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ブルーベルとアネモネ・ネモローサの森

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ライから帰る時、またしても「浜辺からの帰宅ラッシュ」を避けて、出来るだけ田舎道を通って行きました。この季節は日も長い事だし、時間と体力が十分あれば、P太も高速道路より田舎道を運転するほうが好きなのです。途中、お茶するのに丁度良い森の中の駐車場があったので、突如停車することにしました。折りしもブルーベルの開花時期で、地面は花のカーペットに覆われています。
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ここは「Brede High Woods」と言う森で、この先にはダム湖があるそうです。初めて聞く名ですが、恐らく地元民にとっては、犬の散歩コース等として親しまれているのでしょう。
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森の中のブルーベルのカーペットは、この季節にはイギリス中で見る事が出来ますが、ここのは白い花と混じっています。
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この白い花は、「anemone nemorosa アネモネ・ネモローサ」と言うイチリンソウの仲間(和名:ヤブイチゲ)。英語では「windflower 風の花」、または「wood anemone 森のアネモネ」とも呼ばれます。ヨーロッパ中に広く分布し、以前義母の親戚から聞いた話では、ブルーベルのないフィンランドでは、アネモネ・ネモローサが春の訪れを告げる花との事です。
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こちらがイングリッシュ・ブルーベル(学名:Hyacinthoides non-scripta)。アイルランド島、北西ヨーロッパとイベリア半島北部にも古来種として存在しますが、その70%はグレート・ブリテン島に自生し、野生のブルーベルの森はイギリスの春の象徴となっています。ウィキに寄ると、イングリッシュ・ブルーベルは、イギリス政府に寄り手厚く保護されており、自宅敷地内から掘り出して売買したり、野生は種さえも採取するのは禁じられているとか(…初めて知った。フリマで売るのは違法じゃん)。球根性多年草の上種でも簡単に増えるので、元来非常に強い繁殖力を持っていますが、外来種のスパニッシュ・ブルーベルとの交雑が心配されています。
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アネモネ・ネモローサもイングリッシュ・ブルーベルも、イギリスでは普通にその辺で見掛ける花ですが、やはり野生でこれだけ群生している姿は、何度眺めても見事です。
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その合間に、クリーム色(写真では白く飛んでいますが…)のサクラソウとスミレも咲いています。このクリーム色のが、サクラソウの原種で一番強健なのだと思います。
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水芭蕉のような花も、ちらほら合間に見掛けました。「lords-and-ladies」または「Arum maculatum(アルム・マクラトゥム)」と言う、サトイモ科の植物です。実は私、カラーとかスパタフィラムとかサトイモ科の花が概ね嫌い…。子供の頃、地元で時々見掛けた「ウラシマソウ」と言う野草が、いかにも不気味で禍々しく、おまけに毒草だったからです。
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庭に生えると厄介な雑草だけど、野生では美しい「マーシュ・マリーゴールド(湿地のマリーゴールド)」。実際にはマリーゴールドとは無関係で、日本のリュウキンカ(立金花)の近種のようです。
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この部分は、ほとんどアネモネ・ネモローサとスミレが占めていました。
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森の奥は、ブルーベルがメインになっていました。
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これらの野の花の絨毯が魅力的なのは、白樺の森の美しさの威力も大きいと思います。日本では、夏の高温多湿のせいで、高地と北部でしか育たない白樺ですが、イギリスでは最も身近な樹木の一つです。どちらにせよ、イギリスは日本より野の花畑が多いように感じます。





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by piyoyonyon | 2018-05-12 15:25 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

二つの中世の壁画教会

今年の移動祝日の復活祭は、3月末から4月頭と早目でした。滅多に天気の良いイースター休暇に恵まれないイギリスですが、今年のイースターの天気も相当ガッカリでした。元々私達夫婦は、連休中は出掛ける予定もなく、只前庭の柵の付け替えを完成させる予定でいましたが、天気が悪過ぎて、それすらほとんど進められませんでした。家族の復活祭のお祝いは聖金曜日に済ませ、復活祭当日(日曜日)には、義母が久々にウェイクハーストの庭園に行く事を希望したので、前日から泊り掛けで我が家に滞在しました。その土曜日は、思いの他予報より天気が良かった為、急遽(午後3時位から)国内最古級の壁画を持つ二つの教会を、義母に見せる為に車で連れて行きました。
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二軒とも、既にこのブログで以前御紹介した事のある教会です。まずは、West Chitington ウェスト・チリティントン村の「St. Mary Church 聖マリア教会」に到着。移動時に車内では土砂降りに見舞われましたが、歩いている時は、結局この日は一度も傘を差す必要がありませんでした。
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前回訪れた時は冬でしたが、今回は春の花に彩られて、村の家並みが一層魅力的に見えました。
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どちらも、壁画は12世紀の制作で、長年漆喰の下に塗り込められていた為、ここまで状態良く保存されていました。
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またどちらも、情報がなければ決して立ち寄る機会はない、何の変哲もない村の小さな教会に存在する事が、一際興味深いと思います
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所々見事なフラワー・アレンジメントで飾られ、いかに教会が村人から大切にされているか、また村人の信仰心が、今時のイギリスでは珍しい程厚いのが分かります。
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この教会で、壁画と共に印象深いのが、側廊から内陣を覗き見する為の穴「hagioscope ハギオスコープ」。この教会のは特に長いそうで、義母も驚いていました。
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次に、ウェスト・チルティントンから4~5kmだけ南下して、Hardham ハーダム(またはハードハム)村の「Church of St. Botolph 聖ボトルフ教会」へやって来ました。聖マリア教会より更に小規模ですが、こちらのほうが古く、英国内でも貴重なサクソン時代に起源を持つ教会の一つです。
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村と言うより、家が数件だけの集落。古代ローマ時代の道路沿いに在ります。
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暖房が効いてほっこり暖かかった聖マリア教会に対し、こちらは底冷えがしました。そして、相変わらずのカビ臭さが、半端ない歴史の古さを感じさせます。
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ウェスト・チルティントンの教会の壁画のほうが、はっきりしているから絵画としては楽しめますが、このサクソン時代の面影を色濃く残すハーダムの教会のほうが、建造物としても、歴史的には興味深いと思います。
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入り口の脇に、こんな張り紙が。「HARDHAMの人々は、この古代の教会を維持する彼らの助けのための訪問者に感謝」と書いてあります。日本語だとさっぱり意味不明ですが(Google翻訳でも使ったんだろーか)、要は御布施歓迎と言う訳です。勿論言われなくてもしますが、一体何人の日本人がこの教会を訪れて、これを読むと思っているのでしょうか??
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アートや歴史好きの義母は、どちらの教会も楽しんでくれたようです。
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最後に、Pulborough プルボローのアンティーク・モール脇の橋で停車。モールは既に閉店していましたが、川沿いの光景が約一ヵ月後で大きく変わっていて驚いたからです。アラン川の水位は上昇し、周囲の牧草地は洪水でほぼ湖になっていました。
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翌日は、予定通りウェイクハーストへ行きましたが、天気は予報通りのギリギリ雨の降らない鬱陶しい曇天。我が家からそう遠くないのに、気温は2、3度低いらしく、植物は生憎ほとんど咲いていませんでした。おまけに、この日はイースターのイベントが大々的に行われていたので、非常に混んでいました。特に黄色い奇声で騒ぎ回る子供がいっぱいで、P太はちっとも楽しくありませんでした。結局私も、この壁画教会巡りのほうが余程楽しかったと思います。





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by piyoyonyon | 2018-05-02 15:24 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

寒さ身に染みるアッシュダウンの森

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先月初旬のP太のお誕生日は月曜日でしたが、予め有給休暇をとっていました。しかし当日の天候は、お出掛けするのには全く不向きな曇天時々小雨、おまけに半端ない寒さ。もしこのまま家にだけ居たら、一日中ゲームするかアニメ見て過ごすのは目に見えていました。そりゃP太の誕生日だから、彼が好きなようにするのが当然なんでしょうけど、それではあんまりトホホな誕生日なので、数時間だけでも出掛けようと、お弁当を作って、ほぼ無理矢理連れ出しました。クマのプーさんの舞台で有名な「Ashdown Forest アッシュダウンの森」なら、我が家からそう遠くないし、例え車から降りずドライブするだけでも、ちょっと独特な高原の景色が十分楽しめます。
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途中、「アッシュダウンの森センター」のトイレに立ち寄りました。センター自体は冬期は閉まっていましたが、周囲の案内板の説明は色々役に立ちました。この森は実はほぼ荒野で、木が少ないのに何故「森」?とは、私も常々疑問に思っていましたが、昔は樹木の密集した場所だけでなく、狩猟場をも森と呼んだそうです。ここは、かつては王家の狩猟場でもあり、また中世には製鉄業が盛んだったので、多くの木が切り出されました。因みにアッシュダウンの森のような自然形態は、実はイギリス固有の非常に稀少な存在で、規模的には熱帯雨林よりも遥かに少ないのだそうです。
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センターの脇には、旧石器時代(BC6000年頃)の住居が再現されています。アッシュダウンの森には、新石器、青銅器、鉄器、古代ローマ時代と、太古からの人類の痕跡が点在しています。
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実は、この一日前までは、シベリアからの大寒波の影響で、これ以上に異様に気温が低く、更に大雪でイギリス中がパニックでした。しかし大寒波が去ると、今度は地中で凍った水道管が破裂し、あちこちで断水になっていました。何せ、ヴィクトリア時代の水道管だったりするので、老朽化が激しいのです。この時に車に通過した幾つかの町も、断水に見舞われていました。
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帰る途中、アッシュダウンの森の外れの「Forest Row フォレスト・ロウ」に立ち寄りました。
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ここの村には、アンティーク・モールが一軒あるからです。
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間口は狭く見えますが、実は奥深く続いています。
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小規模ながら、ガラス製品も割と多く、結構充実しています。
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特に奥の建物の二階は、女性好みのアイテムが充実。
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このレースの山の中には、中々素敵な物が多く混じっていました。
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一方こちらは一つ50ペンスで、本当に端切ればかりが詰まっています。アイディア次第では、手芸に上手く活用出来そうです。
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1940~50年代当りの、ビーズ刺繍が優雅なクラッチ・バッグ。
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前日の日曜日も悪天候で、フリマにすら行けなかったから、古物フラストレーションが溜まっていました。
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古風な家の窓辺に猫は、絵になります。しかしP太は、ぶっさいくな猫だと悪態を付いていました。単に毛皮の模様がめちゃめちゃなだけで、別に不細工ではないでしょうに。猫は皆可愛いよ。
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僅かなお出掛けでも十分楽しめた…んですけど、実はこの後二人揃って風邪が悪化しました。出掛けた事自体には関係ないと思いますが、天気が悪いと気が滅入るのは確かだし、実際日光が少なくて免疫が落ちるように感じます。イギリスに住んでいると、一際春を待ち遠しく感じます。
  




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by piyoyonyon | 2018-04-15 15:24 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

黄昏のマーシー島

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愛猫ポコちゃんが亡くなった翌日のお出掛けは、本当は町よりも、何処か見晴らしの良い自然豊かな場所を訪れたいと思いました。ところが、イングランド南東部は概ね土地が平坦で、眺めの良い高台が滅多にありません。まして、未だ行った事のない場所は全くありませんでした。結局天気の良さからコルチェスターを選んだ訳ですが、コルチェスターを去る際、未だ日没までは少しだけ時間があったので、完全に暗くなる前に、急遽海岸線を目指すことにしました。
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コルチェスターを離れた途端、本当に土地が真っ平らになりました。やって来たのは、Mersea Island マーシー島の東端「Cudmore Grove Country Park カドモア・グローブ・カントリー・パーク」。本土とは、満潮時にだけ川のような浅瀬に寄って隔たれる、橋で繋がっている島です。
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この草原の先に浜辺が在り、夏は海水浴客やピクニックをする人でかなり賑わうようですが、この季節のこの時間は、犬の散歩の地元民位しか居ません。
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こんな遊具施設も設けられていました。子供達は大喜びだろうな。自然素材でナチュラル・カラーだから、周辺の環境にも馴染みます。
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しばらく海に向かって歩くと、無骨なコンクリの塊が見えて来ました。第二次世界大戦中の銃砲台です。実はここ、ノルマンディー上陸作戦の演習用に使用されました。
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浜に到着。南部のイギリス海峡以上に波が全く無く、湖にしか見えません。
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南側の彼方には、夥しい数の風力発電が見えます。ついでに原発も見えました。
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一方北側の対岸は、Brightlingseaと言う村。
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ここは自然保護区で野鳥の宝庫でもあり、水鳥が沢山居ました。今まで聞いたことのない物悲しい鳥の鳴き声が、始終海辺に響いていました。 
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浜には、牡蠣の貝殻がいっぱい打ち上げられていました。コルチェスターは、牡蠣の名産地としても知られています。生牡蠣も焼き牡蠣も牡蠣のチャウダーも好きでしたが、重度のアレルギーで、もう二度と食べることは出来ません。
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生憎この海は東側に面しているので、海への日没は見えませんが、やはり黄昏時の海は綺麗です。
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真ッ平だけど、最後にここを訪れる事が出来て、しんみりした景色を見られて良かったと思います。実際ポコちゃんの亡くなった翌日に連れ出して貰ったのは、気持ちの切り替えにかなり効果的でした。もし一人で家に残ったままだったら、ポコちゃんの幻影が見えて&聞こえて、悲しくて堪らなかったと思います。ポコちゃんが苦しんでいる時でさえP太がゲームに夢中になっていたのには、本当にゲーム機を破壊したい程怒り心頭でしたが、一応これで帳消しにしたいと思います。



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by piyoyonyon | 2018-02-01 15:25 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

巨人伝説の丘ザ・レキン

9月の初旬、夫婦でシュロプシャーに一泊旅行に行く際に、義母も一緒に行かないかと誘いました。5月に義父が亡くなり、その直後は実感が余り沸かなくとも、徐々に寂しさが増して来るものなので、気晴らしが必要なのではと思ったからです。元々旅行好きな義母は、喜んで同意し、その日を心待ちにしていました。それで州都Shrewsbury シュルーズブリに宿を予約し、当日は朝早くに出発しました。
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生憎その日の朝は雨で、途中昼食を取ったサービス・エリアでは雷が鳴ったりもしましたが、丁度シュロプシャーに入った頃、天気が回復し出しました。晴れて来たので、どうせなら高速道路ではなく、景色の良い田舎道を通ろうと言い出した時、印象的な小高い丘が見えました。まるで引き寄せられるように、高速を降りてその丘を目指しました。
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まず丘の北側の坂道を登り、森の中に入ると、こんな凝灰岩(?)が剥き出しの絶壁が在り、思わず全員目を奪われました。全体的に標高が低く、崖と言えば「セブン・シスターズ」のような白いチョークばかりの南イングランドに住んでいると、こんなに切り立った岩崖は非常に珍しく見えます。
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丁度駐車場も完備されているので、しばし車を止めて崖を眺めることにしました。元は、採石場だったのではと思います。みうらじゅん的に言えば、正に「いい崖出してる」。
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この駐車場は、丘の登山道入り口となっており、周辺地図兼説明板も設置されていました。丘の名前は「The Wrekin ザ・レキン」で、地元ではどちらかと言うと「ザ・リーキン」と呼ばれるそうです。海抜は407mで、約680万年前に火山活動に寄って、大地から染み出した溶岩が重なって出来たと言われています。
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駐車場の脇には移動カフェもあり、こんな山の中なのに結構人気の様子。
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生憎丘の頂上までは車では登れませんが、丘の東側の道路を通ったら、こんな展望スポットがありました。丁度峠道と言った道路の最高地点で、南、東、そして北側の平野部が見渡せます。
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南側の麓には、世界遺産の「アイアンブリッジ」を通り、最後はイングランドとウェールズの国境に続くセヴァーン川が流れています。
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東の麓は、工業都市Telford テルフォード方面。
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崖のあった北には、もう一つの丘「The Ercall ジ・エアコール(または Ercall Hill)」が見えます。
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このザ・レキン、印象的な丘なのも道理で、頂上には、鉄器時代にケルト系民族に寄って築かれた要塞遺跡があります。丘自体が天然の要塞の役目を果たしており、頂上からの眺めが抜群なのは疑いようもなく、防衛機能を持つ環状集落としては最適な立地だったと思われます。比較的なだらかなのは、崖の麓から登山道が伸びている北側だけで、東・南・西側は、かなり急な斜面になっています。どちらにせよ頂上に向かうのには、本格的なトレッキング装備が必要だそうです。
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ザ・レキンの丘には、巨人に寄って築かれたと言う伝承があります。そう聞くと、まるで北欧神話のような雄大な物語を思い浮かべるかも知れませんが、この場合はちょっと違います。昔々、何故かシュルーズブリに恨みを持っている巨人が居ました。それで巨人は、壁を壊しに…ではなく、セヴァーン川を堰き止めて、シュルーズブリに洪水を起こし、住民を皆殺しにしてやろうと考え、土を一抱えしました。シュルーズブリに向かう途中、Wellington ウェリントンと言う町で、一人の靴職人に出会いました。職人は、客の壊れて修理依頼された靴を、大量に運んでいるところでした。巨人は、洪水を起こすつもりなので、シュルーズブリは何処かと靴職人に聞きます。実はこの靴職人、かなり頭の回転が速い男で、洪水を起こされては一大事と、咄嗟に嘘を思い付きました。「シュルーズブリ? 今帰って来たところだけど、とんでもなく遠いよ。何せ、この靴を全て履き潰して来たからなあ」と、壊れた靴を全部巨人に見せました。ナヌッ?そんなに遠いのか?と、巨人はすっかり鵜呑みにしてすぐに計画を諦め、その場にドカッと投げ捨てた土の山が、ザ・レキンとなりましたとさ。…山になる程の大量の土を抱えられる大きさの巨人なら、ウェリントンからシュルーズブリがもう見えるはずじゃん、とか突っ込み所は満載ですが、どうもイギリスの伝説の巨人や悪魔はマヌケなようです。そして、巨人が川を堰き止めなくとも、皮肉な事にシュルーズブリは、今までも何度も洪水に見舞われました。因みに、北側のエアコールの丘は、巨人の踵で跳ねた泥で出来た丘だと言われています。
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その後、丘の南側をしばらく西に向けて運転していたら、あちこちからレキンが良く見渡せました。南側から眺めると、綺麗な円錐形で、本当に成層火山のように見えます。しかし実際には、火山活動で出来ただけで、丘そのものが火山と言う訳ではないようです。
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更にシュルーズブリを目指して西へ進むと、何やら遺跡らしき物が見えて来ました。「Wroxeter ロクセター」と言う村に在る、「Viroconium Cornoviorum」と呼ばれるローマ時代の都市の跡です。
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アーチが残っている建物は、「The Old Work」と呼ばれる公衆浴場跡だそうです。ローマ遺跡に風呂は付き物…。ドーヴァーからロンドンに続く現在のA2号線道路、ロンドンからはA5号線と呼ばれる道路は、実は「Watling Street ワットリング道」と言う、古代ローマ時代の重要路だったのです。ロクセターは今は小さな村ですが、この遺跡の都市は、そのワットリング道の終着点として栄えました。
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こちらは、当時の一般住居(町屋)を再現したもののようです。その手前の一段低い場所に、当時の石柱の土台が発掘されて残っています。
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こんな在り来たりな、只長閑に見える田園風景にも、先史時代から人が住んでいたり、昔は都市だったりと、太古の人々の様々な痕跡があちこちに残されていて、色々興味深いと思いました。





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by piyoyonyon | 2017-11-06 15:27 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

サウス・ダウンズの眺望道路

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イングランドの南部に在る、東端はイースト・ボーン、西端はウィンチェスターと、東西約140kmに連なる美しい丘陵地帯South Downs サウス・ダウンズ。イギリスで、最も新しく指定された国立公園です。この丘陵地帯を東西に横断するのは、「サウス・ダウンズ・ウェイ」と呼ばれる国立遊歩道、及び自転車道しかありません。しかし、南北に貫通する眺めの良い自動車道なら幾つかあります。チチェスターミッドハースト間のA286号線、途中で展望場所の高台も通過するチチェスター~ペットワース間のA285号線、プルボローに通じるA29号線、ブライトンディッチリング間の通称ディッチリング・ビーコン道などです。それらとは別に、要塞遺跡シスベリー・リングから、かなり高地を通る自動車道が見えました。地図には記されていないけれど、絶対眺めが良いのに違いなく、未だ一度も通ったことがないので、帰りはその道を通ることにしました。その為には、わざわざソンプティングの教会脇の道路まで戻りました。行き止まりに見える細い道でしたが、実はサウス・ダウンズを南北に横断していたのです。
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期待通り眺めは良く、所々に駐車場が設けられていました。この右手の少しだけ樹木の茂っている丘の頂上が、先程訪れたシスベリー・リング。
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ここからは海も見えます。写真では見えにくいのですが、実は海上には夥しい数の風力発電が立っています。手前に見える白い道は、実は道ではなく、その風車から電力を運ぶ高圧電線を地中に埋めた場所だそうです。この辺りの地質はチョークなので、少し掘ればもれなく白く見える訳です。
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更に進むと、もう一箇所見晴らしポイントがありました。定員三台程度の駐車場には、冷蔵庫が不法投棄され、何やら荒れた雰囲気でしたが…。右手の丘の影には、実はLancing ランシングの寄宿学校があります。中央奥に白く見える崖は、チョークの採掘場です。
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更に、羊の放牧地脇の一応遊歩道らしき道を通り、高台に登ります。
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文字通り、ちょっと変わった毛色の羊です。
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Steyning ステイニングの町が見下ろせます。サウス・ダウンズの北側は、大抵丘が突然盛り上がったように始まり、急な斜面になっているようです。
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こちらは、ブライトン北部のデヴィルズ・ダイク方面。
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夕暮れに通ると、特に雄大で心寂しい雰囲気が味わえます。こんななだらかな緑の丘ばかりのイングランドなので、山育ちの私は、もっと標高の高い場所が恋しくなります。しかし、日本では北海道位でしか出会えない丘陵地帯も、やはり何度見ても美しいのでした。





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by piyoyonyon | 2017-10-07 15:33 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

英国で二番目に大きい要塞遺跡シスベリー・リング

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Sompting ソンプティングのサセックスで二番目に古い教会を訪れた後は、近くの要塞遺跡「Sissbury Ringシスベリー・リング」で、ハイキングすることにしました。
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前回は、遺跡側の狭い駐車場に幸運にも空きを見付けることが出来ましたが、今回はFindon フィンドンの村の外にある、もっと大きな駐車場に車を止めました。こちらは遺跡まで2km程緩い斜面を登ることになりますが、トレッキングが目的の一つなので問題無し。
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森の入り口の手前までで、既に結構高度が上がるので、海とワージングの町が見えました。
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イギリスの広葉樹林は、下草がほとんどなく、歩き易いことが多いと思います。
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森を抜けると、また海が見えます。
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更に、牧場や林を通ります。
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やっと遺跡の西側が見えて来ました。
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土塁と空堀に囲まれているのがそれです。土塁の上は遊歩道になっており、草が削られて、地表が白いチョーク質なのが分かります。
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この遺跡はナショナルトラストの管理下で、急な斜面には簡素な階段が設置されています。国立サウス・ダウンズ遊歩道の通過地点でもあり、サイクリング・コースにもなっています。階段が傷む為、自転車は階段禁止との標識があります。
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この要塞跡の西側には、青銅器時代のフリント石採掘場の遺跡もあります。かなり深い穴がボコボコ開いていて、落ちる人が多くて危険だからか、新たに鉄柵で囲まれていました。
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土塁に囲まれた、かつての居住区だった遺跡内部は、牧草地に覆われたイギリスの他の多くの要塞遺跡と異なり、結構樹木が生い茂り、見晴らしは良くありません。その為、イギリスで二番目に大きな要塞遺跡のはずなのに(因みに一番はドーセット州の「メイドン・キャッスル」)、余り規模の実感が沸きません。
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樫の木が生えていましたが、常に海風が直撃する為か、樫としてはかなり低い樹高です。
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ここで、P太としばらく逸れてしまい、一人で勝手に散歩しました。イギリスでは、ちょっと田舎に行くと、今でも携帯の電波が通じないのです。
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遺跡の南側には美しい谷…と思いきや、正体はゴルフ場で毎回ガッカリします。ゴルフ発祥の国だからか、イギリスはゴルフ場が多過ぎる気がします。この場所は、古代ローマ時代にはブドウ畑だったそうです。
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東側の入り口に到着。鉄器時代の要塞は、原始宗教的な意味があったのか、必ず真東と真西に主門を設けていたようです。
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この日の視界はまず良好で、東側にはブライトンの町やセブン・シスターズの白い崖まで見えます。実はこの一週間前、セヴン・シスターズの沖で突然謎の毒ガスが発生し、浜辺に居た多数が目の痛みや嘔吐を訴えて病院に運ばれました。原因は、第二次世界大戦中の撃沈した戦艦から発生したとか、対岸のフランスの工場からの汚染だとか、今だはっきりしません。
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向こうから歩いて来た中年男性、遠方から何かアニメのTシャツ着ているように見えましたが、すれ違い様に確認したら、「デスノート」の月(ライト)柄でした。
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北には、もう一つの要塞遺跡、「Chanctonbury Ring チャンクトンベリー・リング」の森が見えます。
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ここでやっとP太を見付けました。野生の馬を撮影するのに、すっかり夢中になっていたようです。
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イギリスの他の要塞遺跡に比べると、スピリチュアル感は今一つかも知れませんが、海を臨む小高い丘の頂上に立地し、土塁の上からの眺めはさすがにバッチリで、自然が豊かで、犬の散歩やハイキングには持って来いの場所だと思います。





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by piyoyonyon | 2017-10-05 15:29 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

眺望抜群!ウォルベリー・ヒルとクーム・ジベット

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ある日地図を眺めていて、バークシャーのHungerford ハンガーフォードから遠からぬ場所に、観光的に興味を引く場所を示す☆星マークで、「Combe Gibbet クーム・ジベット」と呼ばれる場所があることに気付きました。Combe クームとは、その近くの村の名前のようですが、「gibbet ジベットって単語、何~?」とP太に尋ねると、絞首刑場(台)だそうです。・・・・・・それが観光地なのか・・・・・・。やっぱイギリスって、日本人の常識を色々飛び超えていてスゲエ。小高い丘の上に位置し、眺めが抜群な場所らしいので、日の長い季節にハンガーフォードを訪れる機会があったら、ついでに行ってみたいと思っていました。
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場所は、ハンガーフォードの南東7km程度の、Inkpen インクペンとCombe クームと言う村の間にあります。しかし、AやBクラスの主要道路が全くなく、細い折れ曲がった農道しか通じていない為、7kmよりもずっと長く感じました。途中ゲートの付いたコモン(共有地)も通過する為、もしナビがなかったら、この道本当に進めるのぉ?と思いっきり迷うところでした。インクペンを過ぎると、進行方向に小高い丘が聳え、ジベットはその頂上に立っていました。最初P太は、携帯電話の電波塔だと勘違いしていましたが。
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峠には、無料駐車場が完備されています。この丘自体はWalbury Hill ウォルベリー・ヒルと呼ばれ、イングランド南東部の最高峰です。今までサリー州のリース・ヒルが南東部で一番高いと思っていましたが、実はこちらのほうが3mだけ高いそうです。
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何はともあれ、確かにここからの眺めは絶景。丘は東西に連なっている為、360度とまでは行きませんが、北側と南側は広く開け、特に北側はかなり遠くまで見渡せます。私が今までイギリス南東部で体験した中でも、最高級に眺望の良い丘だと感じました。
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海抜300m程度でも眺望が抜群なのは、周りが更に低いことと、イギリスが牧草地だらけで、視界を遮る樹木が少ないからです。地表がチョーク質の為、大きな木が育たないようです。
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北側は、ケネット川流域のKennet Valley ケネット谷から、丘が急に隆起したような地形です。
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谷と呼べど、周囲も高低差が大して無い為、日本人が想像するような谷間には全く見えません。ハンガーフォードの町は、丁度コモンの森の影になって見えないようです。
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この日は天候が非常に変わり易く、途中で土砂降りに見舞われたりもしました。しかしその為に、返って雲が複雑で興味深い模様を空に描いています。この西側には、どう見ても豪雨を降らせているドス黒い雨雲が見えましたが、幸運もこちらへは来ませんでした。
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南側は、なだらかな丘陵地帯で、徐々に下っています。この辺りは、バークシャーとハンプシャー、ウィルトシャーの州境で、主要道路も通じず、本当に住むには辺鄙な場所だと感じました。インクペンの村にはパブが一軒ありましたが、丘の反対側のクームには、ヨロズ屋の一軒もなさそうでした。
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とは言え、絞首刑台は確かに観光に人気らしく、結構多くの人が次々に訪れていました。大きな水溜りは、先程まで大雨が降っていたのを物語っています。
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絞首刑台さえなければ、、まるで「風立ちぬ」のタイトルが入りそうな風景(笑)。丘の頂上が不自然に盛り上がっていますが、実はこれは「Inkpen Long Barrow インクペン・ロング・バロウ」と言う、青銅器時代の古墳(長墳)なのです。やっぱりこの時代の埋葬地って、見晴らし抜群の場所が選ばれたようです。古代のお墓の上を処刑場にしちゃったとは驚きですが、当時それが判明されていたかは謎です。
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絞首刑場と言えど、常に刑場として長年使用されていた訳ではなく、17世紀末、浮気をしていた男が、浮気相手の女と共謀し、妻とその間の自らの息子を殺した罪で処刑される際、この場所が特別に選ばれたようです。デヴィルズ・パンチボウル近くの丘もそうですが、イギリスの絞首刑場は、寄り遠くまで、寄り多くの人が眺められるよう、度々出来るだけ高い場所に設けられたようです。そして恐らく、公衆に見せしめの為に、死体はしばらくその場に晒し者にされたと思われます…。
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念の為、この木製の絞首刑台はオリジナルではありません。何度も朽ちて、その都度わざわざレプリカを建て直したそうです。因みに、「gibbet ジベット」と言う単語は、絞首刑場だけでなく、囚人を籠に入れて吊るして放置し餓死させる刑台(「パイレーツ・オブ・カリビアン」に出て来るやつ)をも指すようです。
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更に、駐車場の東側は、実は私の大好きな鉄器時代の要塞遺跡(hill fort )になっています。
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遺跡の中央を遊歩道が貫通していますが、生憎この時期は牧草地で草が深く、土塁程度は確認出来たものの、遺跡の概要を実感出来なかった為、途中で引き返しました。
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とは言え、やはり見晴らし抜群の立地は、防衛機能を伴う集落を建設するには、理想的だったであろうと納得出来ます。
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更に更に、ここには第二次世界大戦中の砲台も設置されていたそうです。イギリスで軍事的に重要な土地は、千年経っても重要なのです。
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埋葬地や要塞を建設するのなら理解出来るものの、こんな眺めの良い清々しい立地を、処刑場に選んだ昔の英国人の感覚には、やはり驚かされますが(…イエス様の磔台も丘の上だったがな)、非常に興味深い、訪れる価値のある場所でした。ハンガーフォードを車で訪れる際は、是非ここにも立ち寄ってみて下さい。





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by piyoyonyon | 2017-09-07 15:25 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

ウィルトシャーの夕陽

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欧州最大のストーン・サークル、エイヴベリーを去る際、丁度日没時近くで夕焼けが綺麗だったので、ちょっと横道に反れて、展望スポット「Hackpen Hill」に立ち寄って貰うことにしました。イギリスの道路地図の多くには、見晴らしの良い場所が記されており、そこには大抵無料駐車場が設けられています。
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狙った通り、ここからの眺めは抜群。タイミングもばっちりでした。ソールズベリー平原に連なる雄大な丘陵地帯を一望出来、更に美しい夕陽が、寂しげで幻想的な雰囲気を醸し出しています。
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ここは、エイヴベリーとバーベリー・キャッスルの中間辺りの、急な坂道を登り切った丘の上です。丘の斜面には、白馬のヒルフィギュアが描かれています。と言っても、アフィントンの白馬のように太古の物ではなく、19世紀にヴィクトリア女王の戴冠を記念して制作されたと言われています。
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青空に夕陽のピンク色が加わり、不思議な色彩を見せています。ウィルトシャーでの遺跡巡りの締め括りに相応しい、印象的な眺めでした。その後、ここから北へ向かって、スウィンドンの高速道路4号線に出て帰途に着くつもりでしたが、多分4号線で事故渋滞でも起きていたのか、車のナビゲーターが南へ向かって高速3号線を通ることを示したので、それまでしばらく、ウィルトシャーの半端なく暗い田舎道を通って帰りました。それはそれで、結構スリリングで面白い体験でした。
 




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by piyoyonyon | 2017-02-25 15:28 | 旅行・お散歩 | Comments(0)

遠き山に日は落ちて

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ある日、夫婦で車での外出から戻って来ると、丁度日没時で、抜群に美しい夕焼けが目に入って来ました。急いで車庫に車を入れて、ただちに近所の広場へカメラを持って走りました。
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夕陽は刻々と変化し、空の色もその時折の表情を見せます。この日は快晴で、青空が夕陽の赤い色と混じり、部分的には紫色に見えました。
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一方、こちらは東の空の月。以前の私のカメラなら無理でしたが、現在のカメラは結構暗くても撮影出来て便利です。
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実際には歌の内容と違い、この辺に山は全くないのだけど、見慣れたはずの在り来たりな近所の風景も、気象条件に寄って、こんなに美しく見える時があるんだなあとしみじみ思いました。





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by piyoyonyon | 2017-02-12 15:26 | 旅行・お散歩 | Comments(0)


こんにちは! ぴよよんです。英国から蚤の市等で出会った愛しのガラクタ達を御紹介する雑貨手帖も2冊目となりました。1冊目と共に宜しくお願い致します。


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