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年末のスタンデン

欧米のクリスマスは、基本的に家族や親戚と過ごすもので、日本のお正月の雰囲気に良く似ています。クリスマスの特別ドラマ等のテレビでも見ながら、ひたすら御馳走を食べ捲くり、その御馳走が大量過ぎて、数日間食べ続けなければならないのも、まるで日本の御節料理のようです。私達夫婦も、例年通り義両親の家で義妹家族と共に過ごしましたが、今年のクリスマスは週末に連なって長かったせいか、何だか夫婦揃ってドッと疲れてしまいました。今年も山のようにクリスマス・プレゼントとして玩具を手に入れた姪が、それらをダイニング・ルームの床中に広げてぶっ散らかし、興奮してキーキー騒いでいたのが(その割に、どれ一つとして長続きせずすぐに飽きる)、一番の原因だと思います。それに加え、姪の偏食が相変わらずひどくて、食事にはほとんど手を付けず、お菓子ばかり食べているのに、P太は心底イライラしたそうです。それで、次の日は義妹の家の夕食に誘われたのを、断ってしまいました。また姪の甘やかされぶりを目にしてウンザリしたり、姪一人に振り回されるのは真っ平御免だし、義妹の家に行ったら最後、私が遊び奴隷として姪の部屋に監禁されるのは、目に見えていましたので。その代わりにその日は、食べ過ぎた体に少しでも運動させる為、近辺のナショナルトラストの庭園にでもウォーキングに出掛けたいと思いました。クリスマス中でも開いている場所を確認し、久々に「Standen スタンデン」に行くことにしました。
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ここは、ウィリアム・モリスとフィリップ・ウェッブの代表作であり、アーツ&クラフツ様式の見本のようなお屋敷なのですが、館内は既に見学したことがあるので、とにかく周辺を散歩することに。
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未だクリスマス「休暇」中なので、あちこちがデコレーションされています。
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やはりこんなコテージにこそ、クリスマス・リースは絵になるなあ。
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お屋敷の主玄関の前には、こんなド迫力の斬新なクリスマス・ツリーが。
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Zandra Rhodes とAndrew Loganと言うアーティストの作品だそうです。ショッキング・ピンクがメインで、キッチュな紙飾りやプラスティック製の鏡が飾ってあります。クリスマス・ツリーと言うよりは…、何か中国の宗教儀式のようだと思いましたよ。
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ツリーの天辺には、クリスマス・エンジェルとして古臭い人形が飾られていて、何だか禍々しい。
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その直後、こう言うオーソドックスなクリスマスの装飾を見ると、大変ホッとしますね(笑)。
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現在、ナショナルトラストのお城やお屋敷で良く見掛ける古本屋販売コーナー。この時は無人でしたが、フルシーズンは有人なのかも。お金は箱に入れる仕組みで、「誠実に金額通り支払って下さい」なんて貼り紙がありました。
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古本より気になったのが、古風なレジ。
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屋敷の南側には、オランジェリーが(左一階部分)。
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中は、こんな風になっています。まあサンルームですね。
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その脇にあるベンチ・コーナー。ここの館内は、魅力的な家具や装飾の宝庫ですが、撮影禁止なのが残念です。インテリアの写真が撮れるのは、この場所位。
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多分オランダ・デルフト焼きのタイルと、典型的なアーツ&クラフトの木彫ベンチ。
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真冬と言えど、今年は異様な暖冬なこともあり、結構花が咲いていました。これは沈丁花。多分ヒマラヤ種なので、日本のものより匂いが弱めです。
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石楠花や椿や紅葉も、沢山植えられています。土壌が酸性なのを物語っています。
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ハンガリーの友達に聞いたら、石楠花も椿も余り見たことがないそうです。椿は日本等の東アジアが原産なので、この国でこんなに普通に看掛けるのは、イギリス人が椿の輸入・育成に余程熱心だったのだと思われます。
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この谷は、昔の石切り場跡をシェイド・ガーデンにしたもので、冬場は石が滑り易いせいか、立ち入り禁止になっていました。雨傘がさしてあるのは、大型シダ類の中心に水が入らないようにする為のようです。
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この時期に咲くので、「クリスマス・ローズ」と呼ばれるタイプのヘラボラス。一方早春に咲くタイプは、「レンテン・ローズ」と呼ばれるそうです。
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その白花で、葉がギザギザな種類。蟻や羽虫が結構群がっていました。そもそも昆虫って、普通この時期でもこんなに活動しましたっけ?
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スノーフレーク(鈴蘭水仙)が咲くのには、さすがに早いかな。
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久々に訪れたら、新たにこんな遊歩道が増設されていました。
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そして、展望台も作られていました。
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そこからの眺め。馬の牧場が見えます。
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展望台の下は、切り立った岩壁になっています。ここも、かつての石切り場だったのかも知れません。南東部で剥き出しの岩場は、結構珍しいのです。
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新しい遊歩道脇には、原種のシクラメンやヒマラヤ・ユキノシタなんかが植えられていました。
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こちらのテラスは、お屋敷建設当時からのもののようです。通路脇に植えられているグランド・カバーは、ヘザー(ヒース、またはエリカ)。
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ここからは、「クマのプーさん」で有名な「アッシュダウンの森」や、「Weirwood」 と言う人造湖(貯水ダム)が見渡せます。
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クリスマス中の、しかも気が滅入るような暗い曇天の日でしたが、意外と訪問者が多くて結構ビックリ。私達のように、親戚疲れや御馳走疲れしたのかも知れません。一方イギリスの北部や西部では、クリスマスだと言うのに酷い洪水に見舞われ(場所に寄っては今月だけで四回も!)、本当に気の毒に思います。被害者が一日も早く元の平和な生活に戻れるのを、願うばかりです。

今年も当ブログを御愛読頂き、本当に有り難うございました。お正月中も更新はしますので、お暇な時にお立ち寄り頂ければ幸いです。それでは皆様、良いお年をお迎え下さい。
  
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by piyoyonyon | 2015-12-31 08:01 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

公衆電話ボックスの活用法

イギリスの赤い公衆電話ボックスは、赤いポストやロンドン二階建てバスと並び、紅茶やお菓子の缶、キーホルダー等のお土産のモチーフにもなる、言わばイギリスのアイコン的な存在です。けれども、この誰でも携帯電話を持つ時代、公衆電話の需要はすっかりなくなりました。若い世代は、公衆電話の掛け方すら知らないようです。そんな中、使われなくなくなった電話ボックスの、こんな再利用法をブライトンで見掛けました。
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右にはコーヒー・マシーン、左にはチョコレート噴水(チョコ・フォンデュのようなもの)が置かれていて、串刺しにしたお菓子か果物に絡めたものを販売しているようです。お二人の格好も、何だか絵になっていますねえ。表情も良いんですよ。この他にも、この電話ボックスを庭の温室として利用している人を、以前テレビで見たことがあります。温室の単語を英語に訳すと「green house」ですから、それは「red green house 赤いグリーン・ハウス」と言う訳です。もし手に入る機会があったら、きっと私も欲しくなると思います。
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by piyoyonyon | 2015-12-27 15:31 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

ルイスでアンティーク・モール巡り ガラス器編

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本当に、夫婦で毎週末のようにアンティーク・モール巡りをしています。元々古物は大好きだし、イギリスには至る所にアンティーク・モールがあるし、嬉しい限りなのですが、ちょっと奇妙な骨董趣味に、夫婦揃って我ながら呆れています。今回は、古物番組にも度々登場する御馴染みの町Lewes ルイスにやって来ました。我々の一番のお目当ては、勿論ウラン・ガラス。元々ウラン・ガラスに目覚めたのが、このルイスの町でしたから。複数のアンティーク・モールをごちゃ混ぜで、今回はガラス製品の写真だけを御紹介します。
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一番上のボウルはウラン無し、その下はウラン有り、奥のセットもウラン含む。やはり今でも、肉眼だけで判断するのは難しいですね。勿論ウラン・ガラスかどうか確認する為、小さなブラック・ライト持参。これが、始終一緒に行動しているのにも関わらず、すぐ取り合いになってしまうので(子供と同程度夫婦)、一人一個ずつ持ち歩かないと駄目~と言う事が身に染みて分かりました。
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シンプルなワイン・グラス。こう言った今でも製造していそうなデザインだと、肉眼でウラン・ガラスと見極めるのが余計難しいようです。ただし、ここは紫外線が強い蛍光灯の下だったので、ブラック・ライト無しでも結構発光して見えました。
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現代の物にしか見えなかった、このクラック加工のワイン・グラスも、実はウラン・ガラスで少しびっくり。
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以前購入したBarkleyの「Carnival」は、セットが揃うとこんな感じ。
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一方、一目でヴィクトリア時代のウラン・ガラスだと分かった、非常に美しいボート型の器。ペアではなく、一つで40ポンドします。
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これはエレガント・ガラスとも呼べる程、繊細な模様が美しい、ウラン・ガラスのティーセット。
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拡大するとこうです。大きなセットですが、もしバラだったら買ったかも知れません。
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…もしかして、同型の色違い?? 因みに、これがデプレッション・ガラスに良くあるピンク色。
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同じく、ピンクのデプレッション・ガラス。思わず苺パフェなんかが食べたくなる、サンデー・グラスです。
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一応これも、ガラス製品と言うことで。日本の桜祭りの提灯のような、クリスマスのボーブル(ツリー・オーナメント)に見えますが、実は提灯型電球です。
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これは、ヴィクトリア時代のパラフィンオイル・ランプでして、点灯燃焼部分にトリウムが含まれていると知り、P太は嬉々として放射線量を測定していました(怪し過ぎる客)。結果、同時代のウラン・ガラスよりも、遥かに高い量が測定されました。しかもこの部分は燃えて灰になるので、使用するとマジで健康を害する恐れがあります。しかし、余り忙しくない時間なら、大抵の店は頼めば放射線測定に応じてくれるようで、P太はこの他にも第二次世界大戦中の戦闘機の部品を測定させて貰っていました。店のおじちゃん達も興味津々で、「それは放射線物質を出していなければOKなの? それとも出していたほうが良いの?」と質問していましたが、答えはP太的には後者のほうで、放射線量が高い程嬉しいなんて、頭可笑しいですよね…。
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ピンボケ失礼。アイリス・ガラスの亜種のようです。
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最後に、レリーフの猫がカナンみたいで思わず胸がきゅんとなる、素敵なガラス製の置物。
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今回アンティーク・モール巡りをして、改めて分かったことは、ウラン・ガラスがメインのアクセサリーは、元々余り存在しないのか、探すのが難しいということ。また、分厚い吹きガラスのウラン・ガラスは、ブラック・ライトを当てると、単なるウランの塊か溶岩のように見えて(笑)全然美しくないと言うことでした。
  
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by piyoyonyon | 2015-12-03 15:30 | 旅行・お散歩 | Comments(2)

ウェイクハーストで秋のフェア

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ここイギリス南東部では、一ヶ月程前から徐々に紅葉が始まり、今はすっかり秋らしい景色&気温になっています。そんな季節の晴れた週末、義母が何処か庭園に出掛けたいと言い出したので、みんな(義両親+私達夫婦)で「Wakehurst Place ウェイクハースト・プレイス」に行くことにしました。
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ここは、数年前に高い駐車料金を取るようになって以来、余り混んでいたことがないのですが、この日は珍しく駐車場が満杯近くなっていました。これは入り口の、原種シクラメンの絨毯。
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その理由は、お屋敷近くの緑地で、こんなフェアが開催されていたから。何度もウェイクハーストには来ているのに、こんなの一度も見たことないと思いきや、それもそのはずで、これが初めての開催だそうです。
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チーズやパン、ジャムやチャツネなど、地元産の拘りの食料品を売るストールが幾つも並ぶので、食いしん坊の義母は大喜び。ただし、いつも何処へ行ってもこういう催しでは、決まり切った種類の食品だけで、珍しい御当地食品には全く出会えない(って言うか存在しない)のがイギリス…。
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キュー・ガーデンのスタッフに寄る(※ウェイクハーストはキューの別園)、園芸のワークショップも色々開催されていました。ここで、私のペンステモンの挿し木の仕方は、全く間違っていたことが判明(それでも幾つかは成功したけどね~。笑)。キノコの見分け方教室なんかもありましたが、やっぱり素人には無理そうです。
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このフェアで一番人気だったのは、このロープに寄る木登り。子供専用で、命綱&ヘルメットを本格的に着用して大木に登ります。でも有料で、一人5~7ポンド位掛かるようです。入場料や駐車料金だけでも恐ろしく高いのに、子供が3人以上もいるような家族は出費が凄いことになりそう。
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お屋敷の西側のボーダー花壇は、相変わらず良く手入れされています。オレンジ系でまとめてあるように見えますが、実はオレンジ→ピンク→紫→白とグラデーションになっています。
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この季節は、ダリアとペンステモン、アスター等がメインです。
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ダリアはとても見栄えのする花ですが、耐寒性がないので毎年球根を掘り起こし、凍みないように保管しなければならないのが結構面倒です。毒性があることにも、注意が必要です。
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大輪はバラに負けない程華やかで、ぽんぽん咲きは可愛くと、ダリアにも色々表情があります。私が特に惹かれるのは、葉と茎が紫や茶色のシックなダリア。
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ウォルド・ガーデンも、相変わらず見応えがあります。
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私にとっては、ここが一番充実したウォルド・ガーデンで、真冬以外はいつ来ても楽しめます。
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この「Little Pink Beauty」と言うアスターは、色が綺麗で背が低めの為、義母が欲しがっていました。
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秋明菊も、秋を象徴する植物。イギリスでは、Japanese anemone 日本のアネモネと呼ばれています。
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秋バラも、あちこちで咲いていました。これは「Caprice(別名Lady Eve Price)」と言う品種。
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ハナトラノオには、沢山バンブル・ビーが群がっていました。中にはクマバチ並にデカイのも居て、モコモコで縫いぐるみのようだと思いました。一方ミツバチはセダムに群がっていて、蜂に寄っても好みが分かれるのだと知りました。
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この紫の花は、「monk’s head」と言います。和名はトリカブト…。全体が猛毒なので、ひえ~恐ろしいと思いますが、イングリッシュ・ガーデンでは結構一般的な植物なのです!
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ウォルド・ガーデンの奥の育苗場の小屋の壁は、こんな風に装飾されていました。
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畑では、巨大カボチャがゴロゴロと実っていました。
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今やハロウィーン近くになると、提灯制作用にスーパーマーケット等にどっさり並ぶカボチャも、ここ数十年でアメリカから入って来た文化で、元々イギリスでは馴染みがない野菜だったそうです。
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生憎今回は、キノコ撮影をする時間まではありませんでしたが、絶好のお天気で、美味しい物も色々買えて大満足のお出掛けでした。
 
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by piyoyonyon | 2015-10-17 15:26 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

可愛い校門

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ブライトン近くの村の小学校の鉄製の門に、思わず目が留まりました。子供達のズラリと手を繋いだシルエットが装飾されており、可愛いかったからです。
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合わせてあるベルのモチーフや書体、ポップな塗装の色も可愛いと思います。レンガ造りの校舎とも、似合っいます。でもP太にそう言ったら、子供の造形が、デフォルメし過ぎで気持ち悪いって…(汗)。この他にもイギリスの小学校舎には、巨大色鉛筆型のフェンスなど、子供が喜ぶ工夫を凝らした装飾が多いようです。
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by piyoyonyon | 2015-08-29 15:35 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

海辺のリゾート、イーストボーン

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ペヴェンシー城を去った後、P太に頼んで、一度訪れてみたかった、近くの「Eastbourne イーストボーン」の町に立ち寄って貰うことにしました。ここは、ブライトンと並ぶ、イギリス南東部を代表する海辺のリゾートと言われています。それなのに、今まで一度も来た事がありませんでした(ルイスの祭りを見に行く為、駐車だけしたことはある)。何故かと言えば、P太が「老人が死にに行く町」と呼んで、馬鹿にして嫌っているからです。イギリスの御年寄りは、定年後海辺に住むことを望む人が多いらしく、この町は特に人気だそうです。実際町には、年金者用のアパートメントが沢山設けられているとか。
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まず海岸沿いには、イギリスの海辺の町らしく、ジョージ時代やヴィクトリア様式の立派な建物がズラリと並んでいます。多くは、マリーン・ビュウのホテルになっている模様。
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そして、これもイギリスの海辺のリゾートの象徴、「Pier ピア(桟橋)」があります。ヴィクトリア時代に立てられた優雅な建物が多いのですが、内部は大抵単なるゲーム・センターかソソられない飲食店になっており、特に面白いものではありません。しかも、海辺のゲーセンと言う事で、ガラの悪い連中が集まり易いせいか、火事で燃やされるニュースを度々耳にします。このイーストボーンのピアも、昨年放火されました。
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その側では、巨大スクリーンで音楽フェスが行われていました。グラストンベリーの様子を放送していたようです。
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この無骨な塊は…、かつての軍事要塞で、現在博物館になっています。大陸に近い南東部の海岸線には、チューダー時代、ナポレオン戦争時代、世界大戦中の、こんな軍事建造物が今だあちこち残ったままです。
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町の発展に尽力を注いだ貴族の領主、後の7代目デヴォンシャー公ウィリアム・キャヴェンディッシュの像だそうです。P太は、「オビ・ワン」だと言い張って、聞き入れませんでしたが…(勝手にしてくれ)。公爵様のお陰かどうか、ビーチ沿いは、概ね花壇も良く手入れされ、綺麗に整備されているようです。
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町の中心部へも行ってみました。カール・マルクスやドビュッシー等多くの著名人お気に入りの、古くからのリゾート地だし、国際観光都市だし、優雅な雰囲気なのかなと少し期待していたのですが…、
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優雅なのは、駅舎だけのようです。後は、イギリス中何処でも同じチェーン店ばかりで、道行く人もどうも概ね品がなく、「なんか…、私達の町よりクラップ・タウンだね!」と、P太と意見が一致しました。
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それと、ここのカモメは一際凶暴です! イギリスのカモメは、良くチップス(揚げ芋)を狙いますが、ここのは通行人のアイスクリームを奪っていました。
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歩行者天国のショッピング・モール前にいきなり立っている、「ポートランド石」の石像(って言うか石のまんま)。良く見ると、貝の化石がびっしりです。ドーセット州の島で採掘される、建造物用としては高級な石材ですが、この街には相応しい、美しいとは言い難いオブジェです。
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しかし、ちょっと中心から外れると、雰囲気良さげな古本屋が残っていたりします。
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こんなコレクタブルズ屋さんがありました。主に切手やコインを扱っているようですが、中にはこんな木製人形もあり、むっ、これは私も買ったことがある、スペインの人形じゃないか。閉店時間じゃなかったら、じっくり覗いてみたかったお店でした。
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お年寄りの町だけあってか、多くのチャリティショップで、ビンテージ・ドレス(単なる古着ではなく)がやたら充実していると思いました。町の中心部は全く期待出来ませんが、ビーチは雰囲気が良いし、それと中心部の間の所々には、アンティーク・モール等もあるようなので、それなりに楽しめるかも知れません。
 
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by piyoyonyon | 2015-08-08 15:18 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

征服王上陸の地、ペヴェンシー城

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快晴の週末があったので、久々にイングリッシュ・ヘイリテイジ(EH)の遺跡に行くことにしました。しかし、申し込んで半年以上経つのに、未だ本会員証が届かないないんですよ…。仮の会員証の期限すら切れ、既に発行二回目の仮証です。しかも、最初に向かったこの↑「Michelham Priory ミッチェルハム修道院」は、いつの間にかEHの管轄ではなくなっていました。昨年までは、EHの会員なら半額の割引があったようですが、それすら消えていました。結局、会員証が利かない場合、入場料金が凄く高いので、入り口だけ見学して見送り。それもこれも、本会員証と共にガイドブックが届かず、確認出来なかったせいです。きっとEHがいい加減なので、修道院側が愛想を尽かしたのに違いない!と思いました。
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気を取り直して、次の目的地「Pevensey Castle ペヴェンシー城」に向かいました。ここは、Eastbourne イーストボーンの西の小さな村にあります。
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このチューダー時代の建物には、少年王エドワード6世が滞在したことがあるそうです。以前はアンティーク・ショップだったことがあるようで、看板が残っていますが、今は売りに出されていました。
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村のハイストリートは、そのまま真っ直ぐ城門に続いています。城壁フェチなので萌えます。
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外城壁の中は、こんな広々とした草地になっています。かつて城の使用人や、村民の居住区だったと思われる場所です。この中は入場無料で、地元民が気軽に散歩に訪れています。私達も、ここだけなら以前も訪れたことがありました。
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外城壁の所々突起した部分は、見張り塔だったようです。
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大方崩れ落ちて、僅かしか残っていないように見える外城壁ですが、城壁内自体が一段高い場所に築かれている為、壁外から比べると結構な高さです。
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この場所は、ノルマンの城が築かれる以前は、「Anderitum」と言うローマ植民地の要塞でした。ノルマン時代の城壁の下に、ローマ時代の壁が残っています。ローマ時代のほうが造りがしっかりしているように見え、土木工事を始め色々な技術が、やっぱり中世には退化したんだなーと実感しました。
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外城壁の中に、更に堀に囲まれた内城壁があります。日本の城で言えば、本丸と呼ばれる部分です。
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廃墟ですが、このベヴェンシー城、ノルマンディー公ギョーム(イングランド王ウィリアム一世)が、イングランド征服の際に上陸に成功し、ヘイスティングスの戦いの足掛かりとしたことで知られ、イギリス史上、結構重要な場所とされています。
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遺跡は、まず航空写真で上空から確認するのが、一番把握し易いですね。
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堀は、かつては海に直結していたものと思われますが、今は単なる窪地で、雨が降れば水が溜まって一応堀となるけれど、そうでなければ湿地帯か空堀…と言った状態です。
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いよいよ、内城壁内に入ります。ここからは有料。昔は、跳ね橋が架かっていたものと思われます。
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城内は、こんな風になっています。城門、砦、北塔、南塔、東塔…の一部が残るのみです。北塔の内部は、現在資料室になっています。
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すっかり鳩の巣となっている、見事な廃墟っぷりの城門の内側。
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城門の階段を下ると、地下牢跡を見ることが出来ます。「洪水注意」の張り紙があるのにも関わらず、床に足を踏み入れてビシャッとやってしましました。2~3cm程度かと思ったら、10cm位浸水していたのです。この他にも、地下の幾つかが、洪水の為立ち入り禁止になっていました。
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大抵こういう昔の井戸は、半分以上埋め立てられていますが、ここのは深いままでした。
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南塔の地下に詰まっていた、砲弾ではなく砲丸の山。火薬のない時代、武器として飛ばした石の玉です。
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これが、「keep 」と呼ばれる中心となる陣地、または城主一家の居城だった部分。日本の城で言うと天守閣かな。当時の部屋らしきものは、一切残っていません。
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現在は海岸線から1km程内陸にありますが、当時は海に隣接し、この砦のすぐ脇が船着場だったそうです。
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北塔を登ります。
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と言っても、塔の上部は崩れ落ちているので、大した高さはありませんが、少なくともここからは、遺跡の全体を眺めるのには最適です。右の礎石部分は礼拝堂跡。彼方に海も見えます。
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北塔の上階。窓は弓を射る為のものなので、最小限に開けられています。
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これは何かと言うと、鳩の雛です。城の窓部分には、鳩が入り込まないように、内側からも外側からも鉄格子や網が張ってあるのにも関わらず、何処か隙間から鳩が入り込み、返って狐も猫も入れない安全な場所なので、伸び伸びと子育てしている訳です。雛のほうも、網が人間を遮っているのを知っているから、近寄っても逃げません。鳩はこんなに身近な鳥なのに、意外にも雛を見るのは初めて。P太は、「ぶっさいくな雛だなあ」と言っていましたが。
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エリザベス一世時代に鋳造された、「ペヴェンシー・ガン」と名付けられた大砲。
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城としては荒廃が進み、建築物は余り残っておらず、当時の地形からも様変わりしていますが、ローマ時代にも要塞であり、第二次世界大戦中も、ドイツ軍の侵攻に備える軍事基地として使用され、立地的に興味深いと思いました。ローマの遺跡を中世に再利用するのは、ヨーロッパでは良くあることですが、近代の戦争にも利用するのは、イギリス南東部ならではかも知れません。太古から軍事的に重要な場所が、飛行機の飛ぶ時代になっても重要だった訳です。ここは、主にアメリカ軍とカナダ軍が使用したそうですが、彼らにとっては、中世の城が軍事基地だなんて、さぞ驚きだったことでしょうね。
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by piyoyonyon | 2015-08-06 15:31 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

藤の季節のナイマンズ

P太は、休日でも平日と変わらない時間に起床しますが、休日はずうっとパジャマのままで、経済雑誌を読んだりSNSに夢中になってダラダラ過ごします。休日位良いだろってことでしょうけど、出掛ける予定の前もこれだと困ります。その上(大して重要なことでもないのに)、途中で止められない性分だし。その週末は、午前中に食料の買出しを済ませるはずだったのに(店が空いているから)、お昼までパジャマ姿でした。「パジャマ男にはお昼御飯は上げないよっ」と言って、ようやく着替えさせました。昼食後買い物に出ると、その後一日家で過ごすのには勿体無い、抜群に良いお天気。さっさと買い物を済ませて、ナショナルトラスト(NT)の「Nymans Garden ナイマンズ庭園」に出掛けることにしました。
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少なくとも、こんな充実した庭園が、うちから割と近いところにあり、更にNTの会員なので、思い立ったら午後からでもサクッとすぐ行けるのは有難いことです。
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まず目に入って来るのは、宿根層のボーダー花壇。この時期は、アリウムやジュームが咲いていました。
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このティアレア、日陰に強く、尚且つ良く映えるので、うちにも欲しいと思っています。しかし近所のナーサリーで買うと、NTの売店の半額。
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バラ園は、この時は未だ早過ぎる状態でした。多分、丁度今が見頃じゃないかな?
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咲いているのは、ハマナス系のルゴサ・ローズのみ。けれど、香りはかなり強く匂っています。
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それと、コンパニオン・プランツのネペタとジェラニウム(風露草)。
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この一際香りの強い八重のルゴサ・ローズは、実はイングリッシュ・ローズの「ワイルド・エドリック」でした。一度買おうと思ったことがありますが、実物を見て、余りに幹がトゲトゲなので止めたんだ…。
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ここの庭園でも、巨大なシャクナゲやツツジが見事です。
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今まで、チョーク質のアルカリ性土壌の多いイギリス南東部で、酸性土壌を好むシャクナゲやツツジが、どうしてこんなに元気良く育つのだろう?と疑問に思っていましたが、weald(森林丘陵地帯)の土は概ね弱酸性の粘土質の為、それらの発育に向いているそうです。
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プラスティックのような質感に見える、シャクナゲの一種。
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イギリスのシャクナゲが巨大なら、クチナシの木や花弁も巨大。香りは、日本で一般的な種類ほど強くありません。
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オーニソガラム? カマッシア? 花色や、すっくとした姿が絵になっていました。
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そして、ナイマンズの最大見所の一つが藤の季節。何せ英語版ウィキの「藤」の項目を引くと、ここの写真が出て来る位です。見事な藤棚ですが、周囲が草ぼーぼーなせいか、余り注目されていません。藤棚は、日本が本場みたい。
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西洋では、藤が建物の壁面を覆うのは珍しくない光景ですが、花に近付いて見ると、やっぱり何だか和風だな…と思ってしまいます。
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廃墟のお屋敷の壁に這う藤も、丁度見頃でした。
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このお屋敷前のノット・ガーデンも、ツゲが育って「らしく」なって来ました。
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屋敷前の円形庭園は、この時期の植え込みはチューリップとウォール・フラワー(エリシマム)。随分、開花の遅いチューリップがあるもんですね。
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クリケット場(?)脇の長~い藤棚は、日当たりがイマイチで開花が遅れていました。このクリケット場の四隅に、どう見ても場違いな日本の石灯籠があるのですが、…気にしないでおこう(笑)。
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この脇で、ミツバチの大群を目撃。丁度引越し中だったようです。
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アセビ、シャクナゲ、椿の大木。皆、大抵日本から導入されたもので、酸性土壌好きです。
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今まで余り入ったことのなかったロック・ガーデンも、この時期は色んな花に溢れて、見応えがありました。工事中や作業中とかで、立ち入り禁止のことが多かったのです。
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ミヤマホタルカズラの群生。鮮やかな青に目を奪われウットリ。
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空色のネモフィラが一般的ですが、こんな色のもあります。品種名は「ブラック・ペニー」。
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オキナグサ(の花後)が、陽に透けて綺麗。
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ほんの数時間でも、こういう場所を歩くと、一層季節を実感しますね。今年のバラは大変期待出来そうなので、近々また来ようと思います。
  
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by piyoyonyon | 2015-06-14 15:31 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

天下分け目の決戦の地!その名もバトル修道院

今年の誕生日には、義母から大変嬉しいプレゼントを貰いました。それは、イングリッシュ・ヘリテイジの年間ペアチケットです。つまりこれがあると、イングリッシュ・ヘリテイジ管理の場所を、夫婦で一年間訪問し放題と言う訳です。イングリッシュ・ヘリテイジで最も人気が高いのは、「ストーンヘンジ」「バトル修道院」「ハドリアヌス帝の城壁」「ティンタジェル城」だそうです。その中で未だ唯一行っていない、前から興味深々だった「Battle Abbey バトル修道院」に、またしても非常に寒い日でしたが、まずは行くことにしました。
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バトルの町自体には何度か来たことがあるのですが、修道院は入場料が高く、今まで見学したことがありませんでした。ここは、1066年に、サクソン王ハロルド二世と、フランスのノルマンディー公ギョームに寄る、英国史を大きく変えた「ヘイスティングスの戦い」が行われた場所です。何故ヘイスティングスからかなり離れているのに、「ヘイスティングスの戦い」と呼ばれるのか?と不思議に思っていましたが、当時この地には町自体どころか村すら存在しなければ、当然名前もなかったからのようです。
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戦いはギョームが勝利し、イングランド王ウィリアム一世として即位したのは、言うまでもありません。サクソン人からノルマン人支配になった訳だから、日本の「源平合戦」や「関が原の戦い」「明治維新」どころの騒ぎではないと想像していましたが、ローマやヴァイキングと他民族支配に慣れていた一般庶民は、せいぜい「また殿様が替わった」位にしか思っていなかったのだと後から聞きました(…今や確かめる術はないが)。
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その後、信仰心の厚いウィリアム征服王に寄って、この地に修道院が創建されました。実際には、当時の教皇から、戦で大量殺人を犯した罪を懺悔する為に、修道院を建てるよう命令されたそうです。戦いに因んで「Battle バトル」と名付けられ、門前町もそれなりに発展して行きました。
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しかしウィリアムの子孫のヘンリー8世に寄って、16世紀に修道院は解散され、更に売りに出されました。すなわちここは修道院の廃墟。元々プレハブのようなヤワな造りが多かったようで、その後大部分が崩壊し、ほぼ完璧に残っているのは、この門位しかありません。因みに、追い出され職を失った修道僧が可哀相…と思っていましたが、ここの僧侶の多くは、年金をたんまり貰って悠々自適に過ごしたようです。
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買い取った貴族の館であったであろう一番大きな建物は、今は学校になっており一般の立ち入り禁止。この日は、結婚式が行われていました。つまり順路は、大体この学校の周囲をぐるりと回るコースです。
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唯一修道院当時の面影を色濃く残す門だけでも、お城のような規模と外観です。内部は暖炉等が修理・復元され、現在資料室になっています。
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あちこち狭くて急な階段を通って、秘密小部屋のような場所へ行くことが出来ます。塔の上部を、中から見上げるとこんな感じ。所々草が生えていて、吹き曝しなんですね。
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圧巻なのが壁の厚さ。1m位あるかな。
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この地上が覗ける深い穴は何かと言うと、…昔の超ぼっとんトイレです! 中世の城なんかにも、この手のトイレがあり、まあ風通しが抜群だな…とは思います。
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次に、順路に沿って、カフェも併設されているビジターズ・センターを訪れます。ヘイスティングスの戦いを再現して説明するビデオが上映され、所々「バイユー・タベストリー(ウィリアムの妻マティルダ王妃が戦いの様子の記録を刺繍して残したもの)」の図案をアニメーション化して、中々凝った見応えのある映像でした。
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その後、少し木立の中を歩くと、立派な外壁と塔の残る場所に出ます。壁と言っても部分的には一枚壁ではなく、かなり厚みがあり、内部は倉庫として使われたこともある程奥行きがあります。
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ここから見える草原が、実際に戦が行われた場所です。イギリスでも、戦場と言うと平坦な開けた場所が普通ですが、ここは「丘」で相当高低差があります。実際所々かなり傾斜が急で、戦は難航したそうです。
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戦闘(1066年10月14日)は、約6000人の兵力のノルマン側が騎馬中心だったのに対し、7000人の兵力のサクソン側はほぼ歩兵のみで、ブリテン島と大陸では文化が大きく異なっていました。最初はサクソン有利でしたが、遁走すると見せ掛けて、追うサクソン陣営が崩れた隙を攻めて、ノルマンが勝利。ハロルド王は戦死しました。サクソン軍は、約400km北のスタンフォード・ブリッジで、ノルウェー軍と対決した(同年9月25日)直後だったのだから、兵の数では多くとも、疲労し切っていただろうと想像できます。
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廃墟となっている、回廊の一部。回廊と言ってもここもかなり幅が広く、二階は修道僧の寮だったそうです。
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親子連れが集まっているのは、修道士に扮したスタッフが、子供相手にゲームを行っているから。全体的に子供の訪問者が多く、「やはり英国史上重要な場所だから、親は一度は我が子に見せたいと思うんだね」とP太に言ったら、「そんな知的で教育的な思惑はない。単に子供が騎士ごっこしたいだけだ」とバッサリ。
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回廊脇のチャプター・ハウス跡に、ハロルド王が討ち死にした場所の記念碑が埋め込まれています。しかし地元民の話に寄ると、実際死亡した場所は、現在消防署前のロータリーになっている部分だそうです。
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かつての修道院教会が立っていた場所の窪地は、「crypt」とと呼ばれる地下礼拝所の跡。大聖堂クラスの、かなり大きな教会だったようです。
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修道院が解散された後は、長年貴族のカントリー・ハウスとして使用されたので、その間敷地内には氷室(大変地下深い)や茅葺屋根のバター&チーズ製造所、ウォルド・ガーデン等が建設されました。19世紀の持ち主クレーヴランド公爵夫妻が大の園芸愛好家で、広いウォルドガーデンは、かつてはリンゴや洋ナシ、桑の木などで賑わっていたそうです。今はリンゴの木数本のみの、淋しい状態。
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クレーヴランド公爵夫人に寄って作られた、椿の小径。外壁の上は歩けるようになっていて、中々の眺め。
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おやっ、中世の修道士が歩いています。多分、さっきのゲームのスタッフですね。かなり人気の観光地で人が多く、戦や修道院当時の様子を思い浮かべるのには難しかったものの、資料は充実していて、改めて色々勉強にはなりました。やはりイギリス人なら、一度は訪れるべきであろうと思われる場所です。
  
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by piyoyonyon | 2015-05-23 15:26 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

ウォルド・ガーデンのナーサリー

シェフィールド・パーク・ガーデンの隣に、「壁に囲まれたブドウ畑兼ナーサリー」と言う看板があり、寄って見ることにしました。
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主要道路から細い農道をしばらく奥に車で進むと、こんな入り口がありました。「nursery ナーサリー」とは、この場合は「植樹園」や「種苗所」のことで、植物直売店のことを差します(「保育園」や「養成所」と言う意味もありますが)。イギリス中の都市郊外や農村部にあり、自家で植物を育てて直接販売している為、町の花屋やガーデン・センターより安く植物が買えます。でもここのは、壁で囲まれ(=walled)、ブドウ畑(=vine yard)も兼ねているのが独特で面白いと思いました。
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門の中に入ると、鬱蒼としてゴチャッとした店で、一般的なナーサリーとは全く異なり、期待通り面白そう。
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所々、こんなガーデン・アクセサリー(売り物らしい)が置かれています。
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普通ガーデン・アクセサリーだらけの庭はダサダサに見えますが(特にノームが混じると一発で駄目)、ここのは年月がそれなりに立っているせいか、不思議と上手く馴染んでセンス良く見えます。
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植物苗は、確かに一般より安め。でも苗に寄っては、雑草が豪快に伸び放題で、これでは雑草を買うようなワイルドっぷりです。
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カラフルで花がいっぱいのbedding flowers(パンジーやインパチェンスのような主に一年草)は取り扱っておらず、宿根草や庭木、バラ苗、果樹がほとんどで、その点も普通の植物店とは違って見えるのかも。
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更に奥に進むと、なるほどwalled garden ウォルド・ガーデンになっています。とは言え、かなり細長くて広大です。そしてここが、ブドウ畑のようです。これだけのレンガの塀を築くのは相当の財力が必要なことで、もしかしたら、元々はシェフィールド・パークのお屋敷に付属する庭だったのかも知れません。
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黒いデカイわんこがやって来て、通り過ぎる拍子に足にしゅりしゅりして行きました。
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この建物の中で、世界中のワインが販売されています。勿論、この農園で収穫されたブドウのワインも混じっています。イギリス産のワインは、まず他国に輸出されることはなく、国内ですら何処でも手に入る訳ではないので貴重です。大抵ブレンドされずに農家単位で瓶詰めされるから、中々の美味しさです。
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うちの裏庭は、狭くて日当たりも今一で、ほとんどウォルド・ガーデンのようなものだから、広々として完璧に整備された庭園よりも、こんなある程度野放しで、ゴッチャリ雑多な場所のほうが、庭造りのインスピレーションが沸きます。結局その日は何も買いませんでしたが、また訪れたくなるナーサリーでした。
 
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by piyoyonyon | 2015-05-17 15:35 | ガーデニング・植物 | Comments(0)


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


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