アーツ&クラフツの館ワイトウィック・マナー 5

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「Whightwick Monor ワイトウィック・マナー」には、この館の規模を考えると僅かな面積ですが、三階もあり、独身の女性召使い(つまりメイド)達の寮のようになっていました。其処は「タワー・ルーム」と呼ばれ、実際館の写真を上空から見ると、その部分だけ少しお城の塔のように突起しています。内部は、ちょっと屋根裏のような雰囲気です。
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何せリベラルさを旨としていたマンダー家なので、従者達の労働待遇・環境は、この時代としては破格に良好でした。彼等の居住区でさえ、蛇口からは水だけでなくお湯も出て、風呂・水洗トイレ・電灯・セントラル・ヒーティングまで、最先端のインフラ機能が完備していました。恐らく当時の中級下以下の家庭の平均よりも贅沢な程で、この館で働く事は憧れだったかも知れません。
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ここはメイドの個室。一人用がこの広さだとしたら、確かにかなり恵まれています。以前東京江戸たてもの園で見た日本のお屋敷の女中部屋なんて、布団がやっと敷ける最低限の広さでしたから。
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ベッドの上には、クレイジー・キルト。全体的に、まるで赤毛のアンの部屋のような、カントリー・テイストのインテリアでまとめてあります。
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小さな本棚にも、わざわざアンティークの書籍を揃えて展示されています。
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暖炉の上のサンプラーには、1852年の年号が。暖炉はありますが、ちゃんと放熱ヒーターも設置されています。
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窓辺にはミシンがあり、素敵なビンテージのレース襟がディスプレイされていました。
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アーツ&クラフツではないものの、メイド部屋でさえ、壁紙もカーテンもこの可愛さ。私が住むなら、ここで十分です~。
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メイド用のバスルームのサイズ・機能も、現代の一般家庭の物と何ら変わりません。当時の労働者階級なら、各家庭には浴室すらなかったようです。
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一階に戻りました。公開されていないようですが、リーフレットの平面図に寄ると、この小窓の奥はトルコ風呂になっているそうです。多分想像するに、日本の銭湯に近い大浴場。ただし使用するのは主と男性客のみで、つまり男性専用でした。勿論、イギリスの個人の邸宅としては大変珍しい設備で、ナショナルトラストでも、ここを含め全国で二例しかないそうです。
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館の北側に当たるサービス室、すなわち裏方部分です。ここは調理室なのですが、水場が無いんです。パイ等を捏ねる作業場だったのかも知れませんが、それでも水場がないのは不便ですね…。しかし1880年代としては、これでも最新設備の非常に機能的なキッチンだったそうです。例えば、床のレンガに釉薬が掛かっているだけでも、拭き掃除が数段ラクだったとか。
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その隣の「Servants Hall」は、従者達の食事室でした。ここでも女性の参政100周年に因み、女性の権利に関するリキテンシュタインみたいな漫画が展示されていました。
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その隣が、やっと水場のある調理室。食器棚の前の、大掛かりな包丁研ぎ器が目を引きます。
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普通の蛇口の他に、井戸のような手押しポンプもあります。
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その奥に、洗濯部屋があります。こんな変な場所が、現在は見学者の出口になっています(笑)。手前右手に見える井戸のような物は、実は洗濯用の釜。衛生設備が発達していなかった昔、出来るだけ布類を清潔に保つ為には、ぐつぐつ煮る必要があったようです。
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本館を出ると、元納屋の建物がギャラリーに改装され、ウィリアム・ド・モーガンの陶器が展示されていました。工房は今でも継続され、変わらぬ技法でラスター陶器を制作しているそうです。それらの製品はここの売店で買えますが、手間が掛かっているだけに今でも高価です。
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館自体は19世紀末の建設ですが、元々この場所には17世紀のマナー・ハウスが存在し、現在ティー・ルームやショップになっている建物の中には、その時の名残りの物も混じっていて、本館よりも古いそうです。
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写真の数が余りに多くて、また本当にそれだけ撮るべき&見るべき物が多いお屋敷で、結局5回に分けてレポートしました~。ガイドさんの説明も、全部記憶してる訳では当然ないので、後から調べ直す事も多く、記事を書くのが一苦労でした。しかし、どうせまたすぐに忘れるだろうから(笑)、こうして記録しておいたほうが自分にとって安心です。
  




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by piyoyonyon | 2018-07-08 15:23 | 旅行・お散歩 | Comments(0)


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


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