カテゴリ:旅行・お散歩( 290 )

初夏のナイマンズ 2

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花の写真を撮りに、ナショナルトラストの「Nymans ナイマンズ」に来ています。
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お屋敷正面玄関前の花壇は、宿根草花壇になっていました。
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普通欧米の古いお屋敷の手前には、フォーマル・ガーデンが定番ですが、ここのは全体的に色合いも渋く、殊更野趣溢れる雰囲気。しかしここは、お屋敷と言っても半廃墟ですから、お行儀の良過ぎる庭よりも、返ってこんな自然な庭の方が似合っているかも知れません。
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例えばアストランティアも、ここではこんな大人な色合い。その背後には、これまた渋い色の宿根矢車菊が。
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スタンデンでは未だ蕾だった「シシリアン・ハニー・リリー」が咲いていました。地味な花かと想像していましたが、透き通った花弁が垂れ下がって、まるでシャンデリアのようです。
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レース・フラワーのような、非常に細かい多分セリ科の花。茎がワインレッド色です。
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白いアリウム・ギガンジュームも、シックで素敵。
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実は単なる鳩小屋なんですけど、やはり石造りの建物の壁には、蔓バラがバッチリ似合います。まるで御伽噺の一コマのよう。
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廃墟前の芝生のド真ん中で、カップルが抱き合って寝っ転がっていました(しかも熟年カップル)。日本ならギョッとする光景ですが、まあイギリスですから。それにただ抱き合っているだけで、念の為それ以上は(笑)何もしませんし。
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ロック・ガーデン。元々ナイマンズの所有者だったメッセル家の主達は、熱心な植物蒐集者で、世界中から珍しい植物を集めては敷地内に植え、また数々の斬新な庭造りを試みました。
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圧倒される程巨大なツツジ&シャクナゲ。ツツジと言えば、日本なら、山ツツジの朱赤に近いピンクが一番御馴染みですが、西洋のツツジは、オレンジや黄色が最も一般的かも知れません。
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「Loggia(開廊)」と呼ばれる東屋の前は、一段低い迷路風の花壇になっていて、子供達が嬉しそうに、と言うか気が狂ったように走り回っていました。
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ここに植えてあるのは、アリウム・ギガンジュームと同系色のエリシマム(ウォールフラワー)、それに霞のようなブロンズ・フェンネル。
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やっぱりここでもアリウムが、良い仕事しています。
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これは単にオーナメンタル・グラスを刈り込んだだけなのですが、上手くこんもり丸く刈られて、まるでハリネズミみたい。後ろにあるのも(アロエか?)、パイナップルみたいだし。
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牧草地の草が相当伸びて、風で波打っています。
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この日は湿度が高く、丘や谷はかなり霞んで見えました。
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谷を見下ろすプロムナードに沿って歩きます。
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もう一つの東屋が見えて来ました。この周辺は、もうすぐ紫陽花で彩られます。
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その脇にも、目を奪われる程見事な宿根草花壇が。
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植えてあるのは、アリウム・ギガンジューム、セントーレア・モンタナ、アストランティア・マヨール、丁子草、ブロンズ・フェンネル等です。所々その合間に、背の高いジキタリスやラムズイヤー、オレンジ色のユーフォルビアが伸びています。
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綺麗な花の写真が沢山撮れた~と満足しましたが、けして私の腕が上がった訳ではなく、元々絵になるように、緻密に計算されて植栽されているからなんですよね…。つまり、絵になる写真を撮る為には、花壇はこう植えろって訳です。スペース的にはそっくり真似する事は出来ませんが、植物の組み合わせ方等を、自分の庭造りの参考にしたいと思います。
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結局この三連休は雷&暴風雨の予報で、大型フリーマーケットも中止されたのに、蓋を開けてみれば私の住んでいる所では、実際には三日間とも雨はほとんど降らずに結構快晴でした。この役立たずの天気予報め!と頭に来ましたが、実際この時に雷雨で被害に遭った地域も多いので、単にラッキーだったと喜ぶしかないでしょう。
 




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by piyoyonyon | 2018-06-14 15:33 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

初夏のナイマンズ 1

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Standen スタンデン」を訪れた次の週末は、五月で二度目の三連休でした。しかし天気予報は、生憎三日間とも雷を伴う暴風雨。唯一晴れの予報の土曜日の午後に、急に思い立って、我が家から程近いナショナルトラストの「Nymans ナイマンズ」の庭園へ行く事にしました。
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ナイマンズに来たかったのは、花の撮影の練習をしたかったからです。入り口前の駐車場脇の花壇からして、こんなに花々で溢れています。
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この時期は、アイリス中心の花壇になっていました。
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カフェ・売店を通り抜け、この庭園で最初に出迎えてくれたのが、このハンカチの木。
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続いて、長く幅が広い宿根草のボーダー花壇。
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青いダッチ・アイリスと赤紫のアザミ、背後に咲いている白い花はウツギのようです。
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カフェ脇の説明に寄ると、これは細葉丁子草だそうです。
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花の撮影の練習と言っても、技術的な上達は見込めそうもありません(苦笑)。単に、構図や角度の工夫をする事です。例えば、白い風露草の写真は、普通なら自分の目の高さでこう撮り勝ちです。
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しかし、少し目線を変えて、出来るだけ背景を生かして被写体を際立たせるようにと、P太先生は指導します。
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セントーレア・モンタナ(宿根矢車菊)と、オレンジ色のウェルシュ・ポピーの鮮やかな組み合わせ。
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こちらは、白花のセントーレア・モンタナ。同じく宿根矢車菊のデアルバータより、花びらが疎らなようです。
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凄く背の高い黄花アイリス。皆、日当たりの方向に傾いています。手前の青紫の花はネペタかな。
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段状咲きになった、背の高いプリムラ。
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透明感が美しいアストランティア・マヨール。
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春の球根植物としては、一番最後位に花開くアリウムですが、花壇の目を引くアクセントになって良い仕事しています。
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チューリップや水仙の球根に比べると、値段が割高なんですよね~。それにうちでは、アリウム・モーリー以外のアリウムは、皆育たなくて自然消滅してしまいました(涙)。
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小屋の脇に咲く白い藤も、あえて小屋の壁を背景に撮影。
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バラ園は、この時は未だ花期には早過ぎました。唯一咲いていたのは、ほとんどルゴサ・ローズ(日本のハマナスの改良種)だけ。
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イングリッシュ・ローズの「ワイルド・エドリック」は、うっとりする芳香の強さですが、ルゴサ系なので幹が凄いトゲトゲ。我が家には、迎え入れられそうもありません。
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アイルランド民謡「The Last Rose of Summer 夏の名残りのバラ(邦題:庭の千草)」のモデルと言われる「オールド・ブラッシュ・チャイナ」は、歌詞通り晩秋まで咲き続ける上に、咲き始めも早い働き者。
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バラの下草のネペタの合間に、黄色いウェルシュ・ポピーが紛れ込んでいました。
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盛夏と秋には見事なボーダー花壇は、この時は未だ植え込み待ちの寂しい状態。
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その脇にある藤棚は、丁度真っ盛りです。この庭園を紹介する時に良く使用される、アイコン的なお屋敷(半廃墟)の壁の壁を伝う藤は、一足早く終わっていました。
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藤の花とバターカップの組み合わせ。
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こちらは、ヤマボウシorハナミズキ系の花とバターカップ。単なる雑草のバターカップですが、群生すると中々見応えがあり、背景として結構お役立ちです。
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この庭園は、ツツジやシャクナゲも見事です。
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お屋敷に近付いて来ました。お屋敷の裏手に、新たにカフェ・コーナーが出来ていました。ここは、かつては厩か車庫だった場所のようです。
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いつもは庭園散歩の最後にアイスクリームを食べますが、この日は相当暑かったし、到着した初っ端からP太がアイスアイスと騒いでいたので(子供か)、ここで早くもアイスクリーム・タイムとなりました。私はストロベリー&クリーム、P太はハニー&ジンジャーを選択。ストロベリーは甘さギリギリで自然な風味で爽やか、P太のは生姜が半端なく利いてスパイシー、どちらも非常に美味でした。地元ウェスト・サセックス州の乳業製です。
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しかし後から知った事には、同じメーカーのアイスなのに、入り口のカフェのほうが安かった…。ナショナルトラストの敷地内であっても、飲食店だけは外部経営の場合がある為、こんな差額が出るのかも知れません。しかしロケーション的には、いつも混んでいて騒がしい入り口近くのカフェより、ここの方がずっと落ち着いた良い雰囲気でした。---食後は、まだまだ歩きます。



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by piyoyonyon | 2018-06-13 15:31 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

初夏のスタンデン 2

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Standen スタンデンのお屋敷脇のテラスでお茶した後は、屋敷から低い部分に向かいます。
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やっぱりイギリスの庭園を楽しむのには、こんな快晴の日に限ります。日本庭園の場合は、雨や曇りの日でも結構絵になるんですけどねー。
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牧草地の上には、先程訪れた東屋が見えます。一面に咲く黄色い花は、バターカップ(ウマノアシガタ/キンポウゲ)。我が家で雑草として生える物より、背の高いタイプです。
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屋敷の下方には、こんな円型のローズ・ガーデンが出来ていました。ここも新しいようで、未だバラの株が十分育っていません。
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バラの下には、主にアイリスが植えられています。
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ハナニラのような小ささですが、蕾を見ると、これもアイリスの仲間のようです。
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バラ園の脇には、池が作られています。池の中を熱心に観察している男性が居て、何でも珍しい種類の爬虫類が生息しているそうです。
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更にこの下にも、もう一つ池が設けられています。その周囲は、ファーン(羊歯)ガーデン。
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「樹木を保護する為、登らないよう御協力お願い致します」と書いてあります。庭園や植物園で木に登るなんて、日本なら在り得ませんが、イギリスでは子供が登っても注意しない親をしょっちゅう目撃します。この他にも、あちこちに「花壇を踏み荒らさないで下さい」等のサインを見掛けました。そして、サインがあるのにも関わらず、実際荒らしている子供も見掛けました。
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更に下方には、ツツジ&シャクナゲ園がありました。シャクナゲが巨大な樹木なので、日本のとは随分雰囲気が違います。
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その隣は、クロッケー(クリケットじゃないよ。ゲートボールみたいなやつ)等の競技の為の緑地のようです。ここにも、モリス柄のデッキ・チェア。
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競技場から見上げた屋敷。かなり急な勾配です。やはりシャクナゲの巨木が。
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イギリスのシェイド・ガーデンの代表的な植物、ソロモンズ・シール(ナルコユリ)。
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お屋敷の脇に、渡り廊下で繋がったコテージがあります。ここの手前がコテージ・ガーデンになっていまして、これこそ日本人が思い描くイングリッシュ・ガーデンに最も近いかも知れません。私にとっても、ここが一番庭造りの参考になります。
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既に、オリエンタル・ポピーも咲いていました。広さに余裕があるから、多少の雑草なんて気にしない所が、コテージ・ガーデンの真髄です。
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ユニオン・ジャックのバンティングが飾ってあるのは、ロイヤル・ウェディングを祝っての事かも。
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その渡り廊下の下を潜ると、屋敷の正面玄関です。
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その向かい側の高台にも、近年花壇が設けられました。この先を登ると、前出の山小屋と展望テラスに通じます。
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最後に、やはりアイスクリームを食べました。納屋カフェの壁にも、モリス柄のタペストリーが。
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P太はブラックベリー・ヨーグルト味、私はキャラメル&ヘーゼルナッツ味にしました。カップが大きめ!と喜んだら、実はロンドン・ブーツ仕様(つまり上げ底)で軽かった…。でも、味はバッチリでした。本当に今は、イギリス中の何処でも、安心の美味しさのアイスクリームが買えるようになりました。しかし値段は、こんな量産アイスでも、二人で700円位と結構馬鹿になりません。
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キッチン・ガーデン、すなわち家庭菜園を通って、駐車場に戻ります。
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ここでは、既にルピナスが咲いていました。
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その下には、ポーチド・エッグ・プラント(リムナンテス)の群生。
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果樹園の中には、ミツバチの巣箱が。周囲の風景も、いかにも田園的で絵になります。
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駐車場脇の牧草地も、一面バターカップの花畑。
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正直言ってスタンデンで、これ程植物を楽しめるとは期待していませんでした。ここの庭園は、以前はほとんど屋敷周りの僅かな部分だけでしたが、どんどん新しい試みに挑戦し、増やして来ているようです。イギリス南部では結構珍しい程変化に富んだ地形に、様々な種類の庭が在り、見所がコンパクトにまとまっている為、一層充実感を味わえたように思います。

  



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by piyoyonyon | 2018-06-07 15:28 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

初夏のスタンデン 1

先月のハリー王子とメガンさんの結婚式の日、当然TVはその話題で持ち切りでした。P太が、国民の税金が湯水のように、この一日で費やされるのは見たくないと言い(TVを付けなきゃ良いだけの話だが)、天気も抜群に良い事だし、何処か庭園でも出掛けようと言う事になりました。午後からだったので、近場のナショナルトラスト「Standen House & Garden スタンデン」を選択。
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普通こんな快晴の週末のナショナルトラストは大人気で、午後からは駐車場の空きが無い程ですが、この日は異様にスカスカ。返って、曇天の平日よりも空いている程です。どうやら、国民の多くがTVで結婚式に釘付けだからのようです。
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ここは、ウィリアム・モリスの友人フィリップ・ウェッブが自ら手掛け、モリス商会のインテリアをふんだんに用いた、アーツ&クラフツの見本のような邸宅が一番の見所です。しかし、お屋敷は既に以前見学したので、今回は単に庭園を散歩する事が目的です。
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無料でデッキ・チェアを貸し出していて、ファブリックは勿論モリス柄(Willow Boughs)。
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スタンデンの屋敷は、陽当りの良い丘の斜面に建てられているので、庭園には結構高低差があります。またこの辺は、イギリス南東部には珍しく、所々岩場が剥き出しになっています。
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お屋敷の壁では、藤が丁度真っ盛りでした。その手前には、ラヴェンダーが並んでいます。
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その脇では、英語ではバンクシアン・ローズと呼ばれる中国原産のモッコウバラが、他のバラより一足早く満開でした。気候が合う日本では、栽培が最も簡単なバラと言われています。
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モッコウバラには、黄色と白のそれぞれ一重と八重、合計4種類ありますが、イギリスで見掛けるのはこの黄の八重ばかり。何故なら、これが一番耐寒性が強く、他はイギリスの屋外では冬を越せないからです。この八重の黄モッコウも、イギリスでは大抵南or西向きの壁面に植えられています。
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こちらも早咲きのバラ。多分「カナリー・バード」等の、野生種系のバラだと思います。
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その下にはシランが。日本ではお馴染みの植物ですが、イギリスでは珍しいかも知れません。
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お屋敷近くに、シャクナゲの巨木。イギリスのシャクナゲは、花弁も巨大な物を沢山見掛けます。
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牧草地に続くボーダー花壇には、未だチューリップが沢山咲いています。
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ピンクに黄緑色の混じる、ちょっと変わった品種のチューリップ(多分ビリデフォロラ種)です。その合間に、未だ蕾のシシリアン・ハニー・リリー(アリウム・シクラム)の長い茎が見えます。
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屋敷の塔の上に、訪問者の居るのが目に入りました。屋敷内は以前既に見学したけど、ここへは登った覚えがありません。この日は視界が良かったので、P太は登ってみたくなりました。「でもガイド・ツアーだけみたいだよ。案内係の人が見えたでしょう?」と言うと、いとも簡単に諦めました。P太は、時間制で待つのと、自分のペースで見学出来ないガイド・ツアーが嫌いです(笑)。
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サンルームの一種「オランジェリー」は、何故オレンジみたいな名前なのかと思ったら、実際この中に柑橘類の樹木を置いていたのが名前の由来だそうです。柑橘類は、日本の東京以南では庭木として普通に見掛けますが、イギリスでは屋外では越冬出来ないのです。
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オランジェリーの脇の、石切り場庭園に入ります。スコトニー城庭園にも石切り場庭園が在りますが、屋敷建設の為に切り出した採石場を、そのまま庭に改造しているアイディアです。しかし、ここのは屋敷の裏側で陽が当たらないので、鬱蒼としたシェイド・ガーデンです。
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崩れ易い砂岩の為、多くが立ち入り禁止になっていました。急な石段を登ると木橋が掛かっており、谷底に池が見下ろせました。
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石切り場庭園の上に出ると、森の中に山小屋が現れました。これは最近建設されたようで、初めて目にします。
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山小屋の中のインテリアが、凄く可愛くて素敵。板張りの壁は隙間風が半端無く入り込む為、厚手のウールのブランケット地でライニングされています。
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一段高くなったベッドの窓には、モダンなステンド・グラスが。嵌め殺しですが、この右側に開く木製の扉の窓があります。
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入り口のドアも、ステンド・グラスになっています。
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ベッド側の外壁の一部は石造り。しかしこの小屋、トイレは設置されていないので、もしかしておまる利用なんでしょうか??
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この小屋の北側には、岩場の崖の上に張り出た展望テラス・デッキが在ります。以前は一つでしたが、今は二つに増えていました。
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南に進むと、牧草地の上の高台に出ます。ここからのウィールド(森林丘陵地帯)の眺めは中々。中央に見える湖は、「Weirwood」と言う人工貯水池です。ヨットが沢山浮かんでいました。
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高台の端にある東屋からの風景。壁面に、藤が絡まっています。
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高台から屋敷までは、牧草地の中を通って緩いスロープが続いていました。
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その両脇に咲く、最初は終わり掛けの劣化したスパニッシュ・ブルーベルかと思いましたが、同じくヒヤシンスの仲間のカマッシアのようです。
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そして、ピンクのハタキかアイス・キャンディーみたいなイブキトラノオ(persicaria bistorta)も。どちらも自生している訳ではなく、わざわざ球根を植えたんだろうなあ。
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その脇には、何やら色のコントラストの激しい樹木の一群がありました。
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まず、白い山紫陽花。もしこれだけなら、然程目立ちません。
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しかし、青空に凄まじく映えるモミジが、すぐ側に植えられていました。若葉でも、最初から紅葉したようなこの色なのです。この他にも、葉の形や色が様々なモミジが、この一帯にまとめて植えられていました。―――主に屋敷より高い場所に在る庭を歩いたので、次に下方に向かいます。
 


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by piyoyonyon | 2018-06-06 15:30 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

恐らくイギリスで最も小さな図書館

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サリー州で最も美しい村「Shere シェア」に行った際、フォードを渡った先の住宅街の坂道に、こんな物が設置されていました。小さな小さな、私設図書館です。この一帯で、こんな無人図書館を管理・促進する機関があるそうで、誰でも勝手に利用して良い事になっています。
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赤電話ボックスを利用した無人図書館(または無人古本販売所)は、今まで見掛けた事はありますが、これは更なる小ささ。…一応ちっちゃな番人が、ちゃんと笑顔で見張っています。
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脚には、こんな七宝のキツツキの装飾が付けられ、管理者が楽しんで営んでいるのが思いっきり分かり、こちらまで楽しくなります。
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更に更に、生憎この角度では分かり辛いのですが、この本棚の上は、セダム類の箱庭になっています。言わばミニチュア・ルーフ・ガーデン。恐竜も居ます。
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こんな事が出来るのも、この村の治安が抜群に良い証拠です。もしロンドンでやったら、今時古本を盗んでもお金になりゃしませんが、多分すぐに意味なく破壊される事でしょう。
 



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by piyoyonyon | 2018-05-26 15:25 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

シェアで民家&庭ウォッチング

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魅力的な場所が魅力的に見える大きな理由の一つは、魅力的な建物が多いからです。サリー州で最も美しい村の一つと言われる「Shere シェア」にも、勿論素敵な建物が沢山ありました。この村には、歴史的建造物指定の家が34軒もあるそうです。
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しかし、素敵な家が素敵なのは、単に建物そのものの意匠が良いからとか、歴史的に価値があるからだけではありません。素敵な家に住む事を誇りに思う住民の、長年の手入れの賜物なのです。
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また田舎の家は、大抵庭の手入れも抜かりないと言う点が、建物の魅力を高めています。特にこんな暖かい季節は、花々で溢れていて、民家ウォッチングが一層楽しめます。
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やはりコテージ(田舎家)は、コテージ・ガーデンがあってこそ見栄えが増します。
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斜面や段差のある花壇のほうが、昔から私は好き。イギリスでこんな花壇に良く植えられている植物は、セラスティウム、オーブレアティア、イベリス、宿根アリッサムなんかが代表的です。
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前面の二階部分がかなり出っ張った、目を引く家。
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この木組みの家の前庭には…、
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こんなブキ可愛いカップルが。植木鉢を組み合わせて制作してある、イギリスでは割と御馴染みのガーデン・アクセサリーです。
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フォードを渡った先は、急な坂道になっていて、やはり多くの家が斜面(と言うか崖)を花壇に利用していました。
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こんな狭いスペースでさえ、結構無理矢理花壇にしているのには感服しました。植えられていたのは、ミヤマホタルカズラやパンジー。添えられた手書きサインに寄ると、水撒きには浴槽の残り湯を再利用しているそうで、「どの位頻繁にお風呂に入っているか、御近所さんにはバレちゃいますね」とお茶目な事が書いてありました。
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この家は、一見何の変哲もありませんが、階段脇の丸い窓が目を引きます。
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写真ではお伝えしにくいのですが、実はこの窓辺の内側には、大きなビンテージ・ドールが寄り掛かっているのが見え、一瞬ドキリとします。
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幹線道路沿いにも、魅力的な家が並びます。
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八重桜がシンボル・ツリー。この後のバラの季節には、イギリスの素敵な家は更に輝きます。
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その隣の家。左側の家とは全く外観が異なりますが、実は繋がっていてセミデタッチド(二軒長屋)形式になっています。
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緑の木枠が中々印象的な家。
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その隣は木組みの家。イギリスの典型的な田舎家の造りです。
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駐車場近くの、マナー・ハウスの入り口に在る、この一風変わった造りの家は、ゲート・ハウス、すなわち門番の家だったと思われます。
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狭い社会なので、住民の一人でも家の手入れの手を抜くと、周囲から色々言われちゃうのが田舎です。窮屈でもありますが、それ故に地域の美観を高め、結局は治安の良さにも繋がります。




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by piyoyonyon | 2018-05-24 15:27 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

サリー州で最も美しい村シェア

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ハッチランズ・パークに向かう途中、「Shere シェア」と言う名の村の側を通過しました。この村はサリー州で最も美しい(or可愛い)村の一つと言われ、随分前に一度訪れた事があります。そこでハッチランズ・パークからの帰りは、久々にこの村に立ち寄ってみる事にしました。
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古い建物が集まり、中心を清流が流れて雰囲気が良い、いかにもイギリス人が好みそうな田舎です。前回は村名の発音の仕方すら、P太に聞いても分からなかったのですが、日本語で表記すると、どうやら「シェア」に近いようです。
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が、今回訪れてみて、観光客が余りに多い事にちょっと驚きました。この日はこんな快晴の週末で、更に前回よりずっと暖かい季節で、おまけにこの辺一帯で「テディベアのピクニック」と言う、ピクニック推進のようなイベントが行われていたから、訪問者が多くて当然なのですが、にしても、海外からの旅行客をかなり見掛けました。村外れの無料駐車場も拡大されていたし、ここ数年で明らかに訪問者が増えた様子です。多分旅行ガイドブックか何かに、「ロンドンから簡単に行ける典型的なイギリスの美しい村」とでも、紹介されているんじゃないかと思いました。
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観光は地方を活性化させ、経済を潤すのにも一役買いますが、マナーの悪い観光客が必ず居るのも事実で、もしかしたら村人は余り嬉しくないかも知れません。幾ら無料駐車場を拡大しても、やはり村の中心部の路上に駐車する訪問者は多いようだし、これは住民にとっては迷惑だと思います。
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動くと汗ばむような日なので、橋の袂のアイスクリーム屋さんは大繁盛。
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今は水は枯れていますが、昔の壁泉のようです。馬の水飲み場とかだったのかも。
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人口千人程の村ですが、イギリスの人気の田舎の常で、パブやレストランやティー・ルーム等の飲食店、トレッキング用品店、アート・ギャラリー等の商店が、結構豊富に揃っています。
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イギリスの可愛い村には、わざわざクラシック・カーでやって来る人が多く居ます。田舎のほうが、自分の車が映えて絵になると信じているからです。これはシトロエンの2CV。
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ノルマン時代に起源を持つ村の教区教会、St. James' Church セイント・ジェームス教会。この地は、カンタベリーとウィンチェスターを結ぶ中世の巡礼路に近い為、恐らく巡礼者が落としたらしい小さな聖母子像が近辺で発掘され、この教会に安置されています。
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教会近くの民家の屋根の上に鴨が! …いえ、鴨は飛べるので、屋根の上に居ても何も不思議はないはずなんですけど、結構珍しい光景だと思いました。
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村を流れる川の名前は、「Tillingbourne」と言います。
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この川辺が「テディベアのピクニック」の会場で、親子連れでいっぱいでした。
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川沿いの小路を進むと、アロットメント(家庭菜園)が在りました。
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普通イギリスの家庭菜園は、ドイツ語圏のと違い、非常に雑多で見ぐさいんですけど、ここのはきちんと整備されています。
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小路が折れ曲がり、どうやら川にぶつかっているようなので、行き止まりかと思ったら、ford フォード(=歩いて渡れる浅瀬)になって、対岸にも続いていました。さすがに今は人間用には木橋が掛かっていますが、今でも車は川の中を通らなければなりません。
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対岸の道は、結構急な登り道となって幹線道路に続いています。その途中の民家の石垣にさり気なく嵌め込んである、世界最古級のヴィクトリア時代のポスト。
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確かにシェアは美しい村です。しかし、村そのものが美しいだけでなく、周囲の丘の風景も相まってこそ魅力的だと感じました。この一帯は、North Downs ノースダウンズ丘陵地帯の中の、Vale of Holmsdale ホルムスデール谷と呼ばれています。ヨーロッパの村や町は、丘の上等の高台に築かれる事の方が多いように感じますが、この村は丘に囲まれた谷間にあります。しかも、イギリスに良く在る牧草地に覆われたなだらかな丘ではなく、丘と丘の間隔が狭い、森に覆われた山に近い丘です。ちょっと自分の故郷の地形のようだと思い、懐かしく感じました。




 
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by piyoyonyon | 2018-05-23 15:33 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

ハッチランズ・パークへブルーベル花見

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ライへ行った際、既にブルーベルの開花の季節である事に気付いたので、次の週は何処かへブルーベル花見に出掛けたいと思いました。出来れば、今まで訪れた事がない場所に行きたくなり、ナショナルトラストの「Hatchlands Park ハッチランズ・パーク」を選びました。ハンドブックにも、ブルーベルの森が在ると書いてあり、その美しい写真も掲載されています。
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ここは、うちからそう遠くありませんが、今まで訪れた事がありませんでした。
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元々は、軍人で政治家だったエドワード・ボスコーエン提督の、18世紀中頃に建てられたジョージアン様式の邸宅と、その広大な敷地だったのを、ナショナルトラストに寄贈された場所です。その規模は400エーカー(東京ドーム約35個分)だそうで、イギリスのカントリー・ハウスの敷地としても、国内屈指の広さと言われています。
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J.S.バッハやショパン等の楽聖達の使用した鍵盤楽器のコレクションを誇る屋敷と、その周囲の庭園も一般公開されています。ただし4月~10月の午後のみで、更に公開曜日は一週間の半分程度で、毎週土曜日は閉館。今まで訪れた事がなかったのは、このせいだと思います。
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ブルーベル花見には、紫色で記されたコースを通って「8番」の森へ進めと、入り口の看板に書いてあったので、その通りにします。まずは、ひたすら牧草地を歩きます。
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草原のあちこちに、樹齢数百年は軽く超えている、巨大な樹木(主に樫)が生えています。この時期の葉は、強い日差しと青空に映えると、まるで蛍光色のよう。
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この木は、寄生されている訳ではなく、一度死に掛けて復活した模様。大木の強靭な生命力を感じます。根元には、大人でも十分入れる大きな洞があります。
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前方に森が見えて来ました。
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この森の中には、「Wizard Wix’s Willow Warren」と言う、大木と組み合せて建てたキャビンが在ります。しかし、お目当てのブルーベルは一向に見当たらない!
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この森を抜けると、入り口に小屋のある、もう一つの森が見えました。これが、地図上で8番と記されている森です。
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本当にここでブルーベルが咲いてるのぉ?と半信半疑でしたが、ちゃんとありました。遊歩道の脇はロープで仕切られていて、良く管理されいます。じゃないと、子供がブルーベルを踏み荒らしても、親は注意しませんから。
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ブルーベルの群生する森は、太古から余り人間の手が加えられていない、つまり原生林に近い状態だと言われています。
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ここのブルーベルの絨毯は、場所に寄って、ほとんどブルーベルだけが地面を覆っている箇所もあれば、芽吹いた羊歯が混じっている場所、またはブランバー(ブラック・ベリー)の藪の合間に生えている場所もあり、青色の密度が違います。
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ブルーベルだけの場所では、葉は既にほとんど地面に寝そべっていて、花茎だけが起き上がっているのが分かります。
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森の中の木の根元に、こんなドアが取り付けられてありました。ドアノブだけで開かないんですけど、子供には勿論大人気。「何が住んでいるの?」と、色んな想像を掻き立てる、お茶目なアイディアです。
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昨年のブルーベルの満開時は、丁度私が日本へ去る4月中旬でした。
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今年は、異常気象だった訳でもないのに、それより半月遅く、ブルーベルの開花時期は、桜以上に年に寄ってバラつきがあり、中々読めないと実感します。
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早くに航空券等を予約しなければならない海外旅行者にとって、このイギリスならではの景色を眺められるのは、結構貴重な機会かも知れません。
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ただし、花持ちは桜より良い為、満開時の結構長い点はせめてもです。
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遊歩道が微妙に方向を変えて森の中を円を描いて回っており、いつの間にか入り口の小屋近くに戻ってしまいました。
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やっと森を出ました。傾斜が緩やかなので実感していませんでしたが、割と標高は高く(注:イギリスとしては)、かなり遠方まで見渡せます。
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汗ばむような日だったので、カフェでアイスクリーム・タイム。お屋敷は閉まっている日でも、カフェや売店、トイレは開いています。これは、元stable(厩や馬車の車庫)の建物のようです。
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P太はブラック・カラントのシャーベット、私はイギリスの夏のデザートの定番、ストロベリー&クリーム味を選択しました。あくまで苺味アイスではなく、バニラクリーム・アイスに、本物の苺の粒が入っています。クリーミィで甘さスッキリで美味。ブラック・カラントは果汁そのものの味で、これまたすこぶる美味でした。
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厩の近くで飼われているロバ。CallumとMorrisと言う名だそうです。どちらがどちらかは分かりませんが、左のロバの生イーヨー感が半端ない…。
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樹形が見事完璧な木。ただし、この角度からだけでした。
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結局ちゃんと目的は果たし、新緑の美しさも満喫しました。しかし、お屋敷は見学出来なかった事もあり、何か物足りないと言うか、単にだだっ広い公園と言う印象で、ブルーベルの森はそのほんの一部でした。今後ブルーベル花見を目的に、再びここを選ぶとは思えないなあ…。まあ初めてで知らなかったから仕方ないし、只ひたすらのんびりと自然の中を歩きたい!と言う時には、便利な立地かも知れません。実際、ロンドンから近い事もあり、かなり人気のようでした。高低差は余り無く概ね平坦なので、ベビーカー連れや高齢者には最適な散歩コースのはずです。





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by piyoyonyon | 2018-05-22 15:28 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

ブルーベルとアネモネ・ネモローサの森

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ライから帰る時、またしても「浜辺からの帰宅ラッシュ」を避けて、出来るだけ田舎道を通って行きました。この季節は日も長い事だし、時間と体力が十分あれば、P太も高速道路より田舎道を運転するほうが好きなのです。途中、お茶するのに丁度良い森の中の駐車場があったので、突如停車することにしました。折りしもブルーベルの開花時期で、地面は花のカーペットに覆われています。
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ここは「Brede High Woods」と言う森で、この先にはダム湖があるそうです。初めて聞く名ですが、恐らく地元民にとっては、犬の散歩コース等として親しまれているのでしょう。
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森の中のブルーベルのカーペットは、この季節にはイギリス中で見る事が出来ますが、ここのは白い花と混じっています。
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この白い花は、「anemone nemorosa アネモネ・ネモローサ」と言うイチリンソウの仲間(和名:ヤブイチゲ)。英語では「windflower 風の花」、または「wood anemone 森のアネモネ」とも呼ばれます。ヨーロッパ中に広く分布し、以前義母の親戚から聞いた話では、ブルーベルのないフィンランドでは、アネモネ・ネモローサが春の訪れを告げる花との事です。
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こちらがイングリッシュ・ブルーベル(学名:Hyacinthoides non-scripta)。アイルランド島、北西ヨーロッパとイベリア半島北部にも古来種として存在しますが、その70%はグレート・ブリテン島に自生し、野生のブルーベルの森はイギリスの春の象徴となっています。ウィキに寄ると、イングリッシュ・ブルーベルは、イギリス政府に寄り手厚く保護されており、自宅敷地内から掘り出して売買したり、野生は種さえも採取するのは禁じられているとか(…初めて知った。フリマで売るのは違法じゃん)。球根性多年草の上種でも簡単に増えるので、元来非常に強い繁殖力を持っていますが、外来種のスパニッシュ・ブルーベルとの交雑が心配されています。
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アネモネ・ネモローサもイングリッシュ・ブルーベルも、イギリスでは普通にその辺で見掛ける花ですが、やはり野生でこれだけ群生している姿は、何度眺めても見事です。
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その合間に、クリーム色(写真では白く飛んでいますが…)のサクラソウとスミレも咲いています。このクリーム色のが、サクラソウの原種で一番強健なのだと思います。
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水芭蕉のような花も、ちらほら合間に見掛けました。「lords-and-ladies」または「Arum maculatum(アルム・マクラトゥム)」と言う、サトイモ科の植物です。実は私、カラーとかスパタフィラムとかサトイモ科の花が概ね嫌い…。子供の頃、地元で時々見掛けた「ウラシマソウ」と言う野草が、いかにも不気味で禍々しく、おまけに毒草だったからです。
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庭に生えると厄介な雑草だけど、野生では美しい「マーシュ・マリーゴールド(湿地のマリーゴールド)」。実際にはマリーゴールドとは無関係で、日本のリュウキンカ(立金花)の近種のようです。
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この部分は、ほとんどアネモネ・ネモローサとスミレが占めていました。
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森の奥は、ブルーベルがメインになっていました。
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これらの野の花の絨毯が魅力的なのは、白樺の森の美しさの威力も大きいと思います。日本では、夏の高温多湿のせいで、高地と北部でしか育たない白樺ですが、イギリスでは最も身近な樹木の一つです。どちらにせよ、イギリスは日本より野の花畑が多いように感じます。





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by piyoyonyon | 2018-05-12 15:25 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

やっぱりライでアンティーク・モール巡り

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歴史的な城下町Rye ライの楽しみの一つは、お買い物でもあります。イギリスにしては割と魅力的な店舗が集まり、また町の規模が小さいので巡り易いと思います。イギリスの観光に人気の町には、大抵アンティーク・ショップやモールが在りますが、ライも例外ではありません。
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いつも利用する駐車場の隣に在る為、まず最初に覗くのが、この自ら高級ガラクタを名乗る店。その実態は、普通のアンティーク&ビンテージ屋です。
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元々ガラスが専門だから、ウラン・ガラスの品揃えはここが一番充実。ただし、あくまで値段はガラクタではなく高級なので、買った試しはありません。
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奥の部屋は、北欧のビンテージ・ガラスがメイン。この窓辺にぶら下がったオーナメントは、とてもお洒落で毎回惹かれます。でも、売れて減っている様子はナシ(笑)。
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次に、アンティーク屋が多く集まるCinque Port Streetの、女性向けのビンテージ小物が充実した店。小規模ながら、一応モール形式のようです。
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中々素敵な、アール・デコ時代のチェコのフィリグリーのブローチが集まっています。
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こちらは、黒いレースにビンテージ・ジュエリーを組み合わせた、手作りのネックレス(チョーカー)のようです。ゴス好きな人には魅力的かも。
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大体一年に一度はこの町を訪れますが、新たにオープンした店もあれば、消えて行く店もあります。旧給水所の建物のジャンク屋はなくなり、現在バーに改装中との事。一方Wish Ward通りには、新しくスウィンギン時代グッズのビンテージ屋が現れていました。
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其処で売られていた、70年代の壁紙。味紙としては十分面白いんですが、この柄に覆われた部屋に暮らすのは、正気の沙汰じゃないと想像します(笑)。
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続いて、昔の地下貯水池(?)脇のアンティーク屋。
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ここは高級メタルウェアが中心なので、私達夫婦の琴線に触れる物はほとんどありませんが、このアール・ヌーヴォー時代のウォーター・サーバーは興味深いと思いました。下にあるのは、生乳を入れて手でグルグル回してバターを作る器具。
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「Strand Quay ストランド・キイ」と呼ばれる、アンティーク街に生まれ変わった昔の倉庫街にやって来ました。
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左端は、ライで唯一本格的なモール形式の店。
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書類ケースの上に乗っているのは、馬車の中等で使用したらしい、ヴィクトリア時代の携帯用暖房(火鉢)。典型的な、アーツ&クラフツのデザインです。
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ビンテージ・バッグが沢山並んでいますが、割と在り来たりなデザインばかりでした。
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中央は、アイリス・ガラスのブローチ。虹模様が薄いので、年代の古めの物のようです。
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しかしこのアンティーク・モール、今回は半分位が空きスペースになっており、非常に寂しい印象でした。それも道理で、以前から気になっていましたが、こんな田舎なのに賃貸料が高いのです。半坪以下で、週(月じゃないよ)30ポンド位取られます。
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売られている物もどんどん新品が増えて、アンティーク・モールとしてつまらなくなって来ていて、その内閉店するんじゃないかと心配です…。
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一方、キッチン用品専門のビンテージ屋は、相変わらず隅々まで可愛い物でいっぱい。
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The Mint ミントと言う名の、恐らく造幣局か何かが昔あったと思われる通りも、この日は観光客で非常に賑わっていました。
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この通りにあるアート・ギャラリーですが、若干ビンテージも扱っていて、中々良いセレクトが、手頃な値段で売られていました。
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別なアンティーク・ショップのディスプレイ。プール・ポッタリーの手描きの花シリーズは、やっぱり人気のようです。
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最後に、アンティークとは関係ありませんが、ハイ・ストリートのブティックに飾られていた、結構惹かれたドレス・セットです。大胆な手描きのようなパターンが個性的で、またドレスとストールが御揃いと言うのは、インド女性のパンジャービー・ドレス以外では、割と珍しいと思いました。
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日本と違って、何処へ行っても、その土地ならではの工芸品や食べ物がほとんど存在せず、特に中規模以上の町へ行くと、全国共通のお決まりのチェーン店しかないイギリスなので、旅行で購買意欲の沸く事が滅多にありません。唯一イギリスのショッピングで一期一会的なのが、アンティークやビンテージなので、これらに興味のあるのがせめてもだと思っています。 




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by piyoyonyon | 2018-05-09 15:26 | 旅行・お散歩 | Comments(0)


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


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