、実際に歩ける面積は結構限られているからかも知れません。割と開け地が少なく、遊歩道も狭めで人が集中しているようです。
a0208783_1823483.jpg
水辺は何処でも子供に人気なので、この公園は、特に親子連れ率が高いと感じました。それと、こういう場所にしては割と珍しく、有色人種の来園者を多く見掛けました。
a0208783_17523179.jpg
元々は、このネオ・ゴシック様式のお屋敷に付属する庭だったようです。庭のみがNTに託され、屋敷は今でも個人所有です。何故イースト・サセックス州にあるのに、中部の都市名「シェフィールド」と呼ばれるかと言えば、館の代々の所有者の中に、貴族のシェフィールド伯が含まれていたからだそうです。
a0208783_17531851.jpg
豪邸の庭とは言え、「庭園」と言うよりは、森林公園と言った感じで、湖を中心にひたすら沢山の種類の樹木が植えてあり、いかにもイングリッシュ・ガーデンらしい花々に溢れた花壇が楽しめる訳ではありません。なので、シシングハースト城庭園のように、外国から観光バスで訪問者が押し寄せることはないはずです。しかしこの季節、園内に植えられている膨大な数のツツジやシャクナゲが丁度見頃でした。
a0208783_17534042.jpg
実物はもっと青み掛かっている美しいツツジ。(葉はシャクナゲっぽいですね)
a0208783_17542095.jpg
イギリスで良く見掛ける、欧米原産のニオイツツジ。百合のような優雅な香りが、一面に漂っています。
a0208783_18153613.jpg
これも、黄色が鮮やかなニオイツツジ。
a0208783_17544844.jpg
イギリスのシャクナゲの多くは、大木で迫力!
a0208783_17551479.jpg
そんなシャクナゲの大木の内部は、こんな風になっています。子供の遊び場には最適そうです。
a0208783_17563554.jpg
まるで襲い掛かって来そうで、日が暮れてからは見たくない枝っぷりです。
a0208783_184366.jpg
ツツジやシャクナゲ、椿は、酸性土壌を好む植物です。原産国(の一つ)の日本が、火山性で酸性土壌が多いからです。一方イギリス南東部の土壌は、概ね石灰を多く含むアルカリ性。一体どうやってこれらの植物が、ここでこんなに元気で育っているのかと、いつも不思議です。
a0208783_1757759.jpg
シャクナゲの木もデカければ、花弁が巨大なものも沢山あります。
a0208783_1758786.jpg
更に、シャクナゲにも芳香のある種類があるようです。「一体何処から良い香りがするの?」と道行く人も、不思議がって探していました。
a0208783_1854454.jpg
咲き始めは花弁の全体が濃いピンクなのに、開き切ると縁だけほんのりピンク色になる品種。
a0208783_17583781.jpg
椿は終わり掛けですが、種類に寄ってはバラのように華やかで見事。
a0208783_1759044.jpg
これは、花弁が尖り気味で、実際には少し茶色掛かった赤の、珍しい花色の椿でした。
a0208783_17592689.jpg
肝心のブルーベルは?と言うと、この公園の一番奥が、最もブルーベル集中率が高いようでした。
a0208783_17594731.jpg
イギリスの何処ででも自生している、ヒアシンスの仲間の植物ですが、森の地面に群生して、青いカーペット状になっている場所は人気があります。
a0208783_1801526.jpg
もっと夏が近付くと、湖は睡蓮で覆われるようです。
a0208783_1805548.jpg
この公園での、この季節の見所の一つ、「Hinomayo」と言う品種名の日本のツツジです。
a0208783_1812289.jpg
欧米原産のツツジ(レンゲツツジやニオイツツジ等)が落葉なのに対し、日本のツツジは常緑です。
a0208783_1815855.jpg
確かに素晴らしい群生ですが、日本のツツジと言われても、一体「Hinomayo」がどう言う漢字で書かれ、どう言う意味なのか分かりません。何でも、1910年に皇居から持ち込まれた(ホントか?)古い交配種らしいのですが、今は王立植物協会からAGM(ガーデン・メリット賞)を与えられています。それは、イギリスでかなりメジャーな品種だと言うこと。
a0208783_1812917.jpg
入園者が増えたせいか、植物が歳をとったのか、多くの人に踏まれると根が傷むと言う事で、入場禁止の囲いがされている場所も増えていました。
a0208783_183157.jpg
正直言って、その日出掛けたフリーマーケットに割と近いと言う安直な理由で、ここを花見の場所として選びましたが、ブルーベルの密度はイマイチでした。何より、広大な公園にリラックスに来たはずなのに、余りに人が多くて騒がしく、何だか余り落ち着けなかったなあ…。ちょっとこの季節、ここを訪れるのはもういいや、と思いました。ツツジとシャクナゲと新緑は、十分楽しめましたけどね。
  
2015、私のゴールデンウィーク!
[PR]
by piyoyonyon | 2015-05-15 15:37 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

奈良町の素敵なお店

時代から取り残されたような古い街並みが返って現在注目され、お洒落な飲食店や若い世代の工房や集まって来ている奈良町。当然魅力的な店舗も沢山あります。
a0208783_1742457.jpg
がま口の工房兼ショップのようです。左の花柄バッグに、本気で懸想しました。大きさも丁度良く、軽くて使い易そう。普通がま口バッグには、口金のせいか、結構重いものが多いのです。でも、既に持っているマリメッコのがま口バッグと、柄が被り過ぎ…と言うのを思い出して断念。しかし後から考えれば、中央のノルディック風を選択すれば良かったじゃないか、と気付きました。ダッフルコートとかに、凄く似合いそう。
a0208783_17431455.jpg
奈良らしく、鹿の子柄ボアのバッグも。豹柄はハスッパだけど(P太曰く)、鹿柄はなんて可愛いのでしょう。
a0208783_17434321.jpg
閉まっていましたが、奈良町工房Ⅱにある、スタイリッシュな手作りの服や雑貨を売るお店のようです。
a0208783_1744077.jpg
ブライス人形のアウトフィットもあります。
a0208783_1744319.jpg
「開いてる時にもう一度来てみる?」とP太が言ってくれましたが、これ以上欲しい物が増えても困るので断念。今回の帰国は、こんな物欲生殺しばっかりです。
a0208783_1745623.jpg
センスの良い、和物のアンティーク&ビンテージ屋さん。
a0208783_17453188.jpg
古布のセットを買ったので、店内を撮影させて貰いました。
a0208783_17455653.jpg
古い雛人形やレトロな抱き人形、古着がぎっしり。
a0208783_17462690.jpg
…でも市松人形は、やはりちと怖い。
a0208783_17464666.jpg
クマのプーさんやETの縫いぐるみが、幼児用の着物を着て飾られていました。
a0208783_17482923.jpg
けれど、主に観光客向けの若い感覚のお洒落な店だけでなく、昔ながらの地元密着型の商店がちゃんと残っているのも、奈良町の魅力だと思います。雑誌やテレビの撮影に使われそうな店構えのお菓子屋さん。
a0208783_17485046.jpg
そして、昭和に戻ったような錯覚を覚える金物屋さん。誠に勝手ながら、どうぞいつまでもこのままの姿で残っていて欲しいと、願わずにはいられません。
  
[PR]
by piyoyonyon | 2015-05-14 15:23 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

知られざる?世界遺産、元興寺

a0208783_0131023.jpg
この奈良町にある元興寺は、元々は6世紀末頃に蘇我馬子が開基・建立した飛鳥の法興寺(現在の明日香村の飛鳥寺)が前身と言われており、日本最古の本格的仏教寺院とされています。8世紀の平城京遷都に伴い、この地に引っ越して来ました。南都七大寺の一つで、ユネスコの世界遺産にも登録されていますが、実を言うと私は今まで知りませんでした(汗)。多分耳にしたり目にしたことはあっても、とんと頭に入らなかったのだと思います…。そんな知る人ぞ知る?世界遺産と言うことで、今回返って興味を持ちました。
a0208783_045482.jpg
これが、東大寺の門を移築したと言われる「東門」。元興寺は、かつては東大寺や興福寺と並ぶ大寺院で、奈良町のほとんどを占める程の規模でしたが、今は半分以下の敷地しかありません。その為、現在は中院町と西新屋町の二箇所に分かれましたが、今回訪れたのは中院町の「極楽坊」のほうです。
a0208783_054610.jpg
これが「極楽堂」と呼ばれる本堂。国宝で、木材の一部は奈良時代の部材を再利用しているそうです。
a0208783_061743.jpg
その背後に立つのが、やはり国宝の禅室。本堂同様、木材の一部に奈良時代のものが残っています。
a0208783_081515.jpg
ここで絶対に見逃しちゃいけないのが、本堂と禅室の屋根の一部に使われる、日本最古の屋根瓦。何と飛鳥時代(6世紀)のもので、黒いのと赤っぽいのがそれです。この屋根瓦の葺き方を、「行基葺き」と呼ぶそうで、土木・建築技術者としても当時の第一人者であった、奈良時代の高僧・行基に由来しているようです。
a0208783_084942.jpg
境内では、夥しい数の五輪塔に目が留まりました。この一帯から集めて来たもので、かつては中に遺骨が納められていたから墓石でしたが、今は単なる供養塔だそうです。
a0208783_091851.jpg
集められた供養塔の中には、板碑に五輪塔や宝篋印塔の図が彫られただけのものもあります。
a0208783_020725.jpg
奥は丘のように高低が付けられ、苔や水仙等の植物が植えてあります。
a0208783_094264.jpg
本当に、良くこれだけ集めて来たもんです。まるで供養塔庭園と言う感じで、境内で一番印象的でした。
a0208783_010665.jpg
宝物殿には、国宝の奈良時代の「五重小塔」が収められています。高さは5.5m程で、どう見ても五重塔の雛形(ミニチュア)なのですが、内部も本物同様に全く省略されずに細密に建設されている為、驚くことに「建築物」として国宝に指定されているそうです。光明皇后の発願により建立された、元興寺西小塔堂に安置されていたと言われています。この他この宝仏殿には、平安・鎌倉時代を中心とした国重文クラスの見応えある仏像や、中世から江戸時代に掛けての庶民の信仰資料が展示されています。
a0208783_0103210.jpg
入り口の参拝受付で、宝物殿は鉄筋コンクリート造りで冷えるから、見学後は「小子房」で暖をとって行きなさいと、念を押して言われました(…ホント、冷えました!)。ここはかつての僧坊の台所の建物だったようで、県重に指定されています。御仏の慈悲の心のようにほっこり暖かく、本当に癒されました。こんなところまで信仰の対象のあるのが、また古いお寺らしくて興味深いと思います。
a0208783_0124692.jpg
小子房にあった、かなり古そうな水屋箪笥。奥には檀家用の茶室になっているらしく、賑わっていました。
a0208783_0134651.jpg
正直言って、私が体験した限り、スロヴァキアの「ヴルコリニェツ」に並ぶ、最も地味な(失礼!)世界遺産だと思いました。しかし、東大寺のように団体客が押し寄せるような大寺院ではないからと言って、決して歴史的に重要じゃないとか、面白くない訳ではありません。返って余り観光客が犇いていないからこそ、奈良の一般大衆の素朴な信仰心が感じられるようで、印象深く写りました。因みに、、元興寺を「がごぜ」と呼ぶこともあり、その場合、この元興寺に起源を持つ妖怪のことを差すそうです。
 
[PR]
by piyoyonyon | 2015-05-09 15:30 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

春のウェイクハースト・プレイス

a0208783_2137440.jpg
絶好のお出掛け日和の週末があり、丁度モクレンの季節だったので、王立植物園キューガーデンの別園である「Wakehurst Place ウェイクハースト・プレイス」に 義両親と行って来ました。ここは我が家から近く、ナショナルトラスト(NT)の会員なら入場無料なので、今までも度々訪れ、自分の庭の延長のような感覚でいました。ところが、元々敷地自体はNT所有であるのにも関わらず、昨年四月から王立園芸協会(RHS)員、キューガーデン&ウェイハースト友の会員以外は、とんでもなく高い駐車場を払わなくてはならなくなった為、すっかり縁遠くなっていました。ただし、こうしてRHS会員の義両親となら、訪問出来る訳です。
a0208783_21374842.jpg
お屋敷では、地元画家の個展が開かれていました。手頃な値段のプリント、ティータオル、絵葉書等も販売され、義母は、この夏フィンランドへ帰国する際の良いお土産になると喜んでいました。
a0208783_2138883.jpg
個展に伴い、普段は閉まって入れない部屋も公開されていました。この大食堂らしきホールの暖炉の脇には、中々迫力の等身大に近い修道僧の木像が。元修道院でもないのに、何故坊さん?
a0208783_21392255.jpg
一見豪華そうな壁の木彫でも、実はかなりプリミティブで、笑っちゃうと言うか不気味と言うか。この人魚なんて、体型が男のようです。
a0208783_21402124.jpg
この立派な大理石の暖炉も、やっぱり良く見ると彫刻の造形が稚拙。
a0208783_21404456.jpg
不思議な形の、ハープシコードみたいな鍵盤楽器。
a0208783_21414376.jpg
続いて、お気に入りのウォルド・ガーデンに行きました。
a0208783_2143144.jpg
咲いているのは、未だチューリップとエリシマム程度ですが、紫色系でシックにまとめています。
a0208783_21422418.jpg
そして、この庭園のアイコン的な鉛製のプランター(写真下)や、中央の石製プランターにのみ、赤いチューリップをポイント的に植えて、心憎い演出。
a0208783_2144063.jpg
この赤いチューリップにしても、葉に模様が入っている種類で凝っています。
a0208783_21442015.jpg
雉の多いウェイクハーストですが、自ら餌を求めて人間に近寄って来る、「奈良公園の鹿」状態の大胆な雉には、初めて会いました。
a0208783_21445355.jpg
続いて、小川の流れる谷へ行きます。
a0208783_21523496.jpg
どの庭園&公園でも、水辺は子供達に人気。このウェイクハーストには、広大な敷地内に大きな池が二つ、小川、湿地などがあります。
a0208783_2147568.jpg
石橋の袂に、水芭蕉が咲いていました。イギリスでも割と珍しい植物ですが、英語では「skunk cabbage スカンクのキャベツ」なんて風情のない名前(でも愛嬌はある)で呼ばれています。
a0208783_2151055.jpg
スカンク・キャベツは、こちらの黄色い少し大きな種類が主流です。
a0208783_21512765.jpg
芽吹いたばかりの、力強さがみなぎるシダ類。
a0208783_2153413.jpg
「日本の菖蒲園」の見頃は、2ヶ月位先かと思われましたが、この時はツツジが見事でした。日本でもツツジ園と言うと、傾斜を利用することが多いですね。
a0208783_21532058.jpg
モミジは紅葉だけでなく、若葉も美しいと思います。もの種類は、茎や葉脈のみ赤です。
a0208783_21452250.jpg
駐車場を有料にして以来丁度1年経った訳ですが、以前はこんな快晴の週末なら、予備の駐車場すら空きを探すのが大変な程の人気だったのに、メインの駐車場さえ空きが目立ち、確実に訪問者が減っていました。かつては充実していたショップも、随分ショボくなていました。元々利用者の80%がNT会員だったらしいので、当然の結果だとは思います。「今まで無料だった駐車場が、一日10ポンドだなんて馬鹿げている!」と、カンカンに怒る客も目にします。元々入り口のショップ&カフェだけは、入場料を払わずとも利用出来、一応最初の30分間のみ駐車無料なんですが、これを1時間に伸ばさない限り、カフェを利用したい客さえ来ないと思います。政府からの補助金が減って、キュー自体が財政難の為の苦肉の策とのことですが、イギリスが世界に誇る「王立」植物園なんだから、女王が城や船の一つ二つを売ってでも守るべきだと思います。
[PR]
by piyoyonyon | 2015-05-08 15:32 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

古墳脇のホテル

a0208783_224147.jpg
奈良での宿泊は、「ホテルフジタ奈良」と言う、繁華街のすぐ側の、JR奈良駅と近鉄奈良駅の丁度中間にある、抜群の立地のビジネス観光ホテルを予約しました。このホテル、立地が便利だからと言うだけでなく、前から一度泊まってみたいと思っていたんです。何故なら、開化天皇陵(春日率川坂上陵)と言う全長105mの前方後円墳の、すぐ脇にあるからです。
a0208783_22144582.jpg
客室やロビーには、「散華」と呼ばれる、蓮の蕾を模った御札が飾ってありました。
a0208783_2215927.jpg
寺院で法要する際、諸仏を供養する為に花が撒かれ、これを散華と呼ぶそうですが、この御札は花の代わりに撒いて拾って飾るものなのかな。どれもデザインが美しく、手刷りの風合いが印刷物として魅力的です。
a0208783_22153060.jpg
三枚1セットと言うのが基本のようです。私は奈良でしか見掛けたことがなく、薬師寺でも今も売られていました。昔は、確か1セット千円位で買った憶えがあるのですが、三倍位の値段になっていました。
a0208783_224327.jpg
和食を含めたビュッフェ朝食なのも、このホテルを選択した理由の一つ(P太が和食朝食に拘った)。御飯は、白米と奈良名物「茶粥」から選べます。茶粥自体は美味しかったのですが、おかずとはイマイチ合わず、次の日の朝食は普通の白米にしちゃいましたけどね…。
a0208783_2251634.jpg
この朝食室(普段はカフェ)やロビーに面した、庭の向こうに見える森が古墳!
a0208783_2275736.jpg
上階から眺めると、こんな感じ。考古学的には、「念仏寺山古墳」と呼ばれます。古墳の周囲は寺に囲まれ、まあこのホテル自体も、周りは墓地だらけな訳です。古墳も、古代の墓と言っちゃあその通りなんですが。宮内庁で厳重に管理している為、古墳の内部には入れないものの、鳥居と案内板のある入り口までは、ホテルの脇を通って行くことが出来ます。 
a0208783_2254843.jpg
開化天皇は、第9代天皇と言われ、実在の疑わしい神話(記紀)の中の天皇様です。しかし、この古墳が5世紀前半、つまり古墳時代中期の大王クラスの陵(みささぎ)であることは、ほぼ間違いないようです。そんな古墳のすぐ側で眠れることも、古墳好きとしては十分凄いのだけれど、街のド真ん中に古墳が残っていること自体がオドロキ。さすがは古都奈良です。 
  
[PR]
by piyoyonyon | 2015-05-04 15:34 | 旅行・お散歩 | Comments(0)


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


by piyoyonyon

プロフィールを見る
画像一覧

お知らせ

手帳一冊目(2014年7月までのブログ)はこちら

日々のつぶやきブログはこちら

コメント欄を承認制にしています。

Copyright
©2007-2017
Der Liebling
All Rights Reserved.

ブログジャンル

海外生活
雑貨

カテゴリ

全体
ごあいさつ&お知らせ
おもちゃ・人形
アクセサリー
テーブル&キッチンウェア
ファブリック
インテリア・デコレーション
箱・缶・入れ物
ファッション・コスメ
バッグ・靴・帽子
手芸用品
本・メディア
ステーショナリー・グラフィック
飲み物・食べ物
旅行・お散歩
ガーデニング・植物
動物
その他
イギリス生活・文化

タグ

(152)
(135)
(118)
(113)
(109)
(99)
(88)
(74)
(70)
(69)
(66)
(59)
(57)
(56)
(56)
(55)
(51)
(48)
(43)
(41)

以前の記事

2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月

最新の記事

ウィズリー庭園の植物フェア 1
at 2017-10-18 15:27
ラインストーン付きエナメル花..
at 2017-10-17 15:35
田無の隠れ家的ダイニング・バ..
at 2017-10-16 15:28
オレンジと黄緑のフラワー・パ..
at 2017-10-15 15:33
やっぱり美味しい「グラスハー..
at 2017-10-14 15:39

記事ランキング

検索

最新のコメント

真木さん、ありがとうござ..
by piyoyonyon at 05:45
ポコちゃん・・・! ..
by 真木 at 10:53
にいくさん、ありがとうご..
by piyoyonyon at 06:23
そんなに悲しいことが起こ..
by にいく at 15:55
kagichoさん、こん..
by piyoyonyon at 17:05
ぴよよんさん、こんにちは..
by kagicho at 10:09
jin-chanさん、..
by piyoyonyon at 20:09
はっちさん、そう言って頂..
by piyoyonyon at 20:03
ぴよよんさん、こんにちは..
by jin-chan at 16:15
 あー、この縦ロール水色..
by はっち at 21:31

画像一覧

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。