カテゴリ:本・メディア( 28 )

味のある挿絵の編み物教本

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編み物は全く出来ないし、挿絵も特に好みではないのですが、中々センスの良い味のあるイラストなのには違いなく、捨て難いので、フリマで買った古い手芸本です。表紙のイラストも、一見シンプルなようで、実は編み目が「wool」の文字になっていてお洒落です。
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サイズはB5位の、薄いソフト・カバーです。教育出版社が発行している事や内容から、子供向けの編み物の本である事が伺えます。
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その為、イギリスの手芸本としては、作り方が破格に分かり易く丁寧に説明されています。これなら、私でも出来そう…? いや、鉤針編みはともかく、棒編みに挑戦する気は更々ないなあ。
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編み物と言っても、この本はknit=棒編みオンリーなのです。イギリスで編み物と言うと、どうもcrochet=鈎針編みより棒編みのほうが一般的のようです。
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作る内容は、マフラー、室内履き、クッション、ティー・コジー等、いかにもイギリスの編み物の基本的な物から、縫いぐるみや人形の服等の子供らしいアイテムも。グラニー・ブランケットは、大抵鈎針編みなので登場しません。必ず、作品の色のバリエーションが掲載されています。
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イギリスでは、マフラーも「scarf」と呼ばれます。
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これなんて、今見ても凄く良いイラスト。一見どうってことない構図のようで、表情も実に良いし。絵具の水分の少ない、掠れたような彩色が生きています。
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イギリスならではの手編みのアイテム(茶葉で紅茶を淹れていたかつては)代表と言えば、まるでポットの帽子のような毛糸のティー・コジー。
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こんな素朴なティー・コジーには、やはりぽってりと丸い茶系のポットが一番似合います。
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一番好きなイラスト。バッグの円型のハンドルにも、毛糸を巻き付けてあります。白い手袋も嵌めて、とてもおしゃまな春のお出掛けスタイルです。
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アップでは、イギリスらしいクドい顔のお人形も…、
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小さなカットでは結構可愛い。どの色の組み合わせのニット・スーツも、中々素敵です。
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自分用のカーディガンまで編めれば、もう立派なニット上級者ですね! 発行年は記されていませんが、イラストのタッチ、登場するファッションやインテリア、スコッチ・テリアやプードルの犬種から、1950年代後半~60年代前半である事が伺えます。
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その割には本の状態はとても綺麗なので、もしかしたら単に初版が60年周辺で、実際には70~80年代まで再版され続けていたのかも知れません。
 




by piyoyonyon | 2019-02-17 15:33 | 本・メディア | Comments(0)

ロシアの民芸品小冊子

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お友達のキチ吉ちゃんからのクリスマス・プレゼントの中には、こんないかにも手作りっぽい小冊子も含まれていました。大きさはA6位で、ほぼ葉書サイズです。装丁は、オレンジ色のマーメイド紙の無地の表紙に、民芸品が全面描かれた二色刷りの、薄紙の帯と言うかカバーが掛かった仕様です。タイトルには「My first Russia」とあり、国立の美味しい御飯(思い出しただけで腹が減る…)と可愛いセンス良い雑貨のお店「mokuji」で発行された本である事が分かります。
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内容は、初めてのロシア旅行で出会った民芸品、特に土人形(泥人形)を、写真中心に紹介しています。ロシアの民芸品と言えば、マトリョーシカを始めとする木工芸品、またはホフロマ塗り等のトールペイントを真っ先に思い浮かべ、土人形とは余り聞いた事もありませんでしたが、この素朴過ぎる緩さには、へなちょこ猫ぱんちでノックアウトみたいに、確かにがつ~んとヤラレます。
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日本の各地にも、伝統工芸品として土人形が残っていますが、ここまで精巧な技術も芸術性も商業性も追求しないで、無心に創作した(としか思えない)民芸品が、はたして存在するでしょうか??
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ちょこっとだけ文字が添えれていますが、「牧歌的にも程がある」とか「愛さずにはいられない稚拙美…!」など、簡潔な表現が正にツボ。
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民芸品の他にも、ハンカチ等の一般の商品が紹介されています。この国には、未だ西欧の商業主義に全く毒されていない、こんな緩過ぎる商品が残っているのですねえ。ロシアが、日本と並んでネット民の注目する(SNS映えする話題に事欠かないっつーか)、特異で底知れぬ国なのも頷けます。長年行きたいと思っていますが、治安や政治情勢の問題で、旦那に絶対反対されていまして…。キチ吉ちゃんも、同じく旦那さんに反対されていて行けないと言っていました。
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本の下に敷いているのは、これまたキチ吉ちゃんからの贈り物の、同じく「mokuji」のロシアの布で出来た手提げ。この布は、本の中にも登場しています。いかにも東欧らしい、レトロな花柄の化繊地です。冊子の本文はカラーコピー(しかも深夜のセブンイレブン…)で印刷されていますが、構成もデザインもセンス良く、とても綺麗かつお洒落に製本されています。何でもネットで手軽に情報発信出来る世の中だけど、やはり紙物の魅力には適わないと、つくづく実感させる一冊です。
 



by piyoyonyon | 2019-02-09 15:30 | 本・メディア | Comments(0)

アール・デコのマザー・グースの絵本

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フリマで手に入れた、小さな美しいマザー・グースの絵本です。サイズはB6位で、布張りの品の良い装丁です。タイトルは、「小さな青い童謡の本」となっています。これらの詩は、日本やアメリカでは「マザー・グースの歌」として知られていますが、イギリスでは一般的にNursery Rhymes 童謡と呼ばれます。イラストレーターは、「Henriette Willbeek Le Mair(1889生~1966年没)」と言うオランダの女性で、初版は1911~1926年頃に発行されたと考えられています。と言っても、この本は1980年代に復活された再販物です。
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本の前書きに寄ると、著者は裕福な商人の娘で、幼少の頃より絵画の才能を奨励される恵まれた環境で育ったと言う事です。この時代のアーティスト、特に女性となると、元々中流階級(と言っても日本人の考える平均的と言う意味ではなく、一般人より明らかに金持ちの階級)以上の家庭に生まれ育たない限り、こう言った分野で大成・活躍する事はほとんど不可能だったようです。
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10編の詩と、対になるイラストが納められています。それぞれ見開きの右側に文章、左側にイラストと言う構成です。とても細かい描線の、淡い色合いの繊細なタッチで、撮影するのも写真でお伝えするのも(特に縮小すると)非常に難しいと思いました。
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デッサンは正確で、子供達は概ね愛らしく生き生きと描かれています。当時としても時代物の衣装を纏っている場合もありますが、この絵のように、いかにもアール・デコらしいファッションの登場するのが、興味深く気に入った点です。
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全てのイラストが、飾り罫の中に描かれています。意図的なのか、ほとんどのイラストが真横から見た構図(一点パース)になっていますが、唯一このページのイラストのみは、少し上方から眺めた様子になっています。
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可愛いキッチンが描かれた、この本の中で特にお気に入りのページ。
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ディズニーの実写版「シンデレラ」にも登場していた、「僕が王様なら君は女王様」のフレーズが印象的な歌です(…映画は典型的なアメリカン・クラップだったが)。車輪にまでラベンダーが絡めてあり、香りが漂って来そうな美しいイラスト。
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童謡とは言え、子供にとって見本的とか教訓的ではない、意味不明な歌詞の多いマザー・グース。この「ジョージー・ポージー」なんて、今考えると単なるセクハラ小僧ですね…。イギリスを意識して描かれたのか、背後の崖のセブン・シスターズっぽいのが気になります。


 

by piyoyonyon | 2018-11-15 15:29 | 本・メディア | Comments(2)

ギョウ・フジカワの絵本「何て忙しい日!」

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日差しがジリジリと暑く、意識が朦朧とするフリマで(大げさ。日本の夏の暑さに比べりゃ生温い)、ふと目に入った一冊の古い絵本。明らかに、イギリスの多くの中古絵本とは一味も二味も違い、大きな魅力を放って見えました。著者名を確認して納得。日系アメリカ人イラストレーター、ギョウ・フジカワの絵本でした。
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タイトルは、「Oh! What a Busy Day! ああ、何て忙しい日!」で、サイズはB4位の大判のハードカバーです。表紙と裏表紙は、繋がって一枚の絵になっています。
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前見返しでは、家々から子供達が「おはよう」と挨拶しています。左右の上角に、サリー州の小学校のスタンプが押してあります。元は図書館の本だったのかな?
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これは内表紙。しかしこの左側に、「○○から☆☆へのクリスマス・プレゼント」とも、手書きで記入してあります。発行年は記されていませんが、プレゼントされたのは1981年とのこと。以前出会ったギョウ・フジカワの絵本は、1950年代に描かれた物なので、この本とはかなりタッチや雰囲気が違います。この絵本は、丸い顔に丸い瞳の子供が特徴的。
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フルカラーとモノクロのページが、ほぼ交互に現れます。モノクロは、カラーとはまた雰囲気が違う、まるで銅版画のような細かい線画。
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内容は、大勢の子供の一日の行動の様子を、朝から就寝まで描いています。大きなテーマは、子供時代ならではの充実した楽しい時間を、出来るだけ沢山過ごして下さい、と言っているようです。例えばこんな、子供だけで屋外で、好きな物を好きなだけ自由なスタイルで食べられる、夢のような朝食風景。実際には、これどころではないカオスになりそうですが…。朝食にアメリカン・マフィンも並んでいるところが、アメリカならではだと思います。
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また、例え雨の日でも一人きりでも退屈しないよう、様々な遊び方の工夫が提案されています。暴風雨の中、籠に吊るされた黒猫が、一見虐待されているように見え不安になりますが…、救出しているんですよね、きっと。
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イラストは基本的に見開きで一カットで、文章は少なく、ストーリーも特にありません。一つのテーマに付き、見開き×2、3ページが費やされています。多くの子供の様子を、隅々まで細かく丁寧に描いていて、子供にとって発見する喜びがある、飽きずに眺めて楽しい絵本なのに違いありません。「全部で何人いるかな?」「この子は何をしているかな?」「自分ならここで何をするかな」等、観察力や想像力を育て、また自主性を養います。
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特別な衣装や道具がなくても、何にでも変身出来るよと言う「なりきり」ページ。
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額装したくなるような、可愛い素晴らしいイラストも盛り沢山。
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このページなんて、日本画のような繊細さ。
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「大きくなったら何になりたい?」のページ。医者にパイロットにバレリーナと色々あれど、一番最後(右下)の女の子が、「私は私になるよ」と言っているところがイカします。
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この時間は、体の不自由なお婆さんのお家の家事を、せっせと子供達みんなでこなします。お婆さんが、ターシャ・チューダーみたい。今なら、日本のように生徒が授業後の校舎の掃除をするだけで、児童への強制労働だとか言い出す人が欧米には居るので、こんな事は実現出来るのかな?、そもそもお手伝い出来る子供が一体どれだけ存在するのか等と疑問に思います。
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アメリカ文化に疎いので、詳しい事は知りませんが、「レモネード配布スタンド」と言うのは、どうやらアメリカの子供の典型的な夏の遊び&小遣い稼ぎイベントのようです。確か、「ザ・ピーナッツ」の漫画にも登場していました。無料と書いてあってもお金を寄付するし、値段が記してあっても(今は一杯25~50セントが相場?)、お金を上乗せするのが常識のようです。現在なら、レモネード・スタンド用の看板やデコレーションの無料ダウンロードも、用意されています。このイラストでは、本物の絞り立てレモンを使って美味しそうですが、現在はレモネードの素の粉を水に溶かすだけなのが普通のようで、すこぶる不味そうです。
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文章の多い、唯一物語っぽいページ。「とてもとても悲しいお話」と題打ってあります。イラストも物悲しい雰囲気。
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中南米の子供かな? 詩は子守唄です。
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動物の生態系はあくまで空想上の世界ですが(笑)、鮮やかだけど、全く目に痛くない品の良い色彩には感心します。
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子供の一日の様子を、朝から夜に向けて順に追っていますが、それに伴い季節の移り変わりも、春から冬へと追っています。冬の様子は、クリスマス・カードにしたい楽しさ。
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漫画風の教育絵本的なページも。「ちょっとした一言で物事が上手く行くよ」と言っている訳ですが、これ、子供だけでなく、大人でも改めて学習する必要な人が(自分も含めて)、世の中にはいっぱい居るよなあ…とつくづく思いました。人間関係をスムーズに運ぶ、とても大事なこと。
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日が沈み、就寝時間の早い子供達にとって、そろそろ一日の終わりです。机の本棚の上には、風変わりな招き猫が。
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後ろの見返しは、前見返しの夜バージョンで、家の窓から子供達が「おやすみなさい~」と言っています。本当に飽きさせない充実した内容で、イラストのクウォリティが素晴らしい、出会って良かったと思わせる一冊でした。因みに、日本語訳が今でも販売されていて、タイトルは「こどものじかん はる なつ あき ふゆ」と言います。





by piyoyonyon | 2018-08-02 15:35 | 本・メディア | Comments(0)

1950年代の女性雑誌

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日本に住んでいた頃は、相当な雑誌好きでした。しかし、ここイギリスでは全く雑誌を買っていません。日本の雑誌が手に入らないのもありますが、イギリスの雑誌は広告ばかりで、内容が非常に薄っぺらいと言うのが一番の理由です。日本のに比べると、お金出してまで買う価値のある雑誌は非常に少ないと思います。逆に、スーパーマーケットでタダで配る雑誌のほうが、余程充実している位です。そう思っていた矢先、1950年代の婦人向け雑誌を眺めてみたら、広告ですら、当時の文化を伝える資料として面白いと思いました。レトロなイラストや写真、印刷も魅力的で、じっくり選んで2冊購入しました。
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一冊はファッションが充実していて、帰国の際に友達へのお土産にしました。
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この頃のファッションは、今見ても品があって素敵です。女性を魅力的に見せる効果がばっちりだと思います。多分、この手の格好を嫌う男も少ないでしょう。
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小説も掲載されています。読んでいませんが、ミステリーのようです。
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植物画も、古いと何だか魅力的。イギリスで御馴染みの夏の花ばかりです。
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この時代のイギリスの食べ物は、…ちと怖いですね(笑)。イラストは可愛い。
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そして、広告の数々。左のような布地が欲しい~。既に、ナイロン生地が大モテの時代だったようです。
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雑誌の対象は主婦だったんでしょうね。子供向け用品の広告も、多く掲載されています。
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左上のは、ニベアのような缶に入った歯磨き粉のようです。
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額装したい位可愛い、アイス・キャンディーの広告。大手メーカーなので、一ページ費やしています。
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もう一冊は自分用。ベリー類のサマー・フルーツの特集で、利用法&保存法等が紹介されています。
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イギリスでは、庭に果樹を植えることが一般的なので、今でもジャム用の瓶や蓋のカバー、ラベル等が良く売られています。丁度日本で、初夏に梅干&梅酒用品が売り出されるのと同じ。
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調理器具等を平面的に表現したこの時代のイラストは、とても好み。
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古い印刷の魅力も相まって、果物のイラストが素敵です。50年以上経っても、紙が割と綺麗な状態なところを見ると、紙質自体が結構上等なようです。
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今見ても、お洒落で実用出来そうなファッション雑貨が色々。
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読者コーナーのようです。レース模様のようにデザインされた縁も、書体も可愛い。
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やっぱり額装したい程魅力的な(味はまっぴらだけど。笑)、イギリスを代表するチョコレート・メーカー、カドバリーの1頁広告。―――しかし、現在の雑誌の広告も、年月が経てば、こんな風に味わいが出て、面白い文化資料になるのかどうかは、全く持ってナゾだと思います。
  




by piyoyonyon | 2017-06-21 15:36 | 本・メディア | Comments(2)

デブ猫に捧ぐ絵本「キャットゥンドラ」

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フリマで、表紙が割と可愛い猫の絵だし古そうなので、手にとって中身をパラパラと読んでみたら、独特な話の展開が即効気に入って買った中々の傑作です。発行は1978年で、アメリカで出版されたようです。
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主人公は、「キャットゥンドラ」と呼ばれる太ったメス猫。森の中の打ち捨てられたボロボロの山小屋に、一匹で「隠れて」住んでいます。
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何故なら、森の他の動物達から姿を見られる度に、「やーい、太っちょ!」と罵られて嘲笑われるから。この「Catundra キャットゥンドラ」と言う通称自体が、アメリカでは何か侮辱的な言葉を元にしている造語らしいのですが、イギリス人のP太に聞いても分かりませんでした。もしかしたら、イタリア語で「不吉」や「破滅」を意味する「カッサンドラ(トロイアの王女の名に因む)」から来ているのかも。だとしたら、壮絶なイジメだ…。
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この日も、「デブ~デブ~百貫デブ~♪(レトロ)」のように囃し立てられ、散々からかわれたキャットゥンドラは、すっかり悲しい気持ちになり、忘れる為にも沢山沢山食べました。…って、おい、野良猫のはずなのに、この食べ物は何処から出て来たんじゃい。そもそも、ノラなのに何故そんなに肥満?? しかも、猫が食パンとかケーキとかパフェを食べちょる。その上、涙流しているし! 尻尾はリスみたいだし。この突っ込み所満載の絵には、一発で心を奪われました(笑)。額装して飾りたい程、気に入っています。
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そんな毎日の繰り返しなので、益々大デブとなり、出歩くのもままならなくなったキャットゥンドラ。ストレスで過食となり、一層肥満を招く、抜け出すのが非常に困難な悲しいデブの連鎖です。こんな体では餌も捕れなくなり、空腹で更に惨めな気持ちになりました。
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そんな折、彼女は一匹のモグラを捕まえます。一体どんなノロマなモグラが、これ程太った猫に捕まったのでしょう。って言うか、モグラかこれ?! ネズミにしか見えないんですけど。
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「ね、猫さん、僕を食べるんですか?」「勿論にゃー。惨めな気分だからおまえを食ってやるにゃ。幸せになれるのは食べることだけなのにゃッッ」「…そりゃ全く間違っていますよ、猫さん。貴女が惨めなのは、そんなに食べてばかりで太っているからだ。それよりアナタ、痩せるべきです」と言うモグラの正論に、何故かいきなり納得したキャットゥンドラは、運動とダイエットを熱心に始めます。
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ネズミ、いやモグラも、その間にさっさと逃げたら良いのに、何故かキャットゥンドラに付き合い、彼女の減量に助言したり激励したりします。
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そのダイエットってのが、猫なのに果物と生野菜ばっかりで、更にチーズやバナナはハイカロリーだし、これまた突っ込みたくなります。野菜だけ食べていても痩せないのは、私が保証するさ…。
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とは言え、キャットゥンドラは見る見る減量に成功し、最早誰も彼女を笑わなくなりました。その上、見違える程可愛い猫になりました。おまけにモグラの友達も出来て、めでたしめでたし。最後に、「もし貴方が太っていて痩せたかったら、このお話を思い出して下さい」とのメッセージが。
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作者は、実際身近なデブ猫達を見ていて(そんなにいるのか)、このお話のインスピレーションを得たそうです。更に、世の中の全てのデブ猫に捧ぐと書いてあります。因みに、同じ作者とイラストレーターのコンビで、他にも沢山絵本を出していますが、可愛いのはこの本だけで、他は皆、外国らしくクセが強過ぎて気持ち悪く描かれた動物達が登場します。
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P太に聞かせたら大笑いしていたけど、「これいつの時代の本? 今だったら、太っている人に対する差別だって訴えられるよ」と言いました。いえ、差別って言っても、人ではなく猫ですから! …と思ったら、この本は今でもアメリカで発行され続けていて、実際物議を醸し出しているそうです。アマゾンでの評価なんて、「5」か「1」の両極端だし。やはり、主に太っている人からの批判が多いようです。Reddit(英語版2chのようなもの)でも、この本に関するスレッドが立てられていました。まあ、正直言って、子供には読ませたくない内容ですよね。容姿や身体的に問題のある場合、苛めてもOK、と肯定しているようなものですから。しかも、それを回避するのには、あくまで本にゃんが原因を解決しなきゃ駄目な訳です。ダイエットにしても、特に成長期の子供にとっては、野菜や果物だけ食べていれば良いなんて(勿論お菓子だけよりはマシですが)、現在は完璧に間違った情報です。とは言え、色んな意味で、猫好きな大人には凄く楽しめる絵本です。
 




by piyoyonyon | 2017-01-24 15:27 | 本・メディア | Comments(0)

スウェーデンのクロスステッチの本

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日曜日に隣町の中心の駐車場で行われるフリーマーケットに行った日、クリスマスに近い時期だからか、いつもなら日曜日は閉まっているはずのチャリティショップが開いていました。そうとなれば覗いて見ない訳がなく、そこでこのスウェーデンのクロスステッチ刺繍の本に出会いました。丁度フリマで古いクロスステッチ布3枚を買った日で、その日は偶然「クロスステッチ被り」でした。
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スウェーデン手工芸協会の著作となっています。原本は1976年ストックホルム発行で、この本はアメリカで1981年に出版されたようです。御馴染みのばってんのステッチだけでなく、同じく升目を利用した、ステッチのバリエーションも紹介されています。
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具象的なクロスステッチの図案は、本来余り好みではありませんが、北欧の物はやはり一味違うと思います。この室内の風景を表した図案も、インテリアが北欧らしくて可愛く、黒猫が居る所もマル。右側は作品例の写真、左側には升目を塗り潰したガイドラインが掲載されています。
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文様的な意匠は、やはり好み。ちょっと子供っぽい花柄を、渋めの色でまとめています。
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それぞれのパターンにはタイトルが付いていまして、右は「8月の蔓」、左は「ロック・ローズ」と言います。
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クリスマス柄。ブタをモチーフに選んでいる所が、北欧ならでは。赤一色でも十分魅力的…、と言うか、下手に色を混ぜるより、返って単色のほうがお洒落に見えます。
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単色だと、フォークロア感が強調されることも。カントリー調の椅子に、ばっちり似合っています。
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参考作品。19世紀前半のサンプラーです。
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とてもスウェーデンらしい、夏至祭りの様子の図案。民族衣装を着た男女は具象的に表現されているけど、夏至ポールは文様風に構成されています。
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大人な色合いの刺繍が、驚く程椅子に自然に馴染んでいます。
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一方こちらは、こってりフォークロア調な刺繍。中々独特なデザインの椅子にも注目。
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パイプを吹かしたおじーちゃんが使いそうな、渋い色合いのオットマン。毛糸を使用しているようです。長い間、何故フット・ストゥールをオットマンと呼ぶのだろうと不思議に思っていましたが、オスマン(=オットマン)トルコ帝国から伝わった為だそうです。
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近年は珍しくなって来ているのに違いないアイテム、赤ちゃんの洗礼服。子供に洗礼を受けさせる親が、めっきり減っているからです。凝ったレースが盛り沢山の洗礼服なら、アンティークで度々見掛けますが、手刺繍入りは、少なくともイギリスでは珍しいかも。
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ここからは「ロングレッグ・クロスステッチ編」となっています。「ロングレッグ=足が長い」がどんなクロスステッチなのか知りませんが、見た目的にはニードル・ポイントに近く思えます。まず最初に、いかにも70年代らしいオプティカル・パターン。色の違いだけで、結構雰囲気が変わります。
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ロングレッグ・クロスステッチ編には、絵画的な図案が多く紹介されています。しかも、力強く油絵風。これもまた、ヨーロッパの他の国とは一味違う図案ばかり。多分、タペストリーとして使用するのだと思います。やっぱり北欧人は、壁を装飾するのが好きなんだな。
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刺繍のバッグも。今見ても中々お洒落ですが、刺繍がモノトーンなので、背景を色付きにしたほうが良かったのにと思いました。これでは、一瞬モノクロ写真のように地味に見えます。

時代の差もありますが、やはりクロスステッチにも、その国らしさが表れて興味深いと思いました。
  




by piyoyonyon | 2016-12-14 15:31 | 本・メディア | Comments(0)

ハンガリーの強烈ダーク・ロマンティック・コメディ「牝狐リザ」

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正直言って映画マイナー国であるハンガリーに、パンチのある映画が誕生しました。タイトルを「Liza The Fox Fairy 牝狐リザ」と言い、今年日本の映画祭でも紹介された作品です。ハンガリー本国では成功を収め、各国の映画祭でも受賞や好評を得ました。元々興味深々だったところ、ハンガリーの友達がDVDを送ってくれました。ジャンルとしては、ラブ・ファンタジー・コメディなんですが、次々と人が死ぬサスペンス・ホラーでもあります。決して女性向けのお洒落映画に作られた訳ではなく、下品でドギツイ表現も登場しますが、私としてはかなり楽しめました。ストーリー自体が、日本に大きく関係しているのも見逃せません。
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舞台は1970年代の、ハンガリーの架空の首都「チュダペスト」で、主人公のリザは30歳の「女の子」。古い広いアパートメントに暮らす、寝たきりの日本大使の老未亡人(ハンガリー人)に、若い頃から住み込みで看護師として仕えている為、外部との接触がほとんどないらしく、世間知らずで内気な性格です。西洋女性としてはかなり珍しい、「アメリ」を思い出させるキャラクターですが、リザは更に純粋で浮世離れしています。何せ服装は、三つ編みに毛糸のベレー帽のダサさで(私にとっては好みだけど)、流行も年齢も丸っきり無視。彼女の友人と言えば、夫人がファンである50年代の日本人歌手「トミー谷」の、リザにだけ見える幽霊のみ。そんな彼女も、大使夫人から日本語を教えられて愛読する、日本の恋愛小説通りの「運命の恋」に強く憧れています。その矢先、大使夫人が死亡し、強欲な親族達を差し置いて、遺言に寄りリザはアパートを相続します。収入はなくなった為、空いている部屋を貸し出しますが、夫人の死を疑った親族に通報され、間借り人は殺人容疑を掛けられたリザを調査する為の刑事でした。その一方で、リザは運命の恋に向かって積極的に行動を起こすものの、何故か彼女に懸想する男達は次々に急死する為、恋愛は全く成就しません。リザは次第に、自分は日本の牝狐伝説の呪いに取り憑かれていると、疑心暗鬼になって行くのでした。
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話だけ聞くと、単なる奇想天外なおバカコメディに思えるかも知れませんが、全体的に渋い色調の中欧独特の陰鬱や退廃さが感じられ、私のようなハンガリー好きには堪りません。特に、ブダペストに今でも多く残っている、ユーゲントシュティールのボロボロのアパートメントや、アンティークが散りばめられたそのインテリアに、ハンガリーらしさが滲み出ています。また、共産圏のレトロ具合も楽しめ、マク★ナルドのばちもん「メック・バーガー」とか、当時の資本主義への不器用な憧れぶりも興味深いのです。古臭~いラジオや超旧式なアパートの設備、ニセに違いないハローキティのキーホルダーなど、一つ一つの背景道具も見逃せません。登場人物が揃いも揃って変人で、殺されると滑稽な悲壮感が漂います。リザのけなげな恋愛への奮闘振りにも注目で、「男を落とすレシピ本」を見て気持ち悪い料理を作ったり、思い切って雑誌「コスモポリタン」に恋人募集の広告を出したり、自らレースのカーテンでボディコン・ワンピースを作り、白いロングブーツを合わせ、せくし~なグルーヴィー・ファッションに変身して、初デートに挑みます。女優さんなので、さすがに華麗にイメチェンしますが、前半のグラニー・ファッションにも違和感ないところが凄いと思います。彼女が20歳ではなく、30歳って設定がまた面白い。70年代の当時は、かなりの年増だったと思うし、その歳で小説のような恋に憧れるのは相当イタイのですが、このキャラクター&この話だから許せます。現在の視聴者には、返って説得力があるかも知れません。全体的に話の展開のテンポも良く、全く飽きませんでした。
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また、この監督さんの日本文化へのLoveぶりにも驚かされます。トミー谷は、往年のコメディアン「トニー谷」をモデルとしており、牝狐伝説は「九尾の狐」を元にしているようです。トミー谷を演じる役者さんは、デンマークの日系アクション俳優だそうで、実はかなりイケメンです。その彼が、黒縁眼鏡とド派手なスーツを着て日本語で歌う、いかにもそれっぽいレトロ歌謡曲(作ったのはハンガリーのバンドだそう)と変な振り付けが、一番頭に焼き付いて離れません。他にも、日本の子守唄の(悲しい)メロディーや、フィンランドの西部劇音楽などが流れ、サウンドトラックも相当独特でインパクトがあります。
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ハンガリーの友達に寄ると、彼女の彼氏や友達の何人かは、この映画を酷評しているそうです。多くの日本人とっては、ハンガリーは良く知らない文化背景の国だろうし、決して万人受けする映画ではないことは納得します。ハリウッドのメジャー路線の対角線上にあるような、日本ならどう考えても単館上映しか考えられない作品で、サブカルに理解のある、三池崇のコメディやタランティーノ、フィンランドのアキ・マウリスマキなんかを好む人になら受け入れられるかも。とにかく、マジャール(ハンガリー)語に日本語が混じる稀な映画として、私達夫婦のツボには何度も見たくなる程ぴったりでした。義母も絶対気に入ると確信しています。

追記:2016年の12月に、「リザとキツネと恋する死者たち」と言うタイトルで、日本の一般の映画館でも上映されました。
 
by piyoyonyon | 2015-10-10 15:21 | 本・メディア | Comments(2)

70年代の切り絵の本

ある日フリマのあるストールで、1970年代の手芸本のシリーズが沢山売られていました。一辺約15cmの正方形で、それぞれ30ページ位の薄っぺらい、ソフトカバーの小冊子です。その中から、特に気になって役に立ちそうなものを選んで買いました。
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タイトルは「Paper, Scissors and Paste 紙とハサミと糊」とあり、要は切り絵です。ところが、普通日本で思い浮かべる切り絵とは、一味も二味も違って面白いと思いました。一見子供の図案かと思える程シンプルですが、中々のセンスの良さ。すぐにでも身近な材料で気軽に始めて、真似したくなる作品ばかりです。
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例えば、薄い紙を使って色の重なりを楽しんでいます。
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既存の印刷物を利用したコラージュも、切り絵の一種です。イギリスで何度か学校を訪れる機会があり、廊下等に展示してある子供の美術作品を見ると、絵画自体は概ね日本人の同い年位の子供よりずっと下手ですが、コラージュのレベルはとても高くて驚きます。一方、日本人がコラージュすると、どうも頭が固過ぎるのか、ぎこちなくてつまらない作品が多いと思います。やはり国民性に寄って、向き不向きってあるんですね。
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そして、単なる切り「絵」で終わらせず、どんどん実生活に生かして行こうと言うアイディアの本なのです。手始めに、グリーティング・カードやカレンダーに応用。西洋にも日めくりが存在するとは意外。
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ランチョン・マットやコースターなど、子供のパーティに。こう言ったアイテムの既製品も色々出ているけれど、前以て子供と一緒に作っおけば、誕生会などが盛り上がること請け合いです。今なら、ラミネート・パウチを使うと完璧ですね。ガラスのコップには、剥がせるタイプの耐水性のシール式のものを。
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木にも切り絵です。厚くニスを塗れば、耐久性はあるはず。
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入れ子式になって、積み重ねると全身像になるユニークな箱。
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この箱のカラー・イメージが表紙に載っていて、色使いがとても好みで惹かれます。まあこの程度の図案なら、切り絵を貼るより、箱に直接描いたほうが手っ取り早い気もしますが(笑)。
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昔うちの母が、空き瓶にカラフルなビニール・シートを使って、同じようなことをしていました。でっかく「がーりっく(何故かひらがな)」とか、母ならではの迫力あるセンスで面白かったのに、捨てちゃったようです。
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最後のページに、このシリーズの他の本も紹介されています。フリマでは売られていませんでしたが、イースター・エッグの絵付けとか、麦藁細工とか、昔はイギリスにも、こんな好みの手芸が存在したんだーと嬉しく思いましたが、よくよく奥付を見たら、元々はドイツの発行でした。…やっぱりね。
 
by piyoyonyon | 2015-09-05 15:38 | 本・メディア | Comments(0)

イジー・トルンカのアンデルセンの絵本

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フリマでは、余程時間がたっぷりある時じゃない限り、普段書籍は熱心にチェックしないのですが、これは自然に目に飛び込んで来た絵本。何故なら、普通は書籍はシートの上に山積みか、ダンボール箱に背表紙だけ見せて並べてあるのに、テーブルの上に一冊だけ御大層に乗せられていたからです。それだけに、ちょっと特別な雰囲気の本なのは見て取れました。
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恐らくフルカラーのカバーは失くなっており、表紙にはタイトル文字もなく、カットが箔押しで印刷されているだけでした。背表紙にはアンデルセン童話集とだけ書いてあり、思わず手にとって中身を眺めて見ると、とても完成度の高い素晴らしい挿絵で、イギリスの作家の絵ではないことはすぐに分かりました。
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中表紙を確認して納得。チェコスロヴァキアの著名な人形作家、及び人形アニメ監督の「Jiří Trnka イジー・トルンカ(1912~1969年)」のイラストだったからです。英語訳になっていますが、本の発行もチェコスロヴァキアで、道理で中欧の昔絵本らしい雰囲気に溢れている訳です。
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奥付に発行年は記してありませんでしたが、見返しに「1959年、両親からマーガレット(持ち主の名前)へのクリスマス・プレゼント」と記入してあるので、1950年代の発行だと思います。この見返しの、ちょっとフォークロアな切り絵みたいなデザインが、また素敵。左右とも、線対称の同じ柄です。
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トルンカは、挿絵画家としても一流で、数多くの絵本を手掛けたそうです。でも実際トルンカの絵本を手にするのは、私にとってはこれが初めてでした。
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水彩の暈しを生かした繊細な色彩の、チェコの絵本らしいクセがある、それぞれ額装したい程美しい挿絵が盛り沢山です。この絵は、プラハの街並みっぽいですね。
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どれも何処か寂しげな絵で、今時の子供用絵本の挿絵とは全く違います。
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でも自分の子供時代を思い出すと、そういう子供向けには余り一般的ではないタイプの挿絵のほうが、返って印象に強く残っています。
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これは「雪の女王」。念の為、れりご~♪じゃないほうです。
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「みにくいアヒルの子」を、実際醜く描く挿絵は結構珍しいかも…。
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線画が多くなると、更にクセが強まって見えます。
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モノクロの小さなカットも魅力的です。
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大切そうな本だけあって、値段は最初2ポンドと言われ、フリマの古絵本の相場としては高めでした。1ポンド50ペンスに負けてとお願いしたら、「これはとても素晴らしい本だから」と応じて貰えませんでした。「んじゃあ、いいです」と去ろうとしたら、「1ポンド50ペンスで良いわ! 家には(荷物を減らしたいから)持って帰りたくないのよ」と言われ、交渉成立。値切ったものの、本当は2ポンド以上の価値が十分あることは、良く分かっているつもりです。しかし、それを私以上に理解する客も、イギリスのフリマには中々おるまい(ニヤリ)。
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元々この本を両親からプレゼントされた少女「マーガレット」が、1959年当時に7~10歳位だとしたら、現在60歳以上のはずなのです。フリマで売っていた女性は、それ程歳をとっているようには見えませんでしたから、マーガレット本人とは思えません。しかし、子供の本の割に状態も良くて、長年大切にされて来た思い出深い本なのは間違いありません。
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アンデルセンの哀愁漂う世界観に、トルンカの絵がぴったり。こんな充実した昔絵本、もう中々チェコ本国では中々手に入らないかも(多分日本人が買い占めて)知れません。
  
by piyoyonyon | 2015-08-21 15:28 | 本・メディア | Comments(2)


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


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