六月の庭便り

a0208783_16402339.jpg
六月と聞けば、日本では雨が多くて蒸し暑い、鬱陶しい月と言う印象が強いはずですが、梅雨のない、暑さも穏やかなイギリスでは、気候的には最も過ごし易く、バラを始め主なイングリッシュ・ガーデンの御馴染みの植物が咲き揃い、庭も一番の見頃の季節です。
a0208783_1629358.jpg
ところが、今月の中間は、まるで日本の梅雨のような雨続きで、やっと咲き揃ったバラがかなり傷んでしまいました。雨が続くと、バラの花が散ったり花色が褪せたり、葉が傷むのは勿論のこと、蕾が塗れて固まって開かないまま腐ったり、暴風雨で若枝が折れたり曲がったり、そして病気の原因にもなります。幾つかの品種を除くと、バラは確かに雨に弱いので、日本で栽培が難しいのも頷けます。
a0208783_21282692.jpg
このER(イングリッシュ・ローズ)の「ブラザー・カドファエル」は、特に雨に弱いように思います。
a0208783_21304575.jpg
バラでは、シンプルな一重や八重の他に、ころころしたカップ咲きが好きですが、このER「ジュード・ジ・オブスキュア」は、カップ咲きの中でも特に丸く、聖杯型と呼ぶそうです。
a0208783_16294336.jpg
概ねERには細いしなやかな枝が多く、それゆえに蔓バラに仕立てることが可能なのですが、この「ジュビリー・セレブレーション」は、花の大きさに対して枝が細過ぎ(笑)。花弁が重過ぎて上を向くことがないので、私は手前のモミジの木に乗せるようにしています。
a0208783_16433524.jpg
FL(フロリバンダ)では、珍しく芳香の強い「マーガレット・メリル」。白バラに見えますが、実は中央がほんのりピンク掛かっています。花数は多くなく、今は一通り咲き終わって休憩中です。
a0208783_1644386.jpg
同じく香りの豊かなFL「ブルー・フォー・ユー」。房咲きで、驚く程花付きたっぷり。
a0208783_21313013.jpg
一言でバラの香りと言えど、オールド・ローズ系、ムスク系、ティー系、フルーツ系、ミルラ系など色々あります。うちにあるバラの中では、OR「マダム・イサーク・ペレール」の他に、このER「ベンジャミン・ブリテン」、そしてER「ザ・ジェネラス・ガーデナー」の香りが、自分的には一番好きかも知れません。ベンジャミン・ブリテンは、咲き始めの花色も少し独特でウットリ綺麗。
a0208783_2138290.jpg
ERで初めてのコッパー・オレンジ色と言われた「パット・オースティン」も、かなり目立つ花色です。隣の鮮やかな青のデルフィニウムとの組み合わせが、気に入っています。しかしERは、HTやFBよりもミックス・ボーダーに馴染み易く、どの花色も全体的に調和します。
a0208783_21331114.jpg
ER「ザ・ハーバリスト」は、本来微香とのことですが、我が家のは何故か結構香ります。
a0208783_21393915.jpg
「ガートルード・ジェキル」は、イングリッシュ・ローズの中でも最も強香の品種の一つと言われていますが、花自体は結構地味…。特にうちでは、目立たない所に植えてしまった為(周りが伸び過ぎた)、可哀想です。
a0208783_21455797.jpg
一方、ER「グラハム・トーマス」は、もう一本を塀際に蔓仕立てで植えたら、美しさが映えて見えるように思います。やはり混み過ぎはいけませんねえ(苦笑)。
a0208783_1649814.jpg
今年の結婚記念日に買った、ER「レディ・エマ・ハミルトン」。未だ地植えしていません。やはりERの中で、最も香りが濃厚な品種の一つに数えられています。洋ナシやブドウやシトラスの混じった、フルーツ系の香りです。実際咲いてみると、想像したより花色が薄いと思いました。
a0208783_16304327.jpg
我が家の庭で、最もバラ密度の高い部分。ピンクの丸い房咲きのバラは、本来グランド・カバーのはずの「ロウブリッター」。勢い良過ぎて、うちではアーチに絡める蔓バラにしています。
a0208783_2129488.jpg
その反対側。この後ろに車庫がある為、我が家の裏庭は、周囲の他の庭より2/3程度狭いのです。でも自分の実力を考えると、この面積が限界かなーとも感じます。
a0208783_2126886.jpg
ER「スカボロー・フェア」と、「ザ・ラーク・アセンディング」(二段下の写真)の、シンプルなのに非常に繊細で透明感のある美しさは、バラに対する認識を変える、他のバラには絶対見られない魅力。
a0208783_21251733.jpg
「スカボロー・フェア」は、葉が青み掛かっているのも気に入っています。
a0208783_2127317.jpg
「ザ・ラーク~」がデヴィッド・オースティン社のカタログで新作として発表された時、独特な美しさに結構衝撃を受けました。しかしその一方で、きっとプロの写真だからこんなに美しく撮れているんだ、つまり現実にこんなバラが存在するはずないと疑っていました。でも、毎年ちゃーんとカタログ通り美しく咲いてくれます。オースティン社では毎年3~5種の新しいイングリッシュ・ローズを発表しますが、こんなにインパクトのあるバラは、その後見ないなあ。
a0208783_1792954.jpg
一見バラとは思えない、まるでピンク苺の花のようなカジュアルな「センター・ステージ」。
a0208783_21404683.jpg
植えて4、5年目で、やっと今年初めて花を咲かせたシャクヤク。このまま咲かないのなら、引っこ抜くつもりでいましたが…、株が成熟していなかっただけのようです。でも、「サラ・ベルナール」と言う薄ピンクの品種だったはずなのに、どう見ても別物ですね、コレ。そしてシャクヤクも、雨には非常に弱い。
a0208783_21413621.jpg
昨年植えたタングチカ系クレマティス「ビル・マッケンジー」も、今年初めて花を付けました。和紙で作った張子のような黄色い花(実際にはガクだと思う)が、ちょっと面白いでしょ?
a0208783_163136100.jpg
こちらも今年初めて咲いた、昨年植えたアルピナ系クレマティス…のはずなんですが、これもパッケージの写真と全く違います。そもそも春咲きじゃないし、4枚花弁が多く、ビチセラ系と言うのに見えます。幾ら安い苗だからって、パッケージと異なる種類を販売するなんて、日本じゃ有り得なくないですかあ??
a0208783_1633274.jpg
一方、前々から植えている大輪系クレマティスも、どれも元気いっぱいで花付き良し。 上部の黄色いバラは、ER「ゴールデン・セレブレーション」。
a0208783_21432275.jpg
花壇からはみ出し捲くりのラムズ・イヤーも、花を付けました。主に起毛で銀色の葉を鑑賞する為の植物で、花は地味です。
a0208783_2150590.jpg
ロック・ガーデン用のセラスティウムも、今年は何だか異様に背が高く伸びています。
a0208783_22161362.jpg
ラバンディン系に先駆けて、花色の美しいアングスティフォリア系のラベンダー「ヒッドコート」が咲き始めました。後ろは、ジェラニウム(風露草)「ジョンソン・ブルー」。
a0208783_16375146.jpg
ガラス細工のように繊細で大好きなアストランティア・マイヨール。切花としても活躍してくれます。
a0208783_16344676.jpg
この季節、庭に出ると、時間を忘れる程飽きません。と言うか、やるべきことはキリなくあり、つい時間を忘れてしまいます(笑)。庭は一日にして成らず。おまけにゴールもなし。昨年亡くなったミスター・スポック俳優レオナード・ニモイの残した最後のツイッター、「A life is like a garden. Perfect moments can be had, but not preserved, except in memory. (人生とは庭のようなものだ。完璧な瞬間も時にあるが、その状態を記憶以外に保存することは出来ない)」と言う言葉が、庭を良く表現していると思います。
 




by piyoyonyon | 2016-06-28 15:32 | ガーデニング・植物 | Comments(4)
Commented by 真木 at 2016-06-29 11:41 x
ぴよさん、こんにちは。
無事に投票日を避けて帰国しました。
いや、私が通った各地方の街道沿いはオレンジ看板一色!
でしたので、この結果もねぇ・・・。
泊まったB&B6軒中5軒は残留って言ってましたが、私が
泊まるのは裕福な家が手慰みにやってるB&Bだからかも。

それはともかく、雨が多かった割には美しいですね!^^
たしかに、去年拝見したお写真よりはアレですけど、
とてもきれいではないですか?
私も最初はORから始めましたが、なんだかんだで扱い
やすく流通も多いDAのERばっかりになってしまいました。
ぴよさんのお持ちの薔薇とけっこう被ってるかも。
ザ・ラーク・アセンディングは欲しいと思いつつ、実物を
見てからと思ってましたが、うん、これなら欲しい!と
改めて思いました。
日が長くてついつい庭仕事しちゃうと思いますが、
水分を取って休憩しながらやってください☆
こちら日本は春咲きの名残の薔薇が咲いていますが、
雨雨雨で、とほほほ・・・でございます。^^;
Commented by 加代子 at 2016-06-29 15:47 x
素敵なイングリッシュガーデンですね♪
薔薇の花もたくさんあって 綺麗ですねェ。
やはり英国は薔薇の花が育てやすそう。
去年初めて 庭に薔薇を植えましたが
冬の寒さで枯れてしまいました。
(クイーンエリザベス)
お元気で頑丈そうな女王様にあやかったのですが・・・
今年野ばらに近い丈夫そうなのを買いました。
Commented by piyoyonyon at 2016-06-29 19:11
真木さん、こんにちは! お気遣いありがとうございます♪ 本当に、ついつい庭仕事に熱中して、喉カラカラになっちゃいます(笑)。
ERの苗は、イギリスでも他のバラより高価ですが、やはりコスト・パフォーマンスは最高ですよね。「ザ・ラーク~」は、蔓バラにもなりそうな大株に育つので、植える場所には要注意かも知れません。
EU離脱決定で、経済の悪化自体は、庶民には徐々にやって来ると思うのですが、既に外国人への憎悪犯罪が急増しているのがナントモ…。ここに住んでいられなくなるかも、です。
Commented by piyoyonyon at 2016-06-29 19:17
加代子さん、ありがとうございます♪ 薔薇は、イギリスでは最も栽培が簡単な植物と言われているんですよ。無精者の私でも、今のところ何とかなっています(笑)。
大切な薔薇が枯れてしまったのは残念ですね。寒さに強い品種、または一重とかシンプルな花弁の、野バラに近いものなら、きっと丈夫だと思います。


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


by piyoyonyon

プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

お知らせ

2019年3月1日より、こちらのブログ(手帖3冊目)で更新します。

手帳1冊目(2014年7月までのブログ)はこちら

日々のつぶやきブログはこちら

コメント欄を承認制にしています。

Copyright
©2007-2019
Der Liebling
All Rights Reserved.

ブログジャンル

海外生活
雑貨

カテゴリ

全体
ごあいさつ&お知らせ
おもちゃ・人形
アクセサリー
テーブル&キッチンウェア
ファブリック
インテリア・デコレーション
箱・缶・入れ物
ファッション・コスメ
バッグ・靴・帽子
手芸用品
本・メディア
ステーショナリー・グラフィック
飲み物・食べ物
旅行・お散歩
ガーデニング・植物
動物
その他
イギリス生活・文化

タグ

(223)
(218)
(189)
(173)
(167)
(163)
(138)
(99)
(90)
(87)
(87)
(85)
(82)
(75)
(72)
(71)
(71)
(68)
(60)
(59)

以前の記事

2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月

最新の記事

ブログ移転のお知らせ
at 2019-02-28 15:33
サーモン・オレンジのエナメル..
at 2019-02-27 15:28
五角形のイエロー系ラインスト..
at 2019-02-26 15:30
競馬場でアンティーク・フェア
at 2019-02-25 15:22
ウラン・ガラスの矢車菊柄一輪挿し
at 2019-02-24 15:20

記事ランキング

検索

最新のコメント

春さん、御情報ありがとう..
by piyoyonyon at 18:40
こんにちは 木の形の陶..
by 春 at 17:16
はっちさん、手縫いならで..
by piyoyonyon at 04:42
 ぴよよんさんのおっしゃ..
by はっち at 16:54
加代子さん、きっと本国..
by piyoyonyon at 21:11
kagichoさん、こ..
by piyoyonyon at 21:04
英国は北欧のヴィンテージ..
by 加代子 at 20:44
ぴよよんさん、こんにちは..
by kagicho at 21:32
ルイスは、ピッピさんをい..
by piyoyonyon at 04:47
去年、ルイスに行く予定が..
by 8pippi8 at 15:36

画像一覧

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。