<   2015年 05月 ( 31 )   > この月の画像一覧

工事現場で働く動物達

前回帰国した際、仙台市の工事現場を囲むフェンス(バリケード)の支柱が、可愛いおさるのモン吉型で感心していたのですが、今回帰国して、そのバリエーションが沢山存在することに気付きました。日本に御住まいの皆様にとっては、既に御馴染みかも知れませんが、帰国中出会ったものを挙げてみました。
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このウサギ型が、一番レトロで可愛いように思いました。良く見ると、下部に建設会社の名前が記してある場合が多く、それぞれ会社で所有しているようです。(撮影地:喜多方市)
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ちょっと穴ぼこぼこでキモイ蛙。鮮やかな色が多いのは、やはり目立たせる為なのか。(撮影地:武蔵野市)
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線対称形じゃない為、微妙に可愛くないキリン。一応シャベルを担いで、労働意欲は満々のようです。君にやる気があってもねえ…。(撮影地:三春町)
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…と思ったら、三つ目が通る! たちまちキリンじゃない何かに変身。子供が泣き出しそうです(笑)。
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おまけ。動物型ではなく、昔ながらの工事現場衝立てですが、レトロなチューリップ柄に惹かれました。色合いも絶妙。(撮影地:奈良市唐招提寺)
  
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by piyoyonyon | 2015-05-31 15:39 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

ロイヤル・ファミリー着せ替え人形

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エリザベス女王を始め、英国王室の面々が下着姿で勢揃い…。これは何かと言いますと、2年前のダイアモンド・ジュビリー(戴冠60周年記念)に発行された、実際切り抜いて遊べる着せ替え人形が掲載されている、ドーヴァー社みたいな薄っぺらい本の表紙なんであります。同じ立憲君主国の日本人としては目を疑うような、「これ、本当に発行・販売して苦情来ないの?」と驚くべき、ブッ飛んだロイヤル・ファミリー・グッズが、こちらでは普通に売られています。人気の所以か、単に茶化しているのか、はたまた冒涜が込められているのか…、判断に迷うアイテムやデザインが多いと思います。しかし、私は自信を持って言いますが、イギリス本国ではこの手の商品は、少なくとも英王室に対して親しみを持っている人に寄って手掛けられ、購入されるのです。もし王室反対派なら、手にとりもせず、視界にも入れたくないはずですから。
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まずは、ユニオンジャック柄のシュミーズの女王陛下と、夫君のフィリップ殿下。その方々とは一応認識出来るものの、特には似ていないように思います。フィリップ殿下の「ももてこツナギ」みたいな下着の胸にあるイニシャルは、公式通称「Duke of Edinburgh エディンバラ公」の略だそうです。
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勿論、いつまでも下着姿ではあんまりなので、ちゃんとお召し物も用意されています。こちらはフォーマル・バージョン。人形は厚紙に印刷されていますが、衣装は薄い紙製です。
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チャールズ皇太子と妻のカミラ。両親がお歳の割に若いのか、皇太子が老けているのか、ここ数年は、どちらが親か見分け付かなくなって来ました。チャールズのぱんつが水仙柄なのは、彼の公式名が「ウェールズ大公(殿下)」だから、ウェールズの国花を表しているのだと思います。彼には、この他「コーンウォール公」「チェスター伯」等の6つの肩書きがあるそうです。一方カミラ(彼女が一番本物に似ているような…。しかし凄いガニマタに描かれているなあ)の公式通称は、故ダイアナ元妃同様の「ウェールズ大公妃」ではなく、「コーンウォール公爵夫人」。今だダイアナ贔屓が圧倒的に多い為、カミラさんの国民からのウケは悪いようです。キャサリン妃とは、犬猿の仲とのウワサも。それに伴い、皇太子への風当たりも強そう。チャールズが即位しても、彼女は王妃とは呼ばれない約束なのが、このページの右側に説明されています。
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第二子も誕生し、何かと注目されるウィリアム王子とキャサリン妃。イギリスでは、通常「ケンブリッジ公爵夫妻」と呼ばれます。この人形では、二人揃って「Primark(超安物チェーン衣料店)」みたいな下着を着ています。王子にはちゃんと髪も残っていて(笑)、イラストレーターの思いやりが伺えます。救助のヘリを運転したり、浮浪者生活を体験したり、本国では父親より絶対的に人気のあるウィリアム王子ですが、日本では今年の来日、特に自ら希望した被災地訪問で、一気に人気が高まったものと思われます。ケイトさんは、実物は更に痩せているかも。説明書には、彼女御用達のファッション・ブランドとかが記してあります。
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弟のヘンリーー王子のみ、未だツレがいない為、女王の愛犬コーギーと一緒のページに(笑)。犬用の衣装も用意されています。ダイアナ妃の浮気で出来た子との噂があり、優等生の兄とは異なり、少年時代は結構グレていたようで、スキャンダルの多い彼です。その一方で、気さくな性格ゆえ人気も上々。現在、軍隊で頑張っています。そのハリーも30歳なので、そろそろお妃が決まるかも知れません。
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そして、それぞれのフォーマルの他に、カジュアル・ファッションも用意されています(注:あくまで想像の域)。女王夫妻はジョギング・ウェア、皇太子夫妻は農作業&アウトドア着、ケンブリッジ公夫妻はロデオの衣装です。---私は姉用に買いましたが、実際切リ抜いて遊ぶかはともかく、眺めるだけでも、特にカジュアル・ウェアを着ているところを想像するとクスッと笑える、気の利いた英国土産になりそうです。
 
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by piyoyonyon | 2015-05-30 15:34 | おもちゃ・人形 | Comments(0)

東京江戸たてもの園で「ジブリの立体建造物展」

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姉の家から歩いて行ける距離に(でも結構な運動量)、「小金井公園」と言う、東京都で最大規模の公立公園があり、帰国する度に訪れます。そしてその中に、東京江戸博物館(墨田区)の分園である「東京江戸たてもの園」があります。古い建物を移築復元した、屋外建築博物館です。入園料が手頃な割に大変充実しているので、ここも良く訪れます。結婚前からの、デート・コースでもあります。
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特に今回は、特別展の「ジブリの立体建造物展」なるものが、好評に付き延長開催されているとのことで、行かずにはおれませんでした。元々地図や平面図やジオラマが大好きな上に(…変?)、ジブリ作品に登場する建築物は皆ディテールが凝っているので、その間取りや構造には興味深々でした。
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スタジオ・ジブリが小金井市にある上、このたてもの園が「千と千尋の神隠し」の創作に影響を与えたと言う事に因み、この特別展が開催されたのだと思います。生憎ジブリ展そのものは撮影禁止ですが、これは「千と千尋」に登場する怪しい飲食店街部分をパネル化し、来園者の記念撮影用に作られたもの。
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始めに天気の良いうちに、屋内の特別展ではなく、屋外を回りたいと思います。
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張り切って午前中からやって来たので、昼食は園内のうどん屋さんで頂きました。
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今回は、P太とは今まで何故か訪れたことがなかった(上の写真の「田園調布の家」以外)、西ゾーンを中心に回ることにしました。商店中心の東ゾーンに対し、西ゾーンには主に近代の一般民家が移築されおり、「いかにも日本的」ではないので、P太にはピンと来ず、毎回後回しにされていたのだと思います。
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まずは、著名な建築家の前川國男邸。60年代頃の建物かと思いきや、これが戦前の1940年代に建てられたと聞いて驚きです。
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吹き抜けを大胆に設けながらも、障子のサンを取り入れ、和の雰囲気を残しています。
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バスルームなんか、現代と変わらない機能。当時は、さぞかし贅沢なことだったでしょう。
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お次は、裕福な夫婦が老後の為に建てた小出邸。大正14年(1925年)の建設で、モダニズム建築の巨匠・堀口捨巳の処女作と言われています。屋根の形は、お寺のお堂を模しているそうです。
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全体的には和風建築ですが、洋室は外観も洋風にしているのが、昔の家らしいと思います。
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二階は、陽の燦々と当たる和室の寝室。この博物館、それぞれの建物の方位は、オリジナルに基いて再建しているようです。ところで、老後の家とのことですが、当時はそういう発想がなかったからか、特にお年寄りに優しい造りにはなっていません(笑)。
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二階の北側には、ロフトのような大きな納戸。
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元は板橋区の常盤台(東武東上線)に存在した、写真館(フォト・スタジオ)兼住宅です。
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まず玄関のすぐ脇に、待合室があります。
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洋風の待合室とは対照的に、その隣には、正に懐かしい茶の間~と言った経営者家族用の居間があります。多分ここが、夜間は押入れから布団を出して、寝室になったのだと思います。
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更にその奥に、子供用の勉強部屋があります。南東の窓が大きくとられて明るく、作り付けの勉強机を設置し、この部屋からだけでも、写真館の経営者夫婦が、子供の教育に熱心であった様子が窺えます。
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台所やお風呂は、いかにも当時の庶民らしいスタイル。この他一階には現像室があり、全体的には割と大きな建物ですが、家族用のスペースは少なめです。
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撮影スタジオは、二階にあります。当時は照明技術が発達していなかった為、天候・時間に余り左右されない北側の窓を大きくとり、出来るだけ自然光を利用して撮影したようです。スタジオの脇には、着替え室があります。着物の着付け等をしたのでしょう。
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この西ゾーンで最も豪華なのが、こちらの三井財閥邸(第11代三井総領家当主・三井八郎右衞門の屋敷)。一見それ程でもありませんが、中の調度は贅を凝らしたもので溢れています。
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何せ、廊下にシャンデリア。
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襖絵も、ぞれぞれ異なった手描きの芸術品ばかり。
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立派な床の間や欄間のある座敷に、ダイニング・セットやソファを置いた、見事な和洋折衷ぶりですが、家具を和風にデザインすることで、ちゃんと調和して見えるのだから不思議です。
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廊下の幅の広さにしても、裕福さが現れていて、一般庶民は真似出来ないなーと思います。
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台所なんて、レストランの厨房規模だし。
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ちょっと写真では分かり辛いのですが、左奥は一段高くなった畳敷きになっています。ベッド代わりだったのかな? 撮影禁止だけど、この二階には見事な仏間もあります。
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南の日本庭園に面した茶室。
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ちょっとした彫刻にしても、意匠が凝っています。
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このお屋敷内で絶対に見逃せないのが、正面玄関の照明のルネ・ラリック社製のガラスのランプ・シェイド。
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磨りガラスを通した光が柔らかい、何度眺めて飽きない美しさ。モチーフはヤドリギのようです
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そして今回、私も初めて訪れるのが、こののデ・ラランデ邸。前回訪れた時は、丁度復元工事中でした。ドイツ人建築家の住居で、つい近年まで新宿区信濃町に存在していた建物です。まるで神戸の異人館みたい…と思ったら、デ・ラランデは神戸の「風見鶏の館」を設計した人物だそうです。彼は、ユーゲント・シュティール建築を日本に紹介したと言われています。
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この建物の内部は、正に西洋に居るかのよう。ただし移築されて未だ日が浅い為、生憎多くの部屋には家具が未だ揃わず、ガランとした淋しい状態です。
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バリアフリーの為、エレベーターが増築されていますが、古い洋館に唐突で不思議な光景。
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一階には、東京西部では割と御馴染みのカフェ「武蔵野茶房」が入っています。西洋館の豪華な雰囲気が一番味わえるのは、この部分だと思います。
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ウィリアム・モリスの壁紙も、使用されています。
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ムードに逆らえず、ここでおやつを食べることに(笑)。P太はホットケーキ。イギリスにはこの手のホットケーキは存在しませんが、「魔女の宅急便」でキキが食べるので、P太は好きで良く作ってくれます。
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私は抹茶ロールを選びました。小豆入り生クリームが巻かれた、ロール・ケーキそのものも美味しかったのですが、その上に乗っかった、ソフトクリームがミルキーで更に美味! 時々アイスクリームではなく、無性にソフトクリームが食べたくなります。
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午前中から来ていたと言うのに、余りにも屋外を楽しみ過ぎて、肝心の「ジブリ展」は、閉館間際の急ぎ足で回る羽目になってしまいました~。期待通り興味深い展示物が多く、特に湯婆の「油屋」の模型なんて、いつまでも眺めていたい程良く出来ていたのに…。まあその位、充実している江戸たてもの園なのです(笑)。
  
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by piyoyonyon | 2015-05-29 15:33 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

ダンボール箱のリカちゃんハウス

姉がGWに福島の実家に帰省した際、姪への小学校の入学祝いも兼ねて、ダンボール箱でリカちゃん人形用の家を作って上げました。前々から計画していたのは聞いていましたが、休日は大抵ぐでぐでにバテている姉が、本当に実行するとは意外(笑)。義兄も手伝ったようで、かなりの出来栄えなので御紹介します。
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姉がこれ程頑張ったのは、自分も元来のファッション・ドール好きなのと、私が姪に沢山の手作りのリカちゃん服をプレゼントしたり、帰省中に姪と散々お人形ごっこで遊んだり(毎日付き合いましたよ~!)と、伯母としての株を上げたので、「ナンバーワン伯母ちゃん」の座を奪われてなるものかとハッスルしたようです(笑)。---まず、本当に普通のダンボール箱を用意。通販のが、厚みも程良く綺麗で加工し易すいようです。
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箱自体は、開け閉め出来て、間単にお片付け出来る仕組みになっています。
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外装も、ちゃんと家らしくして行きます。
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段々出来て来ました。腰板があって壁紙は小花柄で、カントリー調のインテリアです。床はコルク板。窓は多分単なるシールで、開閉は出来ませんが、強度を考えるとそのほうが正解かも。布でカーテンを掛けて上げると、尚良しかも知れません。
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じゃーん。材料は、出来るだけ100円ショップで集めたそうです。ちゃんと、黒猫あずちゃんも居ます。
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家具も色々。レース編みのコースターはテーブル・クロスに、フェルト製のランチョン・マットはカーペットになります。プラスティックばかりの市販のリカちゃんハウスより、返って素材的にリアルなのでは?
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あ、ウィーリー・ビンがある。エクステリアにはバラの花(勿論造花)が植えてあり、黒鉄製のフェンスで、何だかイギリスの家っぽいと思いました。
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バンティング(ガーランド)も付けて、クリップ・ライトも付けて、益々家らしくセッティング。ダンボールとは思えない出来栄えで、これは女の子ならテンション上がりますね~。姉も、さぞかし楽しんで作ったことでしょう。奥のリカちゃん人形は、私が手作り服と一緒に贈った初代で、姪が遊び過ぎて、すっかり髪がバクハツ。手前の銀髪のリカちゃんは、今年の1月一緒に行った「リカちゃんキャッスル」の、お人形教室で購入した特別バージョンです。エルサに似た髪色なので、選んだそうです。
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テーブルの上には、御馳走が盛り沢山! ティーセットは、本物の陶器のようです。姉の費やした熱意や労力も勿論大したものですが、最近の日本の100均屋の威力も本当にスゴイ。例え私がイギリスの姪に同じように作ろうと思っても、材料が希望通りに全く揃いません。もっとも子供の玩具は、完璧なミニチュアである必要はないのですが。義妹(弟の嫁さん)の話では、リカちゃんのようなお人形遊びは、小物が細かくて、親としては片付けるのが大変。けれど姪は、わざわざ毎朝これらで遊ぶ為に早起きして、ちゃんと片付けてから登校するそうです。姪の好きなものに掛ける情熱は、大人でも驚く程だとか。でもこういうもので遊ぶ思い出は、将来絶対大切な心の栄養になると信じています。
 
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by piyoyonyon | 2015-05-28 15:40 | おもちゃ・人形 | Comments(0)

五月の庭便り

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五月の上旬、アーチを伝うクレマティス・モンタナが満開になりました。
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アーチの左右に一本ずつ、二種類植えてあります。ピンク色のちょっと濃い、花弁のやや小さめのほうは、実はこんな花だったのかと今年初めて認識しました。昨年までは5、6個しか花を付けず、しかも虫に喰われたりして、完全に開花するものを見なかったからです。やっと株が成熟したようです。
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モンタナ種は、大輪咲きのクレマティスより開花時期が早く、一気に沢山ブワッと花を付けるのが魅力。その分開花期間も結構短くて、桜に似ているかも知れません。イギリスでは、建物全体を覆う見事なクレマティス・モンタナも多く見掛けます。
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ライラックの木も、随分育って来ました。本当はもっと青味の強い花色のが欲しかったのですが、今年ブルーベルと一緒に咲いている所を見て、花色が被らなくて正解だと思いました。
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クレマティス・モンタナが散り始めた頃、バラがようやく咲き始めました。日本の関東よりも、半月程遅いようです。我が家の庭で今年初めて咲いたのは、この赤い名無しのバラ。本来赤いバラは余り好きではありませんが、これはピンク掛かったクリムゾン色と、まるでベルベットのような質感が美しく、フリル状になった花びらもカジュアルな雰囲気で気に入っています。香りも上々。
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前庭の「フレグラント・クラウド」とほぼ同時に、次に咲き出したのは、この「ゴールデン・セレブレーション」。イングリッシュ・ローズの中でも花弁が最も大きい品種だそうで、項垂れてしまう為、壁に這わせて正解でした。近付くだけで、優雅な香りが漂います。多分あと1、2週間で、イギリス南東部のバラの見頃になりそうですが、今年のバラは全体的に蕾の付きがとても良く、期待出来きそうです。
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咲き始めからも、強い芳香を放つ「ブルー・フォー・ユー」。この後、ダブルのオープン咲きになります。
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「ザ・ハーバリスト」も咲き始めました。ネオン・カラーのような鮮やかなピンクが、庭を一気に明るくします。微香の品種のはずですが、我が家のは結構強く香ります。
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昨年アーチの側に植えた「クラウン・プリンセス・マルガリータ」も、蕾を沢山付けて、シュートが伸びて元気いっぱい。未だアーチに這わせるのには全く背丈が足りないので、ぐんぐん育って欲しいものです。
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今年初めて開花したスズラン。イギリスでは鉢植えが高いので、安く宿根草を入手するには、裸苗と言う根だけの状態のものを購入する方法があります。しかし裸苗は、モノに寄っては開花まで2、3年掛かるものもあり、根気強く待たねばなりません。このスズランも、購入から三年目。
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バラの開花に伴って、大輪咲きのクレマティスも咲き始めました。こちらは、今年地植えしたもの。クレマティスは、水分を蓄える粘土質土壌を好むようで、庭に地面の少ないお隣さんは(前の持ち主が庭の多くをデッキ張りにしてしまった為)、鉢植えにしたクレマティスの一本が枯れてしまったと言って、うちのクレマティスを羨ましがっていました。
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バラとの相性抜群のジェラニウム(風露草、またはゲラニウム)も、どんどん咲き始めています。
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勝手に生えて来た、ゲンノショウコのようなジェラニウム。本物はもっと花色がピンク掛かっています。葉が三つ葉のような形でツヤツヤしており、この点が他のジェラニウムとかなり違います。
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色んな種類のジェラニウムを集めたいのですが、意外と市場では余り出回っていません。株分けやこぼれ種で簡単に増えるので、フリマで一般人から入手することが結構多いのです。
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花期が長く、日陰でもOKなオダマキも、庭で重宝する植物です。
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ミニ・ハーブ・ガーデンの、チャイブの花も綺麗。
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この暖かい季節、晴れている日は、トラちゃんが朝から一緒に庭に出ようとせがみます。一人(一匹)で勝手に行けばいいのに、まるで公園に行くのを強請る幼児のようです。
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私が庭に居る時だけ、ポコちゃんもちょこっと庭に出て来ます。この前、生まれて初めてフェンスを越えに挑戦してみようと、しばらく考えてベンチの上でウロウロしていたポコちゃんですが、結局諦めました。箱入り娘(ってか引き篭もり状態)で、未だ一度もうち以外に自ら出たことがないのです。
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3月には、あんなに地面の空きが目立った我が家の庭も、すっかり植物で埋め尽くされました。毎年懲りもせず繰り返す失敗だけど、今年も最早混み過ぎ(笑)。早春には、本当に想像できないのですよ。今後は、デルフィニウム、ジキタリス、アリウム・モーリー、アストランティア等の開花が待っています。これからの時期、どんなに庭を眺めて飽きることがなく、庭で頂くアイスクリームやお茶が殊更美味しい、嬉しい季節です。
 
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by piyoyonyon | 2015-05-27 15:31 | ガーデニング・植物 | Comments(2)

レイク・カーロイのビンテージ絵葉書

ハンガリーの友達にプレゼント等を送る際、友達の彼氏が集めているビアマットを、手に入る度にとっておいて(外食する機会も少ないし、イギリスでも余り見掛けなくなったアイテムだけど)、せっせと同封しており、いつも喜んでくれます。その彼が気を利かせて、いつものお礼にと、古い絵葉書を私にくれました。ハンガリーの著名な挿絵画家で、大好きなレイク・カーロイのイラストです。消印が読めなくて年代は分かりませんが、1960~70年代位のものに見えます。彼のお父さん宛の葉書だったそうです。
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小熊の膝に黄色い小鳥がちょこんと乗っていて、周りには野の花が揺れて、レイク・カーロイの魅力がいっぱいのイラストです。紙質も印刷も粗末ですが、一層素朴さな優しさを引き立て入るように見えます。
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友達もその彼氏も母子家庭で、一体お父さんとは死別したのか、御両親が離婚しただけで未だ御存命のかは、話が全く出て来ないので謎です(彼氏のお母さんは数年前に亡くなった)。こちらから尋ねる訳にも行かないし、只お父さんの思い出話すら全然聞かないところを考えると、多分余り穏やかでない別れ方をした…と想像出来るのが普通です。そんなお父さんの、恐らく数少ない大切な思い出の品を頂いて、有難い限り。心して、ずっと大切にしたいと思います。
  
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by piyoyonyon | 2015-05-26 15:37 | ステーショナリー・グラフィック | Comments(0)

ビルの中の森で夕食

帰国して東京に滞在していた際、友達が集まって女子会を開いてくれました。グルメな友達なので、場所はお任せしました。それがここ、新宿の「森のうえ食堂」。古~い狭い雑居ビルの、エレベーター無し、おまけに階段は急な6階にあります。知る人ぞ知る隠れ家的なお店でワクワクします。
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建物自体は陰気ですが(失礼!)、店内は打って変わって楽しさと活気に溢れ、素敵な女性が二人で切り盛りしています。店内は狭いものの、ライブ演奏をする為、グランド・ピアノが置いてあります(クレーン車で窓から運んだそう)。食堂と言うよりはバーに近い大人の雰囲気ですが、こだわりの旬の食材の持ち味を生かした、他では見ない工夫ある美味しいお料理を楽しめます。窓からは、新宿御苑の森と、南新宿の高層ビル街が見え、御馴染みの新宿にもこんな場所が存在するのかと感心する不思議な眺め。
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おまかせコースでお願いしていて、まず最初に出て来たのが、「雑穀のミートローフ」とバケット。ミートローフは、言わばウェールズ郷土料理の、「グラモーガン・ソーセージ(ベジタリアン・ソーセージ)」に近いものかも知れません。お肉ナシでも、凄く充実した深い味わい。添えられた野菜そのものも、オーガニックなので味が濃いんです。そしてパンの美味しさが、イギリスに住んでいるから特に身に染みる~。
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私が頼んだ飲み物は、「ピーチ・パラダイス」と言うカクテル。マイルドで甘過ぎず、ぐびぐび進む美味しさ。
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次に出て来たのが、鹿肉のソーセージ。鹿って、癖がなく脂っこくなく、本当に食べ易いんですよね。ピリ辛ソースを付けて頂きます。そしてやっぱり、付け合せのレタスがしみじみ旨い…。
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素揚げしただけの有機栽培のサツマイモですが、これがまた凄く濃厚で美味しい。添えられた自家製マヨネーズも美味で、マヨの苦手な私なのに、ばくばく進みます。
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ポークを甘辛く炒めて、卵でとじたもの。家庭的でホッとする味です。勿論お肉は柔らか。上に乗った生の菜の花が、また美味しいのです。
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そして締めは、心躍る玄米の焼きおにぎり~。仕事帰りらしい単独の男性客も来ていて、この食べ物&雰囲気の魅力なら、お一人様でも来たくなるのが納得だと思いました。
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デザートには、ぷちぷちしたハーブの種が出て来ました。バジルではなく、何の種だったか忘れてしまった。器も可愛いなあ。---あー、どれも美味しくて幸せ。量やメニューの組み合わせや味付けの塩梅が、丁度ピッタリのバランスだと感じました。その後もお喋りは尽きず、帰宅が随分遅くなってしまいました。忙しい中、しかも悪天候の中来てくれて本当に有難う♪♪ そして、こんな素敵なお店を紹介してくれたことにも感謝です。
 
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by piyoyonyon | 2015-05-25 15:27 | 飲み物・食べ物 | Comments(0)

白雪姫のピクチャー・レコード

ここ数年、アナログ・レコードの人気が復活して来ているようで、地元のHMVにもアナログ・レコード・コーナーが出来ていましたし、ニュースでも紹介されていました。昔LP盤とか呼ばれていたやつで、イギリスではビニール(バイナル)・レコードと呼ばれています。コンパクト・ディスクに比べ、耐久性も無ければ取り扱いがメチャ面倒だと思うのですが、やはりジャケットの大きさの魅力が物を言っているようです。
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しかしジャケットだけでなく、昔は円盤そのものにイラストをプリントした、こんなレコードも存在したのです。これはディズニーの「白雪姫」のシングル・レコードで、「はいほー♪」等の挿入歌だけでなく、物語の朗読が録音されていまるはずで。勿論CDにも、大抵文字やイラストがプリントされている訳ですが、ビニール盤は黒が普通だったので、こんな風に全体にカラフルにプリントしてあるものは、魅力が倍増するから不思議です。
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裏面はこんなイラスト。バックの青が写真では飛び気味ですが、実際には全体的にもっと鮮やかな色です。この時代は、主に子供向けのシングル盤に、この手のカラフルなピクチャー・レコードが存在したようです。20年位前から既にレトロな魅力を感じ、ずっと実家の二階のトイレ(笑)の壁に飾っていましたが、いつの間にか家族に処分されては大変と、この度イギリスに持って来ました。
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by piyoyonyon | 2015-05-24 15:28 | 本・メディア | Comments(0)

天下分け目の決戦の地!その名もバトル修道院

今年の誕生日には、義母から大変嬉しいプレゼントを貰いました。それは、イングリッシュ・ヘリテイジの年間ペアチケットです。つまりこれがあると、イングリッシュ・ヘリテイジ管理の場所を、夫婦で一年間訪問し放題と言う訳です。イングリッシュ・ヘリテイジで最も人気が高いのは、「ストーンヘンジ」「バトル修道院」「ハドリアヌス帝の城壁」「ティンタジェル城」だそうです。その中で未だ唯一行っていない、前から興味深々だった「Battle Abbey バトル修道院」に、またしても非常に寒い日でしたが、まずは行くことにしました。
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バトルの町自体には何度か来たことがあるのですが、修道院は入場料が高く、今まで見学したことがありませんでした。ここは、1066年に、サクソン王ハロルド二世と、フランスのノルマンディー公ギョームに寄る、英国史を大きく変えた「ヘイスティングスの戦い」が行われた場所です。何故ヘイスティングスからかなり離れているのに、「ヘイスティングスの戦い」と呼ばれるのか?と不思議に思っていましたが、当時この地には町自体どころか村すら存在しなければ、当然名前もなかったからのようです。
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戦いはギョームが勝利し、イングランド王ウィリアム一世として即位したのは、言うまでもありません。サクソン人からノルマン人支配になった訳だから、日本の「源平合戦」や「関が原の戦い」「明治維新」どころの騒ぎではないと想像していましたが、ローマやヴァイキングと他民族支配に慣れていた一般庶民は、せいぜい「また殿様が替わった」位にしか思っていなかったのだと後から聞きました(…今や確かめる術はないが)。
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その後、信仰心の厚いウィリアム征服王に寄って、この地に修道院が創建されました。実際には、当時の教皇から、戦で大量殺人を犯した罪を懺悔する為に、修道院を建てるよう命令されたそうです。戦いに因んで「Battle バトル」と名付けられ、門前町もそれなりに発展して行きました。
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しかしウィリアムの子孫のヘンリー8世に寄って、16世紀に修道院は解散され、更に売りに出されました。すなわちここは修道院の廃墟。元々プレハブのようなヤワな造りが多かったようで、その後大部分が崩壊し、ほぼ完璧に残っているのは、この門位しかありません。因みに、追い出され職を失った修道僧が可哀相…と思っていましたが、ここの僧侶の多くは、年金をたんまり貰って悠々自適に過ごしたようです。
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買い取った貴族の館であったであろう一番大きな建物は、今は学校になっており一般の立ち入り禁止。この日は、結婚式が行われていました。つまり順路は、大体この学校の周囲をぐるりと回るコースです。
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唯一修道院当時の面影を色濃く残す門だけでも、お城のような規模と外観です。内部は暖炉等が修理・復元され、現在資料室になっています。
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あちこち狭くて急な階段を通って、秘密小部屋のような場所へ行くことが出来ます。塔の上部を、中から見上げるとこんな感じ。所々草が生えていて、吹き曝しなんですね。
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圧巻なのが壁の厚さ。1m位あるかな。
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この地上が覗ける深い穴は何かと言うと、…昔の超ぼっとんトイレです! 中世の城なんかにも、この手のトイレがあり、まあ風通しが抜群だな…とは思います。
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次に、順路に沿って、カフェも併設されているビジターズ・センターを訪れます。ヘイスティングスの戦いを再現して説明するビデオが上映され、所々「バイユー・タベストリー(ウィリアムの妻マティルダ王妃が戦いの様子の記録を刺繍して残したもの)」の図案をアニメーション化して、中々凝った見応えのある映像でした。
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その後、少し木立の中を歩くと、立派な外壁と塔の残る場所に出ます。壁と言っても部分的には一枚壁ではなく、かなり厚みがあり、内部は倉庫として使われたこともある程奥行きがあります。
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ここから見える草原が、実際に戦が行われた場所です。イギリスでも、戦場と言うと平坦な開けた場所が普通ですが、ここは「丘」で相当高低差があります。実際所々かなり傾斜が急で、戦は難航したそうです。
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戦闘(1066年10月14日)は、約6000人の兵力のノルマン側が騎馬中心だったのに対し、7000人の兵力のサクソン側はほぼ歩兵のみで、ブリテン島と大陸では文化が大きく異なっていました。最初はサクソン有利でしたが、遁走すると見せ掛けて、追うサクソン陣営が崩れた隙を攻めて、ノルマンが勝利。ハロルド王は戦死しました。サクソン軍は、約400km北のスタンフォード・ブリッジで、ノルウェー軍と対決した(同年9月25日)直後だったのだから、兵の数では多くとも、疲労し切っていただろうと想像できます。
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廃墟となっている、回廊の一部。回廊と言ってもここもかなり幅が広く、二階は修道僧の寮だったそうです。
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親子連れが集まっているのは、修道士に扮したスタッフが、子供相手にゲームを行っているから。全体的に子供の訪問者が多く、「やはり英国史上重要な場所だから、親は一度は我が子に見せたいと思うんだね」とP太に言ったら、「そんな知的で教育的な思惑はない。単に子供が騎士ごっこしたいだけだ」とバッサリ。
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回廊脇のチャプター・ハウス跡に、ハロルド王が討ち死にした場所の記念碑が埋め込まれています。しかし地元民の話に寄ると、実際死亡した場所は、現在消防署前のロータリーになっている部分だそうです。
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かつての修道院教会が立っていた場所の窪地は、「crypt」とと呼ばれる地下礼拝所の跡。大聖堂クラスの、かなり大きな教会だったようです。
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修道院が解散された後は、長年貴族のカントリー・ハウスとして使用されたので、その間敷地内には氷室(大変地下深い)や茅葺屋根のバター&チーズ製造所、ウォルド・ガーデン等が建設されました。19世紀の持ち主クレーヴランド公爵夫妻が大の園芸愛好家で、広いウォルドガーデンは、かつてはリンゴや洋ナシ、桑の木などで賑わっていたそうです。今はリンゴの木数本のみの、淋しい状態。
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クレーヴランド公爵夫人に寄って作られた、椿の小径。外壁の上は歩けるようになっていて、中々の眺め。
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おやっ、中世の修道士が歩いています。多分、さっきのゲームのスタッフですね。かなり人気の観光地で人が多く、戦や修道院当時の様子を思い浮かべるのには難しかったものの、資料は充実していて、改めて色々勉強にはなりました。やはりイギリス人なら、一度は訪れるべきであろうと思われる場所です。
  
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by piyoyonyon | 2015-05-23 15:26 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

ウェッジウッドの館、リース・ヒル・プレイス

今年のナショナルトラストのガイドブックを眺めていたら、近場なのに未だ一度も訪れたことのない物件があることに気付きました。場所はサリー州の「Leith Hill リース・ヒル」と言う、イギリス南東部の最高峰(と言っても海抜300m程度)の中腹で、リース・ヒルそのものなら今まで何度も行きました。なのに何故、このお屋敷「Leith Hill Place リース・ヒル・プレイス」には一度も訪れたことがなかったかと言えば、一般に公開され始めたのがつい2年前だからです(更に冬季は閉鎖)。すぐにでも見に行きたくなり、今年の公開二日目(三月末)に、霧雨の降るような非常に寒い日でしたが、早速出掛けて来ました。
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リース・ヒルそのものにも、しばらく御無沙汰していました。頂上の中世の城を模した塔から抜群の眺めが楽しめる、ハイキングに最適な場所で、特にブルーベルの季節は最高なのですが、公衆トイレの全く無いのが難点でした。麓の一軒のみの高いパブを利用するしかなく…。館へは、元々リース・ヒル登山者用に設置された駐車場を利用し、「シャクナゲの森」を通って行きます。
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リース・ヒル・プレイスが見えて来ました。お屋敷なことはお屋敷ですけど、正直言って建物自体は非常に地味だし、手入れも余り良くありません。しかしこの館、実は歴史的には非常に面白いのです。
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屋敷そのものは17世紀に建てられましたが、その後、ウェッジウッド社の創始者で偉大な陶芸家&実業家であったジョサイア・ウェッジウッドの孫、ジョサイア三世の所有になりました。
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ジャスパー等ウェッジウッドの陶器があちこちに飾られているのは、その為です。
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ウェッジウッド社はストーク・オン・トレントにあるのに、何故こんなに遠く離れた、全く関係ない南東部に館を購入したのか?と不思議に思いましたが、工業会社は業務上やむを得なく中部に本拠地を構えているだけで、経営者が金さえあれば気候の良い南部に住みたがるのは、イギリスでは普通だそうです。
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何故か棚の上に、ちょこんと古い猫の縫いぐるみが(もしかしてビンテージ・シュタイフとか?)。
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そして、著名な生物学者のチャールズ・ダーウィンも、度々この館を訪れました。何故なら、ジョサイヤ三世の妻キャロラインがダーウィンの母親代わりの姉であり、またダーウィンの妻エマはジョサイアの妹でした。ダーウィンの母親も、元々ウェッジウッド家出身だったのです(つまり従兄弟×従姉妹同士で結婚した)。ダーウィンは、このリース・ヒルで、ミミズの研究に没頭したそうです。他にも彼はフジツボを熱心に研究しており、ガラパゴスで新種の動物を発見することだけが、偉大な生物学者のすることではないと教えてくれます。
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更に、イギリスの国民的な近代作曲家、Ralph Vaughan Williams レイフ・ヴォーン・ウィリアムスが、幼少時代をこの館で過ごしました。早くに未亡人となった彼の母親は、キャロラインの娘だったからです(つまりダーウィンの姉の孫)。
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このグランド・ピアノは、訪問者の誰でも弾いて良いことになっています。恥ずかしながら、私はイギリスに住むまで、ヴォーン・ウィリアムズを知らなかったのですが、イギリス本国では、返ってホルストやベンジャミン・ブリッテンよりも人気の高い作曲家だそうです。イギリスの民謡や古い教会音楽の収集・研究に努め、そこから影響を受けた、イギリス人の愛して止まない牧歌的な作風の多いのが、彼の人気の大きな理由の一つのようです。言わば、ハンガリーのバルトークや、フィンランドのシベリウスに近い存在ですね。
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しかしP太に言わせると、ヴォーン・ウィリアムズの作風は、ゲインズボローやターナーの風景画同様、余りにも「チョコレート・ボックス的(お菓子の箱にプリントされるような、イギリスの典型的な田園風景)」で、ちと退屈なのだそうです。全く口が悪い。この頭に本を乗せた子供の壁画は、ヴォーン・ウィリアムズの幼少時代、悪さをすると受けた罰を表しています。
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一般公開されているのは、一階と二階の一部。しかし時間制で、ヴォーン・ウィリアムズの音楽付き音声ガイドツアーで、ロフトのような三階を見て回ることが出来ます。かなり急で狭い階段を上り、通路も狭く段差があって歩き難いので、足腰の弱い人には不向き。ヴォーン・ウィリアムズが所有した1945年以降、館はナショナルトラストに譲渡されました。しかし、その後も賃貸として貸し出され、寄宿学校として使用されたりしていたので、結局一般公開され始めたのは二年前と言う訳です。
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二階の一室。何と暖炉もジャスパー仕様。
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ただしこの館、未だ公開され始めて日が浅い為、インテリアが余り揃っておらず、多くの部屋がガランと侘しい、お屋敷らしからぬ状態になっています。このホールの電灯なんて、イケアでも一番安い紙製提灯だし。しかしこれでも未だマシなほうで、三階なんて裸電球でした…。音声ガイドにプロの俳優を起用して、お金を掛け過ぎたのか、これから徐々に時代に合ったアンティーク家具を買い揃えて行くのだと思います。
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一般のカフェも未だ入っておらず、地元のボランティアが、厨房でセルフサービスの寄付金制でお茶やケーキを提供しています。と言っても、プロ並みの出来栄えのケーキばかり。
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そんな訳で、食器も各自持ち寄った寄付品なのか、見事にバラバラなのが楽しい。
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ここで、またしてもクリーム・ティーを食べました。全くデザインの統一されていない茶器でも、意外と雰囲気はまとまって見えるから不思議でしすね。一部はウェッジウッド社製のようです。
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更にティールームのあちこちにも、陶器が飾れています。
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今後リース・ヒルを訪れる際は、ナショナルトラスト会員なら、この館のトイレを利用出来る訳ですが(笑)、因みにトイレの一つは、一般家庭のバスルームのまんまでした。水圧が非常に低いのか、トイレの水の流れが悪い為(イギリスでは良くあること)、紙を使用する時以外は水を流すなと注意書きがあります…。
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館の南側は、こんな丘の斜面になっていて眺望抜群。
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惨めったらしい天気の日でも見事な眺めなので、晴れた夏の日にはさぞや美しいことと思います。
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このキッチンに隣接した小屋は、左がチーズ&バター製造所、右がビール醸造所。自家製を作っていたなんて、やはりイギリスの金持ちは違いますね~。
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ダーウィンの研究に因んで、ミミズも飼育されています(笑)。古家具を利用した、手作り感溢れる飼育箱。
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庭も未だ発展途上なので、立地は抜群なのだから、これから素敵な庭園になって欲しいと思います。出来れば、イングリッシュ・ローズの「The Lark Ascending (ヴォーン・ウィリアムズの楽曲、邦題「揚げひばり」から命名)」や、「チャールズ・ダーウィン」「ウェッジウッド・ローズ」を植えてくれると良いな。天気は悪くとも、非常に興味深いお屋敷で楽しめました。今後は、益々充実して行くものと思われます。
 
  
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by piyoyonyon | 2015-05-22 15:35 | 旅行・お散歩 | Comments(2)


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


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