アーツ&クラフツの館ワイトウィック・マナー 4

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「Whightwick Manor ワイトウィック・マナー」のガイドツアー終了後は、残りの部分を自分達で見て回ります。まずは二階へ行きます。
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公開されている二階は、主に来客用の寝室部分と子供部屋部分に分かれています。我々が最初に見学したのは、「ハニーサックルの間」と呼ばれる客室。
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部屋名は、主に壁紙等の装飾に因んで名付けられました。この壁紙の本当のパターン名は、「ハニーサックル&チューリップ」と言います。
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この部屋には、貴重なロセッティの十代の頃の素描も飾ってあります。
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その隣の、「インドの鳥の間」と呼ばれる客室は、両脇の客室より若干大きい為、夫婦の客用の寝室として使われたそうです。
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四柱ベッドの柱には、猫科動物の中世風の彫刻が。
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この衝立の布地は、傷んでいた為に近年復元発注しましたが、機械刺繍でも10cm単位(mじゃないよ!)で100ポンド(約1万5千円)以上もする高価な品だとか。
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寄木細工の箪笥は、イタリア製かな。
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この部屋に掲げてある、Marie Spartali Stillmanの描いた、「How the Virgin Came to Brother Conrad of Offida and Laid her Son in his Arms」と言う長いタイトルの絵画。余り知られていないそうですが、辺りに清らかな空気が漂いそうな名作です。
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こちらは「アカンサス(葉アザミ)の間」。
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暖炉の上に書かれた文章は、二代目館主ジェフリー・マンダーのお気に入りの詩の一部で、他の部屋にもそれぞれ別な詩が書かれています。ジェフリーは政治家としてはラジカルでしたが、芸術を愛するロマンティストでもありました。
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この引き出しの下を引っ張ると、何とポータブル式トイレになっています。
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客用寝室で一番大きい「樫の間」。実は左手に小部屋(アンスイートのバスルーム?)もあります。
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樫の間にある、簡易洗面台のような物。蛇口を捻ると水の出て来る仕組みですが、容量は大してないので、単なる斬新な銅製デコレーションと考えたほうが良いみたい。
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先程まで小学生でいっぱいだったギャラリーには、教会の聖歌隊席のようなベンチが。
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ギャラリーから「Great Parlour」の眺め。
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「デイジーの間」と呼ばれる部屋では、ミレーの代表作「オフィーリア」を始めとする絵画のモデルで、後にダンテ・ゲイブリエル・ロセッティの妻となり、自身も画家であった、リジーことエリザベス・シダルについての展示が行われていました。女性で下層階級出身だったリジーにとって、当時画家になる夢はほとんど絶望的であった事が説明されています。その後夫の不貞に寄る心労に寄り、彼女は不幸な死を遂げ、ロセッティもまた罪に苛まれる一生を送ります。
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「デイジーの間」の名前の由来は、この壁紙に因むようです。
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洗面台以外は、今見ても十分機能的なバスルーム。現代の物と大差ない水洗トイレも、完備していました。ただし館の規模を考えると、数が致命対的に少ないのです。
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ここは汚物処理室(笑)。前途のように、部屋の数の割にトイレは少なかった為、やはり従来通りチャンバー・ポット(おまる)を利用する事が多かったようです。これもそれも、処理してくれる従者を雇っていたからですよね…。上部の大きなタンクに注目。
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廊下にも、凝った意匠のステンドグラスが。ちょっとクリスマス・リースのようなデザイン。それまでステンドグラスは割と廃れていたそうですが、バーン・ジョーンズがデザインしモリス商会で制作した物を、ウィリアム・モリスがせっせと販売促進しました。そのお陰なのかどうか、イギリス中の教会で、19世紀末のラファエル前派的な柄のステンドグラスを結構見掛けます。
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「Great Parlour 」の吹き抜けを挟んで、客用寝室とは反対側に、子供達用の空間があります。
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こちらは、昼間の育児室。つまり遊戯室です。昔は子供が一家に5、6人は居たでしょうから、正に託児所状態だった事と思います。ここは好みのビンテージが盛り沢山で、正直言って一番心が躍りました(笑)。全体的な雰囲気は、1920~30年代のイメージかな。
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棚の玩具は、1880~1950年代の物だそうです。
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これらの玩具、元からここに残っていた訳ではなく、雰囲気の合いそうな物を、ナショナルトラストでせっせと買い集めたり、寄付を募ったりしたんだろうなあ。
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なので、全てが特権階級の子供らしい高級な玩具ばかりではなく、素朴な物も混じっています。
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左の犬は、何故かブラシになっています。
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精巧に出来た人形用の乳母車。玩具の乳母車やベビーカーは、今でもイギリスでは定番。イギリスの女の子は、日本の女の子よりも、赤ちゃん人形で擬似ママ遊びをするのが好きみたいです。
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イギリスに黄色い古いテディベアは多いけど、ツートーン・カラーで激しさ倍増。
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一方こちらは、夜の育児室。ベビー・ベッドや子供用ベッドが並び、すなわち寝室です。手前の大きなベッドは、多分子守り役のメイドか教育係り用だと思います。壁の装飾は、犬を好んだ画家セシル・アルディンに寄る物だそうです。
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ベビー・ベッドの上には、ちょっと怖いアンティーク・ドールが。
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椅子の上には、ビンテージの不思議の国のアリス柄の布のクッション。
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ベッド・リネンは、ビンテージのディズニーの白雪姫柄。現在の物凄くケバい色合いの、プリンセス全面押しな白雪姫の布団カバーとは、全く雰囲気が違います。
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ラグもビンテージ。何か絵本の挿絵でも元にしているのか、車に乗り遅れた水兵のブタ等が描かれたユーモラスな柄です。
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箪笥の上のこのチェストには、特に心惹かれました。まるでポーランドのトールペイントの木箱の大きいサイズみたい。上に乗った点目の犬も、ある意味良い味出しています。
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暖炉のタイルが、また可愛い! アール・デコ時代の子供柄で、一週間の曜日を表しています。
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暖炉の上には、怖い顔の看護師猫が。多分、地元スタッフォードシャーの陶器。
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柔らかい光が漏れる、木製のランタンも素敵です。
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金持ちになると、子供も専用室に押し込んで、隔離出来ちゃうんだなあと思いましたが、一応他の家族の寝室は、元々はこの部分に隣接していて、その部分は今でもマンダー家の子孫が住んでいる為、一般公開されていないだけのようです。…しかし見学すべき部屋は、まだまだあります!
 




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by piyoyonyon | 2018-07-07 15:29 | 旅行・お散歩 | Comments(0)


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


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